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とくしま医師バンク通信VoL180(5月号)

目次

  1. 『徳島県で医師を始める良さ』徳島大学病院 亀井 友志
  2. トピックス
  3. 医師情報箱
  4. みどころ・イベント情報
  5. 『「第31回 日本医学会総会2023東京」に出席』美波町国民健康保険美波病院 院長 本田 壮一
  6. 編集後記

1.『徳島県で医師を始める良さ』

徳島大学病院 亀井 友志

 徳島大学病院初期臨床研修医2年目の亀井友志と申します。初期研修が始まって1年が経ちましたが、徳島大学病院や徳島県立中央病院で充実した研修をさせていただいています。

 地域特別枠で入学したため、卒業後は少なくとも9年間は徳島県内で医師として働く予定です。この度、寄稿する機会をいただきましたので、徳島県で医師人生をスタートさせることの良さについて自分の考えを述べたいと思います。

 まず、当然ですが徳島県で医師をすることができます。徳島県が地元の方や、徳島県を愛して止まない方にとって、これは大きなメリットです。医師免許の強みの一つは全国どこでも働けることですが、一度ある場所で就職すると環境を変えるのは想像以上にストレスがかかると思います。どこかのタイミングで徳島で働きたい、と考えている人は初期研修から徳島で始めるのが良いのではないでしょうか。

 次に、気合いの入った教育環境を少人数で分け合えます。確かに、都会・有名病院の洗練された教育プログラムは魅力的です。しかし、その限られたリソースを、熾烈な争いを勝ち抜いた優秀な同期と奪い合うことになります。その点、比較的少人数で年々力が入る教育を享受できる徳島の環境は医師人生のスタートに最適です。自分の例では、カンファレンスで提示する画像の順番まで論理的に指導いただいたことが非常に印象に残っています。分かりやすく伝える技術は重要ですが、研修医の数が多ければここまできめ細やかな指導は難しいと思います。

 最後に、地域枠医師の進路の自由度が高い点です。これは地域枠医師として大変ありがたいことです。個人にはそれぞれ向き不向きがあり、医学部在学中、初期研修中に一生の仕事にできそうなこと、どうしても苦手なことが徐々に見つかっていきます。自分が本当に進みたい診療科を選び、その中でどう地域医療に貢献できるかを話し合っていく、という形を維持していただいていることは、徳島県の地域枠を選ぶ大きな理由になりますし、長期的に見て徳島県に利する考え方だと思います。

 徳島県出身の方や、徳島大学出身の方、また徳島好きにとっては本当に良い環境が揃っています。私自身、徳島で研修を開始して後悔したことはありません。徳島で共に成長し、医療を支える仲間が増えることを心から願っております。

2.トピックス

医師のキャリア形成に関する相談窓口

 徳島県では徳島大学と連携し、地域医療を担う医師のキャリア形成支援と本県の医師不足の状況等を把握・分析し、医師の地域偏在の解消や医師確保の支援等を行うことを目的として「徳島県地域医療支援センター」を設置しております。

 当センターでは、キャリア形成支援に係る相談窓口を設置していますので、お気軽にご相談ください。

 →徳島県地域医療支援センターHP

 http://www.t-cm.jp

医療勤務環境改善支援センター

 県では、「徳島県医療勤務環境改善支援センター」を設置し、医療労務管理アドバイザーや医業経営アドバイザーと連携し、県内の医療機関における勤務環境改善の取組を総合的に支援しています。

 →徳島県医療勤務環境改善支援センターHP

 http://anshin.pref.tokushima.jp/med/experts/docs/2015032500013/
 

3.医師情報箱

徳島県立三好病院臨床研修オンライン説明会

徳島県立三好病院では、医学生を対象に臨床研修に関するオンライン説明会を開催します。


日時:令和5年6月23日(金)18:00~19:00
対象:医学生
開催方法:Zoomでのオンライン開催
申込方法:以下のURLから申込をしてください。
問合せ先:徳島県立三好病院事務局臨床研修担当
TEL:0883-72-1131
Mail:miyoshibyouin@pref.tokushima.jp

 ※申込はこちら
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdCmbarFyFhrr6GELxJnSnZR44n9U6IfvKajYyZTpuVtCq7fg/viewform?vc=0&c=0&w=1&flr=0&usp=mail_form_link

4.みどころ・イベント情報

 新型コロナウイルス感染症の影響による、観光施設の休館・短縮営業、イベントの中止・延期等があります。

 ※詳細はこちら

 https://www.awanavi.jp/topics/kyukan.html

「みんなで!徳島旅行割」について

「みんなで!徳島旅行割」については、下記のとおり実施されています。

旅行割利用期間:令和5年1月10日(火)~令和5年6月30日(金) 

 ※ただし、令和5年4月29日(土・祝)~5月7日(日)は対象外

 ※詳細はこちら

 https://www.awanavi.jp/site/tokushimawari2023/

 最新の実施状況についてはリンク先を御確認ください。

5.『「第31回 日本医学会総会2023東京」に出席』

美波町国民健康保険美波病院 院長 本田 壮一

 4年ごとに開催される日本医学会総会の学術集会が、2023年 4月 21日(金)~ 23日(日)に、東京国際フォーラムおよび丸の内・有楽町周辺で開催された。会頭は春日雅人先生(糖尿病学)で、テーマは「ビッグデータが拓く未来の医学と医療~豊かな人生100年時代を求めて~」。加えて、学術展示や博覧会が開催された。

 金曜の代診医が見つかり、週末の3日間参加することができた。

 珠玉の学術講演があり、一部紹介する。列記するが(敬称略)、1)大隅良典(東京工業大学)「オートファジー研究を振り返って/基礎研究と医療応用の発展のために」(4月21日、金)、2)尾身茂(結核予防会)「COVID-19これまで、そしてこれから」(23日、日)、3)浅川智恵子(日本科学未来館、IBM)「科学技術と共に実現するインクルーシブな未来社会に向けて」(21日、金)、4)津田雄一(宇宙科学研究所)「はやぶさ2が拓いた新しい科学の地平」(23日、日)、5)山中伸弥(京都大学iPS細胞研究所)「iPS細胞進捗と今後の展望」(23日、日)。

 1)5)の両先生は、ノーベル生理学・医学賞の受賞者。わかりやすく最新の科学を説明された。2)は、この3年間のCOVID-19パンデミックを振り返る内容で、興味深く拝聴した。

 医学以外の講演も、知的刺激となった。3)スーツケース型の視覚障害者の歩行補助具の開発や、4)はやぶさ2による、小惑星「りゅうぐう」からのサンプリングも興味深かった。

 今後も、科学の進歩を知るのを楽しみながら、粛々と地域医療に取り組みたいと思っている。

☆第31回日本医学会総会2023東京⇒https://isoukai2023.jp/

☆浅川智恵子:「誰一人取り残さない社会を実現するために」(2022年08月03日 (水))
https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/400/471902.html

6.編集後記

5月も半ばを過ぎ、日増しに陽射しも濃くなってきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

これから梅雨入りまでの間はまだ比較的爽やかですし、落ち着いて仕事に学業に集中できる時期と言えるかもしれません。皆様の御健康と御活躍をお祈り致します。

それでは以上を持ちまして、とくしま医師バンク通信第180号を終わらせていただきます。

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次回の「とくしま医師バンク通信」第181号は、令和5年6月21日(第3水曜日)の発行予定です。

アドレスの変更・配信停止はこちら
https://www.pref.tokushima.lg.jp/dr-bank/mailmaga

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