初めまして。徳島県鳴門病院初期臨床研修医1年目の岩朝一馬と申します。
今年の3月に徳島大学を卒業し、地元の鳴門病院で研修をさせていただいております。研修が始まってから8ヶ月ほどたちましたが、病棟業務や日当直など日々指導医の先生からご指導を賜りながら、充実した生活を過ごせております。8ヶ月間で内科・外科・麻酔科・救急科・循環器内科で研修を積んできましたが、いずれの科でも指導医の先生から丁寧に教えていただき、エコーや内視鏡なども積極的に実践させていただき、非常に実りのある8ヶ月間を過ごせたと考えております。
私が初期研修病院として鳴門病院を選んだ理由の一つに、地域に根ざした医療を行っており、鳴門市のほとんどすべての患者を診ているため、一次救急から三次救急まで様々な患者が受診するという話を聞き、興味を抱いたのですが、実際に、当直や救急科での研修で不定愁訴などで受診した患者さんの対応からCPAまで幅広く様々な症例の診察や対応を勉強できています。
また、別の理由としては初期研修医の人数が少ないため、症例の奪い合いなどはほとんど起こらず、指導医や病院スタッフと接する機会を多くすることができると考えたからです。研修医1人あたりが経験できる症例数も他の病院と比較しても遜色はありません。また、日当直も自分が入りたい日に入ることができるため、私生活でも自由に予定を立てやすく、QOLも充実しています。
直に初期研修が始まってから1年がたちますが、失敗を含めて様々な経験をしてきました。それらを将来の糧にするために、日々経験したことや学んだことを振り返り、再度実践していくことを心がけながら研修に臨んでいます。初期研修の残り1年少しの間、この姿勢を崩さずに、自分で胸を張って徳島県の医療に貢献できていると言えるような医師になれるように、指導医の先生方から知識や技術を学んでいきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。
徳島県では徳島大学と連携し、地域医療を担う医師のキャリア形成支援と本県の医師不足の状況等を把握・分析し、医師の地域偏在の解消や医師確保の支援等を行うことを目的として「徳島県地域医療支援センター」を設置しております。
当センターでは、キャリア形成支援に係る相談窓口を設置していますので、お気軽にご相談ください。
→徳島県地域医療支援センターHP
県では、「徳島県医療勤務環境改善支援センター」を設置し、医療労務管理アドバイザーや医業経営アドバイザーと連携し、県内の医療機関における勤務環境改善の取組を総合的に支援しています。
→徳島県医療勤務環境改善支援センターHP
http://anshin.pref.tokushima.jp/med/experts/docs/2015032500013/
新型コロナウイルス感染症の影響により、研修会等は中止,延期またはWEB開催となっている場合があります。
個別の研修会等の詳細については各研修会担当者に御確認ください。
とくしまアラートが引き下げられたことにより、徳島県民対象の「みんなで!とくしま応援割」を、令和3年10月1日(金)から再開しています。
※詳細はこちら
徳島県では、就職、進学、単身赴任等により県外に居住されている方が、12月31日(金)までに本県に帰省される場合に、事前に無料でPCR検査を受検いただける制度をご用意しており、既に多くの方々にご利用いただいております。
※検査結果確定までに日数を要しますので,帰省予定日から逆算して,「9日前」までにお申し込みいただくことを条件としております。
※詳細はこちら
https://www.pref.tokushima.lg.jp/ippannokata/kenko/kansensho/5048105/
2021年11月下旬の週末に、地域医療において重要となる「プライマリ・ケア」や「地域包括ケア」の研究会が開催された。
1)プライマリ・ケア:「第21回日本プライマリ・ケア連合学会四国ブロック支部地方会/第28回四国地域医学研究会 合同学術集会」
11月27日(土)・28日(日)、完全オンライン方式で開催された。大会長は武内世生先生(高知大学)で、「コロナ禍での総合診療」がテーマであった。初日は午後から開始し、開会式の後に一般演題。私どもは、「Covid-19 流行下でのプライマリ・ケアから学んだこと」と題して、当院での検査やワクチン接種の取り組みを紹介した。
武内大会長の講演は、「総合診療医にとってのHIV感染症」。その後、シンポジウム「討論:with COVID-19 ~コロナ禍での総合診療~」が開催された。高知県の行政や保健師、実際の診療にあたった矢野博子先生(高知医療センター)や・盛實(もりざね)篤史先生(同)の講演は有益であった。残念ながら、恒例の懇親会は開催されなかった。
2日目は、午前8:30からポートフォリオ発表会があった。2)(後述)と重なり、その後の一般演題は拝聴できなかった。
2)地域包括ケア:「第43回 徳島県国保診療施設地域医療学会」
11月28日(日)に、国保会館(徳島市)とZoomを用い開催された。テーマを「ウィズコロナ・アフターコロナの時代の地域包括ケア~国保診療施設の役割は何かを考える~」とし、午後から私を含む4名の演者でパネル・ディスカッションが開催された。まず私は、「輝け!COVID-19と闘う美波病院や国保診療施設の仲間たち」と題し、美波病院の地域包括ケアの取り組み、コロナ禍での検査やワクチン接種の実際、そして県内国保診療施設でのアンケート結果を発表した。次に、2施設でのワ
クチン接種(一般演題でも1施設)や、半田病院でのCOVID-19患者の入院診療(看護師や臨床検査技師のお二人より)についての発表があった。国診協は、疾病の治療だけでなく予防に力を入れており、今後のワクチン接種は重要なテーマである(半田病院の皆様には、ランサムウェアによる被害後の発表、お疲れ様でした)。
また午前には、森岡久尚教授(徳島大学・公衆衛生学)による、「地域医療と医療提供体制の将来」という特別講演があった。また、一般演題は、当院からの「コロナ禍におけるホスピタルアートの意義を考える」など8題の研究発表があった。2年ぶりの学会開催となり、「国保診療施設の仲間たち」と話しあう有意義な機会となった。
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紹介した二つの学会は、四国や徳島県内の地方会である。直接対面で質疑できないのは残念であったが、輝く友人や知人たちの顔を見、頼もしく思った。さらに、12月には「日本地域医療学会」が創設の連絡があった。よりよい地域医療のための学会活動を期待する。
☆日本プライマリ・ケア連合学会四国ブロック支部
⇒http://www.primary-care.or.jp/primarycare-shikoku/index.html
☆全国国民健康保険診療施設協議会(国診協)
⇒https://www.kokushinkyo.or.jp/
☆日本地域医療学会
⇒https://www.jach.or.jp/
年の瀬も迫り、何かと御多用のことと存じますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」が世界的な流行の兆しを見せています。国内でも海外からの入国者の感染が確認されており、年末年始にかけて感染拡大が危惧されるところです。皆様におかれましては、引き続きの警戒をよろしくお願いいたします。
今年は新型コロナウイルスへの対応のみならず、様々な点で医療機関にとっては慌ただしい1年でした。特にICTの分野では、マイナンバーカードの健康保険証利用の開始や、オンライン診療が恒久化される方針となるなど変化が大きかったように感じられます。来年も医療を取り巻く環境は大きく変化していくことと思われます。医療関係者の皆様にとっては忙しい日々が続きますが、来年度もどうぞよろしくお願いいたします。
それでは以上を持ちまして、とくしま医師バンク通信ドクターカモンメール第163号を終わらせていただきます。皆様が良い年を迎えられますよう心からお祈り申し上げます。
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次回の「とくしま医師バンク通信ドクターカモンメール」第164号は、令和4年1月19日(第3水曜日)の発行予定です。
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