自分は八月十一日に開催された徳島大学医学部Web体験授業と、十三日に開催された地域医療セミナーに参加しました。ともに、大変貴重な体験であり、自分の目指す医師像がより明確になりました。
Web体験授業は、自分にとって初めてのことばかりでした。医学部の授業を体験したことは一度だけあったのですが、ディスカッションを含むものは一度も受けたことがなく、しかもCOVIDー19の対策でこれをオンラインで行うなど、未経験のことに緊張していました。しかし、先生の分かりやすい講義を受けたりディスカッションをしていくうちに緊張もほぐれ、次第に授業の雰囲気を楽しめるようになりました。特に、議論する中で生まれた疑問が先生の分かりやすい講義で解決していくことが嬉しく、もっと詳しくメカニズムを知りたいと感じました。
地域医療セミナーでは、徳島県のドクターヘリや木屋平での僻地医療などについて知りました。特に、僻地にあっても研究はできると教えてくださった事が、自分の心に残りました。自分は臨床をしながら研究を行い、多くの人々が難病を克服する手助けになりたいと考えています。同時に、故郷徳島の地域医療に貢献したいという思いもあり、どちらか一つを選ぼうと悩んでいました。しかし、それら二つを両立させる道もあるのだと知り、一つ自分の進める道が増えたと感じました。
COVIDー19により、医療現場はさらに厳しいものとなっています。それ故に、人の命を何としても繋ぎ止める確固たる志、人が生きる上で心強い手助けと思われる理想像が必要と考えます。自分は今回の経験で、この二つをさらにはっきりとしたものにできたと感じます。人が病に苦悩することなく、思い切り人生を楽しみ笑顔でいられる手助けとなる、そんな医師を目指し、これからも精進します。
徳島県では徳島大学と連携し、地域医療を担う医師のキャリア形成支援と本県の医師不足の状況等を把握・分析し、医師の地域偏在の解消や医師確保の支援等を行うことを目的として「徳島県地域医療支援センター」を設置しております。
当センターでは、キャリア形成支援に係る相談窓口を設置していますので、お気軽にご相談ください。
→徳島県地域医療支援センターHP
県では、「徳島県医療勤務環境改善支援センター」を設置し、医療労務管理アドバイザーや医業経営アドバイザーと連携し、県内の医療機関における勤務環境改善の取組を総合的に支援しています。
→徳島県医療勤務環境改善支援センターHP
http://anshin.pref.tokushima.jp/med/experts/docs/2015032500013/
新型コロナウイルス感染症の影響により、研修会等は中止,延期またはWEB開催となっている場合があります。
個別の研修会等の詳細については各研修会担当者に御確認ください。
とくしまアラートが「感染拡大注意・急増(ステージ3)」に移行することに伴い、徳島県民対象の「みんなで!とくしま応援割」を、令和3年8月22日(日)から当面の間、停止しています。
※詳細はこちら
徳島県では,就職,進学,単身赴任等により県外に居住されている方が,やむを得ない事情により,10月9日(土)までに本県に帰省される場合に,事前に無料でPCR検査を受検いただける制度をご用意しており,既に多くの方々にご利用いただいております。
※検査結果確定までに日数を要しますので,帰省予定日から逆算して,「9日前」までにお申し込みいただくことを条件としております。
※詳細はこちら
https://www.pref.tokushima.lg.jp/ippannokata/kenko/kansensho/5048105/
令和3年8月22日(日)・29日(日)と連続して、徳島市で学会が開催された。コビッド禍のためウェブ併用で、例年より短縮して行われたが、有益な内容であったので紹介する。
1)第4回 徳島県地域包括ケアシステム学会学術集会
8月22日(日)に、徳島大学蔵本キャンパス 大塚講堂と、ウェビナーを用いて開催された。私はウェブで視聴した。大会長は鎌村好孝先生(徳島県保健福祉部感染症・疾病予防統括監)で、「命を守り、つなぐ、包括ケア」がテーマであった。まず、1)「地域包括ケアの基盤となり得るフレイル対策事業と、いきいき百歳体操事業」、2)「医科歯科連携 果たすべき役割と今後の展開」の2題の教育講演があった。
次のシンポジウムは、「海部郡の取組み」について。海陽町社会福祉協議会の塩塚成年さんとともに、「連携・教育、そして持続可能な地域医療を~地域包括ケアの歩みから~」と題して、私が発表予定だったが、体調不良のため白山先生に代わっていただいた。
さらに、「これからの地域医療へのメッセージ」と題して、松村正己先生(自治医科大学)の特別講演、ポスター演題は15題。ウェブ提示のみとなり、私どもも、「コロナ禍におけるホスピタルアート―美波病院の事例から―(田中佳先生)」や、「だれがどこで、コビッド・ワクチン接種を? 2021 年の集団接種を振り返る」の演題を示した。コンパクトで有益な学術集会で、9月末までウェブで配信されており、拝聴いただきたい。
2)第263回 徳島医学会学術集会(令和3年度夏期)
翌週の8月29日(日曜)、徳島県医師会館とウェブの併用で開催された。徳島大学と県医師会の共催で、大学の講座は、循環器内科・代謝栄養学の両分野が担われた。まず、教授就任講演として、1)森岡久尚先生(公衆衛生学)、2)秦広樹先生(心臓血管外科学)の両先生が登壇された。前回の医学会賞の授与式、受賞講演の後、合同シンポジウムが開催された。「生活習慣病を克服して、健康寿命を延伸するために」と題し、6名の演者による講演があり、示唆に富む内容であった。コロナ禍で、ポスター発表は動画提出となった。私どもも、「小病院での新型コロナウイルス感染症(Covid-19)対策」という演題を応募していたが、体調不良のため発表辞退となった。ここでお詫びする。
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デルタ株によるCOVID流行のため、両学会はウェブで縮小して開催された。ワクチン接種などにより流行が終息し、より深い議論ができる日が来るのを切に望む。
☆徳島県地域包括ケアシステム学会
⇒https://www.toccs.jp/
☆徳島大学大学院医歯薬学研究部 循環器内科学分野(佐田政隆教授)
⇒http://square.umin.ac.jp/TOKUSHIM/
☆徳島大学 代謝栄養学分野(阪上浩教授)
⇒https://taishaeiyo.jimdofree.com/
暑さが和らぎ過ごしやすい日が増えてまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。新型コロナウイルスは引き続き全国で猛威を振るい、第5波の真っただ中です。皆様におかれましても引き続きの対策をお願いいたします。
さて、今月の巻頭言は徳島文理高等学校の古川君に執筆いただきました。県では、夏休み期間中に、将来医療従事者になることを希望する高校生を対象とした行事を2つ開催しました。コロナ前は、徳島大学や県内医療機関で開催されていた行事ですが、今年度もオンラインでの開催となりました。しかし、夏休み中にも関わらず多くの高校生に参加いただき、非常に好評を得られました。オンラインでの開催は多くの人が参加でき、移動の手間がかからないという利点がありますが、参加者の体験がより有益なものとなるよう、来年こそは本来の形で開催されることを願っています。
それでは以上を持ちまして、とくしま医師バンク通信ドクターカモンメール第160号を終わらせていただきます。皆様体調に気を付けて、お過ごしください。
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次回の「とくしま医師バンク通信ドクターカモンメール」第161号は、令和3年10月20日(第3水曜日)の発行予定です。
アドレスの変更・配信停止はこちら
https://www.pref.tokushima.lg.jp/dr-bank/mailmaga
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