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とくしま医師バンク通信ドクターカモンメールVoL.157(6月号)

目次

  1. 『阿波あいネットについて』 阿波あいネット 理事長 永廣信治 (吉野川病院 病院長)
  2. トピックス
  3. 医師情報箱
  4. みどころ・イベント情報
  5. 『徳島県臨床内科医会の講演会より』 美波町国民健康保険美波病院 院長 本田 壮一
  6. 編集後記

1.『阿波あいネットについて』

阿波あいネット 理事長 永廣信治 (吉野川病院 病院長)

 皆さん、阿波あいネットというのを聞いたことがありますか?

 阿波あいネットは、徳島県内の医療施設や介護施設をネットワークで結び、住民や患者さんの情報のうち病名や検査結果、画像情報、薬の内容、処置内容、介護情報など必要なものだけを電子的に保存し施設間で共有や参照することにより、各個人の治療や介護に役に立つサービスを提供する組織です。阿波あいネットは、総務省事業を徳島大学が受け、徳島県と医師会と共に徳島県下全域への基盤整備と住民・患者登録を行い、その運営事業を行うために平成30年5月に設立されました。

 地域住民の方々は、いつもは近隣の医院や介護施設を利用されていますが、救急や専門的な治療が必要な場合には、高度医療が可能な中核病院で治療を受けられます。その後に再びかかりつけ医院や介護施設に戻られた時に、中核病院で受けた検査や治療内容を詳細に知ることは大変有用です。最近のコロナ禍において対面診療のリスクがある場合には、オンライン診療でこの阿波あいネットの診療情報を利用することも可能です。本年度は徳島県の予算で病院間の画像連携も整備されましたので、自院で画像検査を行ったかのように多施設のレントゲンやCT/MRI画像を詳細に観察できるようになり、画像のコンサルテーションや追跡比較にも応用が可能となりました。

 阿波あいネットはまだまだ始まったばかりですが、大学病院や県立病院、赤十字病院や自治体病院など県下の主な中核施設はすべて参加し、県全域で98施設が参加し2万7千人の方が登録しています。今後は参加した施設に訪れた患者さんやご家族の登録を増やし、地域の病院やクリニックだけでなく、歯科医院・介護施設・薬局などの施設が参加し、多くの患者さんや住民の方々が参加登録されることで、阿波あいネットが徳島県全体に広がり一層有用なネットワークになることをめざしています。

 先生方も徳島県内で医療に従事される場合には阿波あいネットを利用し、中核病院から紹介される或いは紹介する患者さんに参加登録を促していただきますようにお願いいたします。

阿波あいネット

⇒https://awainet.com/

2.トピックス

医師のキャリア形成に関する相談窓口

 徳島県では徳島大学と連携し、地域医療を担う医師のキャリア形成支援と本県の医師不足の状況等を把握・分析し、医師の地域偏在の解消や医師確保の支援等を行うことを目的として「徳島県地域医療支援センター」を設置しております。

 当センターでは、キャリア形成支援に係る相談窓口を設置していますので、お気軽にご相談ください。

 →徳島県地域医療支援センターHP

 http://www.t-cm.jp

医療勤務環境改善支援センター

 県では、「徳島県医療勤務環境改善支援センター」を設置し、医療労務管理アドバイザーや医業経営アドバイザーと連携し、県内の医療機関における勤務環境改善の取組を総合的に支援しています。

 →徳島県医療勤務環境改善支援センターHP

 http://anshin.pref.tokushima.jp/med/experts/docs/2015032500013/
 

3.医師情報箱

 新型コロナウイルス感染症の影響により、研修会等は中止,延期またはWEB開催となっている場合があります。

 個別の研修会等の詳細については各研修会担当者に御確認ください。

4.みどころ・イベント情報

 新型コロナウイルス感染症の影響による、観光施設の休館・短縮営業、イベントの中止・延期等があります。

 ※詳細はこちら

 https://www.awanavi.jp/topics/kyukan.html

みんなで!とくしま応援割

 徳島県在住の方が徳島県内で宿泊、県内旅行商品を購入した場合に、それぞれの代金の1/2(上限5,000円)の額を助成するとともに、県内の「利用対象施設」
で利用できる最大2,000円(人泊・旅行)の「とくしま周遊クーポン」を提供します!

 ※詳細はこちら

 https://www.awanavi.jp/topics/minna-ouen.html

5.『徳島県臨床内科医会の講演会より』

美波町国民健康保険美波病院 院長 本田 壮一

 令和3年5月31日(月) 19時半より、「令和3年度 徳島県臨床内科医会 総会・講演会」が、徳島県医師会館で、ZOOMウェビナー配信と併用で開催された。

 橋口淑夫会長のごあいさつや総会議事の後、講演会が開催された。今回は、特別企画として「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の内科臨床」と題して2題の講演が行われた。

 まず、筆者(日臨内ニュース編集委員)が、『 1月から3月の日臨内講演会Plus 』と題して、日本臨床内科医会のニュース編集委員会の活動を紹介した。年5回ほど紙媒体で発行しているが、154号(2021年1月)では、徳島市の札所:14番常楽寺の写真が第一面に用いられた。大曲貴夫先生(臨時ウェブセミナー、2020年10月)や、松本哲哉先生(1月度)、館田一博先生(2月度)、河岡義裕先生(3月度)、鈴木康裕先生(総会、4月)などのopinion leaderよるCOVID-19についての講演会をまとめ、速報していることを報告した。

 次に、『徳島県でのCOVID-19第4波』と題して、葉久貴司先生(徳島県立中央病院)による講演、質疑応答があった。4月に院長就任直後から、COVID-19の対応に追われ、3次から一般救急を停止した(小児救急を除く)。COVID-19拡大の難局を職種や部署の壁を越えてすべてのスタッフが一丸となり乗り越えたという。院内クラスターや救急縮小の経験、そして、病棟再開に向けた院内感染対策、濃厚接触者の対応などをご説明いただき、有益な内容であった。

 あらかじめ質問を募集しており、実際の治療については、ウェブで公開されている「新型コロナウイルス感染症 診療の手引き(第5版)」に基づき治療していると回答された。葉久先生には、5月25日にCOVID-19クラスター収束を宣言した直後に講演をお引き受けありがとうございました。

◇ ◇ ◇

 幸いなことに、現在COVID-19第4波は収束傾向にある(6月15日)。病院や高齢者施設でのクラスター発生は注意が必要なのは変わりなく有益な内容だったと思われる。講演を参考に日常診療に加え、COVID-19ワクチン接種などを、粛々と進めたい。

☆徳島県臨床内科医会 ⇒http://tokurin.jp/

☆常楽寺 ⇒https://88shikokuhenro.jp/14jorakuji/

☆徳島県立中央病院 ⇒https://www.tph.gr.jp/

☆新型コロナウイルス感染症 診療の手引き(第5版)

⇒https://www.mhlw.go.jp/content/000785119.pdf

6.編集後記

 夏の兆しが感じられる日々ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。国内でのワクチン接種は、1日100万回とはいかないまでも急激にペースを上げております。これは医療従事者の皆様のご尽力あってのことと存じます。医療従事者の皆様にはこの場をお借りして感謝を述べるとともに引き続きのご協力をお願いいたします。

 さて、今月号の巻頭言は阿波あいネットの永廣理事長にご執筆いただきました。阿波あいネットの利用拡大は、県内の医療の質の向上に大きく資するものであると考えております。このメールマガジンで初めてその存在を知り、ご興味を持っていただけた医療関係者の方がいらっしゃいましたら、是非利用のご検討をお願いいたします。また、一般の皆様にも阿波あいネット利用医療機関を受診された際などには参加同意をいただけると幸いです。

 それでは以上を持ちまして、とくしま医師バンク通信ドクターカモンメール第157号を終わらせていただきます。今年も早いもので半分が過ぎようとしています。

新型コロナウイルスの影響で季節のイベントの多くが中止となっております。1日でも早くコロナ以前の日常が戻ってくることを願っております。

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次回の「とくしま医師バンク通信ドクターカモンメール」第158号は、
令和3年7月21日(第3水曜日)の発行予定です。

アドレスの変更・配信停止はこちら
https://www.pref.tokushima.lg.jp/dr-bank/mailmaga

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