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とくしま医師バンク通信ドクターカモンメールVoL.140(1月号)

目次

  1. 『新年を迎えて』徳島県保健福祉部医療政策課 課長 岡 航平
  2. トピックス
  3. 医師情報箱
  4. 医学生情報箱
  5. みどころ・イベント情報
  6. 『県国保診療施設地域医療学会は、42回目に』美波町国民健康保険美波病院 院長 本田 壮一
  7. 編集後記

1.『新年を迎えて』

徳島県保健福祉部医療政策課 課長 岡 航平

 新年明けましておめでとうございます。皆様には、輝かしい新年を健やかにお迎えのことと、心からお喜び申し上げます。

 昨年度末、平成30年医師・歯科医・薬剤師統計、いわゆる三師調査の結果が公表され、徳島県は人口10万人あたりの医療施設従事医師数が、平成28年に引き続いて、「全国第1位」となりました。本来は、誇るべき数値となるところですが、地域医療の現場に目を移せば、「全国に先駆けた急速な高齢化の進行」や「深刻な医師の地域偏在・診療科偏在」など課題は山積しており、手放しには喜べないところでございます。

 こうした中、医療政策課においては徳島大学と連携し、医師不足地域における診療支援を行う「寄附講座」の設置や、徳島県医師修学資金貸与制度、いわゆる地域枠制度の運用を行うことで、地域における医師の配置及び計画的な育成に努めているところであります。

 また、本県の保健医療が抱える課題を踏まえつつ、本県の医師確保対策の基本的な指針となる「徳島県医師確保計画」及び地域における外来医療提供体制の確保に向けた「徳島県外来医療計画」の策定を進めております。医療審議会をはじめ関係者の皆様のご意見を伺いながら、県民の皆様の視点に立った、分かり易く、実効性の高いものとしたいと考えております。

 更に、団塊の世代が75歳以上となる2025年に向けて、限りある医療資源を効率的かつ効果的に配置し、医療提供体制のあるべき姿を構築するため策定した「地域医療構想」についても、その実現に向け、地域の実情を十分踏まえ、丁寧な議論を重ねながら、本県の将来を見据えた「あるべき医療提供体制の構築」を目指して参ります。

 今後も、県民一人ひとりの状態に適応した保健・医療・介護サービスが提供され、行き場のない患者を生み出さず、全ての県民が安心して暮らせる徳島づくりを目指して、課員一同しっかりと取り組んで参りますので、皆様におかれましても、引き続き、御理解、御支援の程、よろしくお願い申し上げます。

2.トピックス

医師のキャリア形成に関する相談窓口

 徳島県では徳島大学と連携し,地域医療を担う医師のキャリア形成支援と本県の医師不足の状況等を把握・分析し,医師の地域偏在の解消や医師確保の支援等を行うことを目的として「徳島県地域医療支援センター」を設置しております。

 当センターでは,キャリア形成支援に係る相談窓口を設置していますので,お気軽にご相談ください。

→徳島県地域医療支援センターHP
http://www.t-cm.jp

医療勤務環境改善支援センター

 県では、「徳島県医療勤務環境改善支援センター」を設置し,医療労務管理アドバイザーや医業経営アドバイザーと連携し,県内の医療機関における勤務環境改善の取組を総合的に支援しています。

→徳島県医療勤務環境改善支援センターHP
http://anshin.pref.tokushima.jp/med/experts/docs/2015032500013/
 

3.医師情報箱

禁煙支援者講習会並びに全国禁煙アドバイザー育成講習会

日 時:令和2年1月19日 (日) 13:30~16:30
場 所:徳島県医師会館 4階

演題1:第1部 13:30~15:00「新型タバコのリスク(仮)」
講 師:大阪国際がんセンター がん対策センター 疫学統計部副部長 田淵 貴大 先生

演題2:第2部 15:00~16:30「産業医に必要な禁煙治療の知識とノウハウ」
講 師:京都大学大学院 医学研究科・社会健康医学専攻 特任教授 高橋 裕子 先生

令和元年度第4回徳島県医師会認定学校医研修会

日 時:令和2年1月21日 (火) 19:30~21:00
場 所:徳島県医師会館 4階ホール

講演1:「(未 定)」
講 師:徳島県教育委員会 (未 定)

講演2:「検尿検診の結果と考察」
講 師:徳島大学病院 小児科 漆原 真樹 先生

講演3:「精神疾患の入り口としてのOD」
講 師:宮内クリニック 宮内 和瑞子 先生

講演4:「コンタクトレンズカラコンに注意」
講 師:山田眼科藍住 山田 修三 先生

講演5:「運動誘発性喘息について」
講 師:徳島大学病院 小児科 杉本 真弓 先生

4.医学生情報箱

徳島県臨床研修病院合同説明会

日程:令和2年3月8日(日)14:00~17:00(予定)
場所:日亜メディカルホール(徳島大学病院西病棟11階)
対象:全国の医学部生(全学年)
内容:

○各臨床研修病院から、県内での臨床研修について説明
○各病院毎のブースで個別相談

備考:参加費は無料

問い合わせ先 
徳島県保健福祉部 医療政策課 地域医療・医師確保担当
TEL:088-621-2212

5.みどころ・イベント情報

大山寺の力餅

日程:令和2年1月19日(日)
場所:板野郡上板町神宅字大山4 大山寺境内
TEL:088-694-5525
https://www.awanavi.jp/spot/21628.html

 正月の初会式の行事として毎年1月第3日曜日に大山寺境内で行われます。

 男169kg・女50kg・子ども10kg・幼児5kgの餅をかつぎ、歩いた距離を競います。

 見物する方も力が入り、思わず歓声を上げてしまう程の名物行事です。
 

阿波の天下人 三好長慶シンポジウム

日程:令和2年1月27日(月)13:15~16:00
場所:徳島市 JRホテルクレメント徳島 4F クレメントホール
TEL:088-625-8393 (一社)徳島経済同友会事務局
https://www.awanavi.jp/topics/31597.html

 三好長慶は、細川晴元の重臣である三好元長の嫡男として現在の徳島県三好市で生まれ、阿波・讃岐・淡路を本拠に時代の風雲児となり、畿内の山城・摂津・和泉・河内・大和・東播磨・丹波・丹後までを制覇し「将軍を推載しない環大阪湾の三好政権」を形成した、徳島ゆかりの戦国天下人です。

6.『県国保診療施設地域医療学会は、42回目に』

美波町国民健康保険美波病院 院長 本田 壮一

 2019年11月24日(日曜)、徳島市の県国保会館にて、「第42回 徳島県国保診療施設地域医療学会」が開催され盛会に終えた。

 午前には、パネルディスカッション。テーマは「地域医療の確保と地域包括ケアの推進~国保直診が地域医療の要(かなめ)となるために~」。まず、4月から海陽町の医療政策統括監に就任された日浅芳一先生(前 徳島赤十字病院院長)が「町立海南病院再生のために」と題して講演された。職員の意識を変えることに努められ、つなぎ医療(亜急性期医療)の場とし、ジェネリックの使用、朝礼、意見箱の拡大などを始められている。次に、鬼頭秀樹院長(上那賀病院)が同院での看護師不足の現状を話された。4月より減床や夜間・休日の救急外来を閉鎖された。病院・町だけでなく、県・看護協会などの協力で改善しつつあるとのこと。3番目は、宮田淳也院長(三野病院)。「三好市寄付講座を導入して」。4月より「地域リウマチ・総合内科分野」という徳島大学の寄付講座を開設し、2名の医師の派遣を受けている。さらに、石本知恵子さん(地域医療を守る会)は、「地域医療を守るために、住民にできること」。昨年の全国学会の発表に続き、署名活動などの住民運動の歩みを解説された。5番目は花本靖町長(上勝町)。「上勝診療所が地域の要になるために」。安心安全見守りシステム(緊急通報装置、安否センターなど)を設置されるという。谷憲治先生(徳島大学)らの助言もいただいた。国保直診は、慢性的な人手不足にあるが、この学会などを通してさらに連携にて「地域包括ケア」を推進したいと思う。

 昼食休憩に入ったが、「盛会となった第58回全国国保地域医療学会を振り返る」と題して、私(当学会の副大会長を務めた)が概説した。

 午後は特別講演から。名部(なべ)誠先生(岡山県の矢掛(やかけ)町健康保険病院)による「地域医療・地域包括ケアシステムのなかでの国保診療施設の役割~同院の取り組み~」。中規模の病院だが、地域包括ケアシステム構築のまとめ役や、地域医療を支えるハブ機能病院を目指している。(1)包括ケア懇話会・(2)医療・看護・介護連携フォーラムの開催、(3)24時間の時間外・救急対応体制、(4)地域医療支援部の構築や、歯科医師会・地域医師会・開業医との連携(open clinicとして、開業医が同院で診察する仕組みも)、(4)チーム医療、(5)在宅医療、(6)研修医・学生実習の受け入れ、(7)働き方改革、(8)健全な病院経営などについて解説された。

 最後のプログラムは、一般演題。運動、情報通信技術、言語発達、電子カルテ、在宅医療、地域包括ケア病床、リハビリなど、多職種による発表があり有益であった。

 その後、会場を移動し情報交換の場が用意され、充実した一日を終えた。

 結びに、今月よりこの会の牽引役となっている半田病院では、昨年の全国学会の大会長をされた沖津修先生から須藤泰史先生へ事業管理者が交代された。今後も、両先生のご指導・ご鞭撻をお願いしたい。

 ★矢掛町国民健康保険病院

 ⇒http://www.town.yakage.lg.jp/hospital/

 ★つるぎ町病院事業管理者就任のご挨拶

 ⇒http://www.handa-hospital.jp/info/aisatsu.html

7.編集後記

 新年明けましておめでとうございます。寒さが一段と堪える日々が続いておりますが、皆様は健やかにお過ごしでしょうか。

 「医学生情報箱」のコーナーでは、来たる3月8日(日)に開催されます徳島県臨床研修病院合同説明会について、ご案内させていただきました。この説明会は、県内(基幹型)臨床研修病院が一同に会し、各病院毎に全国の医学部生を対象に個別相談に応じるものです。本県での臨床研修に興味がある医学部生の方をはじめ、多数の医学部生の参加をお待ちしております。若手先輩医師からベテランドクターまで幅広い年代の先輩方から、有益なお話が聞けること請け合いです。当日は、県内で勤務する医師による特別講演も予定しています。読者のご子息をはじめ、ご親戚やお知り合いなど、医学部生がおられましたらぜひご案内をお願いします。

 おかげさまで、今月も皆様の御協力によりましてドクターカモンメールを無事発信することができました。御協力いただきました医療関係者の方々をはじめ、皆様に厚く御礼申し上げます。

 それでは、以上をもちまして「とくしま医師バンク通信ドクターカモンメール」第140号を終わらせていただきます。


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次回の「とくしま医師バンク通信ドクターカモンメール」第141号は、
2月19日(第3水曜日)の発行予定です。

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