今年4月から公衆衛生医師として徳島保健所で勤務することになりました。私は2008年に徳島大学医学部を卒業後、2年間の初期臨床研修医を経て愛媛県立中央病院の総合診療科で9年間勤務しておりました。徳島県で公衆衛生医師が不足しているということで募集があって受験し、採用となりました。
公衆衛生に関しては未経験の分野でしたが、病気になった患者と直接かかわるのではなく予防や健診といった業務が主体で病気にならないようにするための方策を考えるという仕事に興味を持ちました。また臨床に携わる中で医師一人の努力だけではどうすることもできない現実があるというか無力感を感じていたのもありましたし、徳島県は母校の友人も多く、たくさんの思い出がつまっていることもあり、転職を決心しました。
実際に公衆衛生医師として働いてみて驚いたのは、扱う業務量の多さでした。私の部署は疾病対策担当という場所で結核やエイズといった感染症や難病を取り扱う部署なのですが、感染症によっては発生届を受理した後に疫学調査といって感染可能期間に初発患者がどういった行動をしていたかを調査をしたり、接触者の健康観察の他、県庁を通してマスコミ公表をすることもあります。麻しんのような感染症が発生した場合は、病院で救急対応をしているような忙しさですが、チームで一丸となって仕事をする時はとても充実感があります。病院で勤務していたときは知らなかったのですが、発生届を保健所が受理した裏でこんなにたくさん業務をしていたとわかり保健所に対しての印象が180度変わりました。事務作業も多く、就業制限や入院勧告、依頼文や報告書を作成したり、実習に来られた学生や出前講座で講義をしたりと毎日慌ただしくも充実した日々を送っています。また新型インフルエンザの研修や訓練、結核研究所での研修といった自己研鑽の機会が多いのは非常にありがたいと感じています。
徳島県では徳島大学と連携し,地域医療を担う医師のキャリア形成支援と本県の医師不足の状況等を把握・分析し,医師の地域偏在の解消や医師確保の支援等を行うことを目的として「徳島県地域医療支援センター」を設置しております。
当センターでは,キャリア形成支援に係る相談窓口を設置していますので,お気軽にご相談ください。
→徳島県地域医療支援センターHP
http://www.t-cm.jp
県では、「徳島県医療勤務環境改善支援センター」を設置し,医療労務管理アドバイザーや医業経営アドバイザーと連携し,県内の医療機関における勤務環境改善の取組を総合的に支援しています。
→徳島県医療勤務環境改善支援センターHP
http://anshin.pref.tokushima.jp/med/experts/docs/2015032500013/
日 時:令和元年11月26日(火) 18:30~20:30
場 所:徳島赤十字病院 病院棟4階401会議室
演題1:特別講演「糖尿病性腎臓病(DKD)の深い意味読み解くことで治療法が見えてくる」
講 師:徳島大学大学院 医歯薬学研究部 腎臓内科学分野 准教授 安部 秀斉 先生
演題2:ミニレクチャー「成人T細胞白血病リンパ腫の治療について」
講 師:徳島赤十字病院 血液科(第二内科部長) 尾崎 敬治 先生
日 時:令和元年12月4日(水) 19:00~21:00
場 所:徳島県医師会館 4階研修室AB
演題1:一般講演「不眠症治療におけるスボレキサントの位置付け」
講 師:徳島大学大学院 医歯薬学研究部 精神医学分野 准教授 沼田 周助 先生
演題2:特別講演「睡眠・覚醒の謎に挑む~オレキシン系の発見からフォワード・ジェネティクスへ~」
講 師:筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS) 機構長/教授 柳沢 正史 先生
日程:2019年11月23日(土曜日・祝)・24日(日曜日)10時00分~16時00分
場所:徳島県吉野川市美郷宗田82
TEL:0883-43-2888 美郷梅酒まつり総合案内所(美郷ほたる館)
https://www.awanavi.jp/spot/21830.html
全国初の「梅酒特区」徳島県吉野川市美郷地区で、今年も梅酒まつりを開催します。生産者の顔が見える「安心・安全」な美郷産の梅を使って、梅酒を愛情込めて造りました。開催期間中は、いろんな種類の梅酒や食事が味わえます。秋の味覚を楽しみながら、のんびりゆったりしませんか?豊かな自然あふれる美郷へどうぞお越しください。
日程:2019年12月5日(木曜日)~29日(木曜日)
場所:板野郡板野町那東字キビガ谷45-22
TEL:088-672-7111 徳島県立あすたむらんど
https://www.awanavi.jp/spot/21654.html
心温まるイルミネーションで皆さまをお迎えいたします!
期間中特別企画展が開催され、楽しみがいっぱいです♪
夜9時まで延長開園!今年のテーマは「~Magic Time 魔法の時間~」28万球のイルミネーションは県内最大規模のイルミネーション!(イルミネーションの点灯は17時00分~20時30分)
10月は、秋の学会シーズン。地域医療・総合診療についての三つの学会に参加した。
1) 第59回 全国国保地域医療学会
2019年10月4日(金)・5日(土)、長崎市で開催された。学会長は、国診協の会長でもある、押淵徹先生(国保平戸市民病院)。テーマは、「地域包括ケアシステムの更なる深化を目指して~近代医学・西洋文化伝来の地からの発信~」。
昨年の第58回学会を、徳島市で開催した。その延長の議論があった。私どもも、“「第58回 全国国保地域医療学会」を総括する“と題した一般口演を発表した。
2)第33回 日本臨床内科医学会
10 月13日(日)・14日(月・祝)、広島市で開催された。学会長は、広島県内科医会の加藤雅史先生。テーマは、「かかりつけ医の新たなる挑戦―2025年問題のあとさきー」。
次世代の医療関係者に、2025年前後の医療現場の青写真を示すことが責務と考えられ、「かかりつけ医と在宅医療」、「医師の男女共同参画」、そして「診療報酬」の切り口からの議論があった。私どもは、「超高齢者のエンドオブライフ・ケア」について、一般口演で発表した。リビングウイル、ACP(アドバンス・ケア・プラニング)の意義について論じた。
3)第58回 全国自治体病院学会 in 徳島
10月24日(木)・25日(金)、徳島市で開催された。テーマは、「医療の源流と新時代の潮流ー藍・AI・愛ー」。学会長の香川征先生(徳島県病院事業管理者)が体調不良のため、西村匡司(まさじ)先生(県立中央病院院長)が代行された。
私も実行委員を務めた。また、私どもは「持続可能な地域医療の実践(14年間の診療をふりかえって)」と題したポスターを発表した。
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国保診療施設、自治体病院、そして、臨床内科医の立場から、「地域包括ケア」・「地域医療構想」を学んだ。また、全国の友人との再会や新しい知己を得る有意義な機会となった。
☆第58回全国自治体病院学会 in 徳島
→http://www.c-linkage.co.jp/58jmha/
朝夕の寒気が身にしみる時節となりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
今月の巻頭言は徳島保健所の清水先生に執筆していただきました。毎月御寄稿いただいている本田先生をはじめ、皆様の御協力によりまして今月号も無事発信することができ、厚く御礼申し上げます。
今年も残り1ヶ月と少しとなり、紅白歌合戦の出場歌手が発表されたところですが、米津玄師さんの名前はありませんでした。しかし、昨年と同様にサプライズ出演をしていただけるのではないかと私は期待も込めて予測しています。
それでは、以上をもちまして「とくしま医師バンク通信ドクターカモンメール」第138号を終わらせていただきます。ますます寒さが厳しくなってきますが、お体を大切にお過ごしください。
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次回の「とくしま医師バンク通信ドクターカモンメール」第139号は、
12月18日(第3水曜日)の発行予定です。
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