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とくしま医師バンク通信ドクターカモンメールVoL.133(6月号)

目次

  1. 『初期研修をはじめて』徳島県立中央病院 研修医(1年目) 山本 真弘
  2. トピックス
  3. 医師情報箱
  4. 医学生情報箱
  5. みどころ・イベント情報
  6. 『日本プライマリ・ケア連合会など』美波町国民健康保険美波病院 院長 本田 壮一
  7. 編集後記

1.『初期研修をはじめて』

徳島県立中央病院 研修医(1年目) 山本 真弘

 徳島県立中央病院、初期臨床研修医1年目の山本真弘です。

 今年の3月に栃木県にある自治医科大学を卒業し、徳島県立中央病院の臨床研修医として勤務させていただいております。オリエンテーションも終わり病棟業務、日当直などに追われながらも非常に充実した研修を行なっております。

 私の出身大学である自治医科大学は各都道府県から2~3名の学生が集まって将来の地域医療のリーダーを育成する大学です。毎年夏休みには各都道府県に戻って夏期研修を行います。私も西祖谷山村診療所、海部病院、日野谷診療所、上那賀病院、木屋平診療所と地域を巡り、各々の医療や暮らしを研修を通じて学んできました。医師不足や超高齢化といった問題を、実際に僻地を訪ねることで学生のうちから考える機会を得ることができました。

 僻地の現状を知る一方で、予防という観点から日々地域を診たり、診察中に緊急を要する疾患を発見すれば大病院へ搬送したりと僻地で勤務するにあたり必要とされる医療スキルや思考も学ぶことができました。医師が1人しかいない診療所では、自分の診察能力や適切な判断が求められます。

 今勤務させていただいている徳島県立中央病院は、そういった診察能力や適切な判断を養う上でとても有意義な研修を受けられる病院だと思います。特に救急科での研修や日当直では、指導医の元、研修医が診療のファーストタッチをさせていただけるので診察能力や迅速な判断を培うにはとてもよい病院だと感じております。また、各診療科同士の垣根が低く、いつでも相談できる環境があるのも中央病院の魅力の1つだと考えております。

 この研修期間である2年間で、医師として働くうえで必要な思考力、技術を可能な限り吸収し、先輩医師に少しでも近づけるよう精一杯努力していきます。

2.トピックス

医師のキャリア形成に関する相談窓口

 徳島県では徳島大学と連携し,地域医療を担う医師のキャリア形成支援と本県の医師不足の状況等を把握・分析し,医師の地域偏在の解消や医師確保の支援等を行うことを目的として「徳島県地域医療支援センター」を設置しております。

 当センターでは,キャリア形成支援に係る相談窓口を設置していますので,お気軽にご相談ください。

→徳島県地域医療支援センターHP
http://www.t-cm.jp

医療勤務環境改善支援センター

 県では、「徳島県医療勤務環境改善支援センター」を設置し,医療労務管理アドバイザーや医業経営アドバイザーと連携し,県内の医療機関における勤務環境改善の取組を総合的に支援しています。

→徳島県医療勤務環境改善支援センターHP
http://anshin.pref.tokushima.jp/med/experts/docs/2015032500013/
 

3.医師情報箱

全日本病院協会徳島県支部 研修会

日 時:令和元年7月3日 (水) 19:00~21:00
場 所:徳島県医師会館 4階
演 題:「地域医療構想調整会議の現状と今後の進め方」
講 師:織田病院 理事長 織田 正道 先生 

慢性便秘フォーラム in Tokushima

日 時:令和元年6月26日 (水) 19:00~21:00
場 所:パークウェストン 3階 アニエスルーム
講演1:「小児慢性便秘症の治療とPitifall」
講 師:徳島大学病院 小児外科・小児内視鏡外科 教授 石橋 広樹 先生
講演2:「わが国における慢性便秘症の実態と治療方策」
講 師:愛知医科大学医学部 内科学講座 消化器内科 教授 春日井 邦夫 先生

4.医学生情報箱

徳島県 夏期地域医療研修

日程:令和元年8月22日(木)~24日(土)
場所:

 (1)三好市「国民健康保険西祖谷山村診療所」等

 (2)上勝町「国民健康保険上勝町診療所」等

 (3)那賀町「町立上那賀病院」等

 (4)牟岐町「県立海部病院」等

 ※1箇所を選択
対象:全国の医学部生(全学年)
内容:外来診療・検査・訪問診療・デイケア・介護福祉施設での研修等
https://anshin.pref.tokushima.jp/med/docs/2019060400024/
問い合わせ先 
徳島県保健福祉部 医療政策課 地域医療・医師確保担当
TEL:088-621-2212

5.みどころ・イベント情報

徳島ひょうたん島水都祭2019

日程:2019年7月12日(金)~14日(日)
場所:(メイン会場)徳島市 藍場浜公園(全日)
TEL:088-676-2116
https://www.awanavi.jp/spot/21593.html

 「水都とくしま」の魅力を体感する3日間です。
詳細情報につきましては【公式ホームページ】にて随時発表されます♪
・7月12日(金曜日)前夜祭
・7月13日(土曜日)打上花火
・7月14日(日曜日)打上花火

6.『日本プライマリ・ケア連合会など』

美波町国民健康保険美波病院 院長 本田 壮一

 毎年4・5月は春の学会シーズンで、多くの全国学会や地方会が開催される。令和元年と改元されたが、内科学会・日本医学会総会の後の見聞を紹介する。

1)第10回 日本プライマリ・ケア連合学会学術大会

 2019年5月17日(金曜)〜19日(日曜)、国立京都国際会館で、雨森正記先生(滋賀県)が会長で開催された。テーマは、「これまでの10年、これからの100年」。WONCA APR(世界家庭医機構、アジア太平洋地域学術総会2019年)と合同で開催された。勤務のため、土曜の2日目より出席した。

 教育講演で、総合診療や救急医療を学び、大分県中津や大阪府での医療の歴史、わらじ医者、早川一光(故人)の足跡を知る機会を得た。渋谷健司先生(University Institute for Population Health, King’s College London, United Kingdom)の“Rethinking the Future of Health Systems”なども拝聴した。

 私どもは、「2018年の学会発表をふりかえる~Act locally, think globallyの実践のために~」と題したポスター発表を行った。

2)第20回 死の臨床研究会中国四国支部会

 5月26日(日曜)、徳島大学の常三島キャンパスで開催された。学会長は、片山和久先生(徳島市民病院/緩和ケア内科)。テーマは、「多死時代の生と死〜今改めて問われるケアとは?〜」。大坂厳先生(四国中央市)の「死にゆくときをどう生きるか」という講演が興味深かった。

 私どもは、「高齢癌患者のエンドオブライフ(EOL)ケア」と題して、一般演題を発表した。

3)第6回 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会 中国・四国支部学術集会

 6月8日(土曜)、徳島文理大学/徳島キャンパスで開催された。大会長は、坂東弘康先生(前県立海部病院長)。テーマは、「呼吸ケア・リハビリテーションの流儀、ヒト・病・地域を診る」。

 「災害時における呼吸器疾患サポート体制」というシンポジウムが、有益であった。当院を支援している鈴記好博先生(徳島大学)や坂東淳氏(徳島県危機管理部)の講演に加え、在宅酸素や在宅人工呼吸療法に関わっている業者の説明もあった。

 上記の3つの講演会で得た知識を、今後の診療に生かしたい。

☆第10回 日本プライマリ・ケア連合学会学術大会
http://www.c-linkage.co.jp/jpca2019/index.html
☆第20回 死の臨床研究会中国四国支部会
https://www.city.tokushima.tokushima.jp/siminbyoin/profile/oshirase/shino_rinsho_010522.html
☆第6回 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会中国・四国支部学術集会
https://www.med-gakkai.org/jsrcr-cs6/

7.編集後記

 例年よりも梅雨入りが遅いですが、皆様は健やかにお過ごしでしょうか。

 「医学生情報箱」のコーナーでは、来たる8月22日(木)から24日(土)までで開催されます徳島県夏期地域医療研修について、ご案内させていただきました。この研修は、全国の医学部生を対象に,県内4箇所に分かれて地域医療を体験していただくものです。本県での地域医療に興味がある医学部生をはじめ、多数の方からの参加をお待ちしております。読者のご子息をはじめ、ご親戚やお知り合いなど、医学部生がおられましたらぜひご案内をお願いします。

 おかげさまで、今月も皆様の御協力によりましてドクターカモンメールを無事発信することができました。御寄稿いただきました山本先生と本田先生はじめ、皆様に厚く御礼申し上げます。

 それでは、以上をもちまして「とくしま医師バンク通信ドクターカモンメール」第133号を終わらせていただきます。

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次回の「とくしま医師バンク通信ドクターカモンメール」第134号は、
7月17日(第3水曜日)の発行予定です。

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