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とくしま医師バンク通信ドクターカモンメールVoL.122(7月号)

目次

  1. 『飯泉知事と徳島大学医学部「地域枠」6年生とのラウンドテーブル・カンファレンスに参加して』徳島大学医学部医学科6年佐藤 裕紀
  2. トピックス
  3. 医師情報箱
  4. みどころ・イベント情報
  5. 『第9回 日本プライマリ・ケア連合学会学術大会』美波町国民健康保険美波病院 院長本田 壮一
  6. 編集後記

1.『飯泉知事と徳島大学医学部「地域枠」6年生とのラウンドテーブル・カンファレンスに参加して』

徳島大学医学部医学科6年佐藤 裕紀

 初めまして。徳島大学医学部医学科6年佐藤裕紀(さとうひろき)と申します。この度、飯泉知事と徳島大学医学部「地域枠」6年生とのラウンドテーブル・カンファレンスに参加させていただきました。学生生活の最後に、今後の自分自身の生き方、仕事への姿勢を考えるうえで非常に貴重な時間をいただけたことを大変感謝しております。

 飯泉知事は、徳島県知事としてさまざまな取り組み、改革を次々と発案、実行されています。その発想力や実行力は、どのようにすれば身に付くのかと、学びたい気持ちがいっぱいで今回の会に参加させていただきました。

 私自身、学生生活では勉学とともに、部活動にも励んでまいりました。そして、部の主将を任されるようになってからは、集団をまとめ、動かすことのやりがいとともに、難しさを感じることもありました。

 今回は、大変ありがたいことに、飯泉知事へ質問させていただける機会をいただいたので、私からは「飯泉知事が新しいことを考え、リーダーとして実行していく上で大切にされていること」についてお聞きしました。

 飯泉知事は、「常にそのことについて考え、自分が見聞きしたものから結び付け、応用し、考え、前例にとらわれずに積極的に動く」ということを大切にされていました。

 自分の得た知識や情報を、どんなことも問題に結び付けて考える、応用する方法を考え、新しく実行していくという姿勢は、私たちが懸命に働き、生きていく上で決して忘れてはならない考え方だと気づかされました。

 今後、徳島県で医師として働くなかで、学生の私が今想像している以上に多くの困難な問題に直面することと思います。しかし、どのような場面においても、学ぶこと、自ら考えること、そして工夫して道を切り開いていくことを忘れず、仕事と向き合い、徳島県の医療を担う一員としての責任を果たしていきたいと私は決意いたしました。

 最後になりましたが、飯泉嘉門徳島県知事、徳島大学医学部長丹黒教授、徳島大学医学部谷教授、今回のラウンドテーブル・カンファレンスを企画、運営していただいた県庁職員の皆様、本当に貴重な機会をいただきまして、ありがとうございました。

2.トピックス

医師のキャリア形成に関する相談窓口

 徳島県では徳島大学と連携し,地域医療を担う医師のキャリア形成支援と本県の医師不足の状況等を把握・分析し,医師の地域偏在の解消や医師確保の支援等を行うことを目的として「徳島県地域医療支援センター」を設置しております。

 当センターでは,キャリア形成支援に係る相談窓口を設置していますので,お気軽にご相談ください。

→徳島県地域医療支援センターHP
http://www.t-cm.jp

医療勤務環境改善支援センター

 県では、「徳島県医療勤務環境改善支援センター」を設置し,医療労務管理アドバイザーや医業経営アドバイザーと連携し,県内の医療機関における勤務環境改善の取組を総合的に支援しています。


→徳島県医療勤務環境改善支援センターHP
http://anshin.pref.tokushima.jp/med/experts/docs/2015032500013/
 

3.医師情報箱

平成30年度知的好奇心を満たす講演会

日時:平成30年 7月 25日 (水) 19:30~21:00
場所:徳島県医師会館4階

演題:「がん医療における、心の問題の早期発見と対応について-患者・家族・遺族の診療経験から-」
講師:埼玉医科大学国際医療センター精神腫瘍科教授大西秀樹先生

第120回徳島臨床カンファランス特別講演

日時:平成30年 7月 31日 (火) 18:30~20:30
場所:徳島赤十字病院病院棟4階401会議室

講演:特別講演「災害とエコノミー症候群」
講師:リムズ徳島クリニック院長小川佳宏先生

ミニレクチャー:「重症低血糖で緊急入院した糖尿病患者の臨床像と原因薬剤」
講師:徳島赤十字病院第三内科部長金崎淑子先生

4.みどころ・イベント情報

5.『第9回 日本プライマリ・ケア連合学会学術大会』

美波町国民健康保険美波病院 院長 本田 壮一

 昨年の高松市での第8回大会に続く、第9回大会は、2018年6月16日(土曜)、17日(日曜)に三重県津市で開催された。学会長は、竹村洋典先生(三重大学。現在は東京医科歯科大学に異動)で、テーマは「日本プライマリ・ケアの再出発」であった。

 初日(16日、土曜)。まず、「災害時にプライマリ・ケア医は何をすべきか」というシンポジウムを聴講した。第8回大会の髙柳宏史先生(熊本大学)、大橋博樹先生(東京都)に加え、小早川義貴先生(災害医療センター)、竹内美妃さん(釧路市、看護師)のご講演があった。次に、「薬剤耐性(AMR)対策におけるプライマリ・ケア医の役割のシンポジウム」へ。

 昼食の後、大会長講演(竹村先生)。さらに、一般演題のポスターを発表した(「第8回学術大会(高松市)の経験を活かす」)。準備委員として参加した活動をふりかえり、診療の励みになっていることを紹介した。初日の最後には、「The best is yet to come-お楽しみはこれからだ!大人の総合診療医のための生涯学習術」というセッションがあり、勇気づけられた。間に、キャリア・カフェにも寄った。

 会場を移動し、懇親会へ。三重県の名物を賞味し、N先生より学会理事の諸先生や、多くの地域で活躍しているプライマリ・ケア医を紹介いただいた。
2日目(17日、日曜)。午前8時からの社員総会の前に、ファンランに誘われ、早朝午前6時にJR津駅前へ集合した。5名で会場の周りを3キロほど走った。東側に海をのぞみ、徳島市とよく似ている。

 朝食後、会場へ。丸山泉理事長が議長で、総会が開催された。専門医制度などで予算が膨らみ、経費の節減が必要とのこと。そして教育講演へ。本田美和子先生(東京都)や創始者のYvesさん(フランス)による、ユマニチュードの講演で有益であった。その後、2日目のポスター発表を聞き、隣接する三重県博物館(学会場にもなっていた)へ。ウミガメの産卵や海女(あま)漁・伊勢海老など、勤務の美波町と似ている展示を興味深く見学した。最後に、南郷栄秀先生(東京都)らによる、最新のエビデンスを学んだ。研修プログラムの展示にも寄り、各病院や各地で特色を出していることに刺激を受けた。

 今回も、プライマリ・ケアの最新知識を得る機会で、また、ハンディーのある地域医療を実践する仲間との出会い・再会があり、有意義な2日間であった。また、旧知の三瀬順一先生(自治医科大学)と再会し、このカモンメールの記事を毎号読んでいるとの言葉を頂いたことを付記する。

★第9回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会
http://www2.c-linkage.co.jp/jpca2018/

★三重大学総合診療ネットワーク
http://www.hosp.mie-u.ac.jp/soshin/

6.編集後記

 猛暑の候,皆様いかがお過ごしでしょうか。先月号で掲載させていただいた県内のみどころ・イベント情報なども皆様のお役に立てましたでしょうか。暑さと戦いながら仕事に、学業にと専念されていることとお察しいたします。

 私は7月に入ってレジナビ大阪とレジナビ東京に出張し、県内外の医学部生に県内の病院で臨床研修を受けるよう勧誘して参りました。昨年、私自らが就職活動を行っていた頃を思い出します。会社の合同説明会に参加し、今まで全く知らなかった会社に興味を持ち、選考を受けたこともありました。今回は立場が逆となって、私たちの勧誘が県内外の学生に少しでも徳島の病院を知ってもらう機会となれば幸いです。

 そして、有限な時間の中で徳島で働くことを決意し、実際に働かれている方々がいらっしゃることを胸に、今後も徳島県の医療環境の向上に役立てるよう頑張ってまいります。

 それでは、以上をもちまして「とくしま医師バンク通信ドクターカモンメール」第122号を終わらせていただきます。今後ともよろしくお願いいたします。
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 次回の「とくしま医師バンク通信ドクターカモンメール」第123号は、
8月15日(第3水曜日)の発行です。

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