1.「子どもの事故防止プロジェクト医師等研修会の報告」
徳島県危機管理部消費者くらし安全局石本寛子局長
2.トピックス
3.医師情報箱
4.医学生情報箱
5.みどころ・イベント情報
6.「平成29年度 地域包括医療・ケア研修会に参加して」
美波町国民健康保険美波病院院長本田 壮一先生
7.編集後記
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1.「子どもの事故防止プロジェクト医師等研修会の報告」
徳島県危機管理部消費者くらし安全局石本寛子局長
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2月9日,長崎県大村市の出口小児科医院院長出口貴美子先生を講師にお迎
えし,「子どもの事故防止~Science & Technologyによる新しい予防戦略」と
題して研修会を開催しました。これは,徳島県と消費者庁が協働で取り組んで
いる,徳島県を実証フィールドとした子どもの事故防止対策プロジェクトの一
環として開催したものです。
出口先生は,小児科医として地域医療に携わりながら,子どもの脳と心の発
達について慶應義塾大学で研究を続けられ,さらにNPO法人の代表として,子
どもを事故から守る地域ぐるみの活動を精力的に展開されています。このた
め,講演の内容も,子どもの脳の発達からみた事故の特徴とそれを踏まえた科
学的予防の必要性,傷害予防を可能とする社会システムづくりなど,多岐にわ
たるものでした。
3歳児未満は運動能力と高次脳機能の発達がアンバランスなため事故が多発
するので,大人達の安全管理と環境整備が必要,それ以降は加えて子ども達へ
の安全教育が必要となります。また,子どもの事故は,予測ができ予防可能
な”Injury”であり,「事故で子ども達を死なせない/後遺症を残さない環境
づくり」を地域で取り組んでいく必要があります。
大村市では,出口先生の呼びかけで,幼稚園・保育所,小学校,医療機関か
ら傷害サーベイランスとして子どもの事故に関するデータを収集しており,0
歳児のベッド・ソファからの転落の報告が増加すれば直ちに注意喚起を行った
り,救急搬送された事故の原因として,自転車がトップであることが判明すれ
ば,小学校において「ヘルメット作戦」を展開するなど,実態に基づいた有効
な対策が実践されております。その結果,大村市の自転車事故件数は毎年減少
しているそうです。
これは,出口先生が行っている取組の一例に過ぎず,全てをご紹介できない
のが残念です。研修会では,先生が普及を進めている,誤飲チェッカー,曲が
る歯ブラシ,ライフジャケット,チャイルドシート,ミニトマトのカット器な
どの事故予防製品の紹介もありました。
出口先生の原動力は,医師としての使命感と,子どもの頃,お兄様を事故で
失った遺族としての使命感だというお話に大変感銘を受けました。県でも,今
年度様々な関係機関にご協力を頂き取り組んだこのプロジェクトの成果を次の
ステップへと繋げていきたいと考えております。
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2.トピックス
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■医師のキャリア形成に関する相談窓口
徳島県では徳島大学と連携し、地域医療を担う医師のキャリア形成支援と
本県の医師不足の状況等を把握・分析し、医師の地域偏在の解消や医師確保
の支援等を行うことを目的として「徳島県地域医療支援センター」を設置し
ております。
当センターでは、キャリア形成支援に係る相談窓口を設置していますの
で、お気軽にご相談ください。
■医師求人情報
2月21日(水)現在、「とくしま医師バンク」における徳島県内の公的医
療機関等からの医師求人情報は、常勤43件、非常勤16件です。
■医療勤務環境改善支援センター
県では、「徳島県医療勤務環境改善支援センター」を設置し、医療労務管
理アドバイザーや医業経営アドバイザーと連携し、県内の医療機関における
勤務環境改善の取組を総合的に支援しています。
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3.医師情報箱
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■医療連携におけるICT活用セミナー
日時:平成30年3月4日(日)13:00~15:30
場所:藤井節郎記念ホール(徳島大学蔵本キャンパス内)
■概要
講演:「地域包括ケア時代の新しい地域医療~糖尿病治療の伴走型支援~」
座長:徳島県立中央病院糖尿病・代謝内科部長白神敦久先生
講師:東埼玉総合病院地域糖尿病センター
センター長中野智紀先生
講演:「とねっとが目指す地域展開~情報連携を支える基盤~」
座長:徳島大学大学院医歯薬学研究部 医療情報学分野
教授廣瀬隼先生
講師:加須市医療診断センター医療福祉情報連携コーディネーター
栗原智之先生
総合討論:「ICT活用が地域医療にどのように資するか」
パネリスト:中野智紀先生栗原智之先生
徳島大学病院病院情報センター特任助教玉木悠先生
座長:徳島大学先端酵素学研究所 糖尿病臨床・研究開発センター
松久宗英先生センター長、教授
主催:徳島糖尿病克服ネットワーク協議会
徳島大学先端酵素学研究所
糖尿病臨床・研究開発センター
共催:徳島大学病院病院情報センター
NPO法人徳島医学研究・教育支援機構
■参加費・駐車料無料事前登録不要
■問い合わせ先:徳島大学先端酵素学研究所
糖尿病臨床・研究開発センター
電話:088ー633ー7587
■徳島県脳卒中研究会
日時平成30年 2月27日 (火) 19:30~
場所ホテルクレメント徳島4階クレメント西
演題「脳血管障害に対する外科治療の現状と未来~血圧・脂質管理を含め
て~」
講師徳島大学大学院医歯薬学研究部脳神経外科学教授高木康志先生
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4.医学生情報箱
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■徳島県臨床研修病院合同説明会(主催:徳島県臨床研修連絡協議会)
日時:平成30年3月11日(日)14:00~17:00(予定)
場所:日亜メディカルホール(徳島大学病院西病棟11階)
対象:全国の医学部生(学年不問)
内容:○県内基幹型臨床研修病院による県内での臨床研修について説明
○県内基幹型臨床研修病院による各ブースでの個別相談
備考:参加費は無料
問い合わせ先
徳島県保健福祉部医療政策課地域医療・医師確保担当
電話088ー621ー2212
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5.みどころ・イベント情報
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■おひな様の奥屋敷と坂本おひな街道
開催期間:2月18日(日)~3月18日(日)
開 催 地:ふれあいの里さかもと(勝浦郡勝浦町坂本字宮平)
概要:「ビッグひな祭り」と連携し、ふれあいの里さかもと内にて,
ひな祭りイベント「おひな様の奥座敷」が開催されます♪
また、ひな人形がふれあいの里さかもとを飛び出し、風情ある
旧街道筋に飾られてます。ほっこり笑顔の人形たちに誘われて、
のんびり散歩はいかがですか。ふれあいの里さかもとでは、期間
限定の特別な昼食をご用意しています!
☆イベント☆
さかもと着物まつり3月3日(土)、4日(日)、10日(土)、11日(日)
着物レンタル+着付けでおひな街道イベントのに参加しませんか♪
問い合わせ先:ふれあいの里さかもと
電話:0885ー44ー2110
■徳島国際映画祭
開催期間:3月16日(金)~3月18日(日)
開 催 地:あわぎんホール
概 要:2016年にスタートした西日本最大規模の短編映画祭「徳島国際短編
映画祭」は、装いも新たに、2018年から「徳島国際映画祭」として生
まれ変わります。
今年は「デザイン」をテーマとし、短編映画の枠を取り払い、長編
映画も上映されます。
徳島出身の女優「大塚千弘」「山下リオ」の出演する作品や、海外
映画祭グランプリ作品など、話題作、注目作が目白押しです。
期間中、全世界からセレクトされた50超の作品に出会うことができ
ます。
参加費:無料
問い合わせ先:徳島県地方創生局地方創生推進課
電話:088ー621ー2130
ファクシミリ:088ー621ー2829
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6.「平成29年度 地域包括医療・ケア研修会に参加して」
美波町国民健康保険美波病院院長本田 壮一先生
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平成30年1月19日(金)・20日(土)、東京・秋葉原で開催された「平成29年度
地域包括医療・ケア研修会」に参加した。医師だけでなく、全国の多職種の皆
様(約150名)と、保健・医療・介護・福祉の一体的提供を目指す「地域包括
医療・ケア」の理論と実践に関する最新の情報を収集・交換する機会となっ
た。
テーマは、「みんなで築いていこう!わがまち独自の地域包括ケアシステム
~国保直診がまちづくりの一翼を担うために~」。
初日には、KDB(国保データベース)の説明や、近藤隆則市長(岡山県・高
梁市)、菅原英次所長(同・高梁市川上診療所)、南温所長(岐阜県・和良歯
科診療所)らのパネルディスカッション。国民健康保険制度改革(厚生労働省
の鳥井陽一課長)の解説。松坂誠應先生(長崎リハビリテーション病院)が、
地域リハビリについて。交流会は、沖津修(半田病院)・奧山秀樹(浅間総合
病院)両先生のもと、参加者とさらに議論を深めた。
第2日。遠藤愛子さん(秋田県・大森病院)、高橋廣美さん(福島県・藤田
総合病院)、政田美喜さん(香川県・三豊総合病院)らによる認定看護師につ
いて。また、橋村和樹(栃木県・氷室診療所)、川尻宏昭(岐阜県・高根診療
所長)、木村年秀(香川県・造田歯科診療所)の諸先生による診療所の活動。
木村成志先生(大分大学)は「地域における認知症支援」について。昼食をと
りながら、内田望(埼玉県・小鹿野中央病院)の「第56回全国国保地域医療学
会優秀研究から学ぶ」と題した講演があった。
午後には、医療・介護連携について。東條環樹先生(広島県・鹿原診療所)
や、宮崎亜希さん(大分県・鈴鳴荘)、安江耕作さん(岐阜県・中津川市民病
院)が話された。さらに食支援について、長谷剛志先生(石川県・公立能登総
合病院)、伊藤ひとみさん(岐阜県・ほほえみ福寿の家)、吉村美佳さん(広
島県・公立みつぎ総合病院)の講演があった。
多士済々の演者陣で、地域包括ケアのいろいろな側面を学び、有意義な研修
会であった。
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7.編集後記
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2018年が始まってから早くも二か月近くが経過しました。皆様いかがお過
ごしでしょうか。今年は大変寒い日が多くなっていますので、体調にはお気を
つけください。
さて、今回のドクターカモンメールの巻頭コラムでは、石本消費者くらし安
全局長に、「子どもの事故防止プロジェクト医師等研修会」の内容を御寄稿い
ただきました。子どもを持つ親の一人として、今回のコラムは、非常に興味深
く拝読させていただきました。出口先生のような活動が、徳島でも広がり、少
しでも、不幸な事故がなくなるようになればと感じました。
今月も、御寄稿いただきました、美波病院の本田先生はじめ、医療関係者の
皆様に御協力いただき、配信することができました。この場をお借りして、お
礼申し上げます。
それでは、以上をもちまして「とくしま医師バンク通信ドクターカモン
メール」第117号を終わらせて頂きます。今後とも御愛読よろしくお願いいた
します。
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次回の「とくしま医師バンク通信ドクターカモンメール」第118号は、
3月21日(第3水曜日)の発行です。
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徳島県 保健福祉部 医療政策課(地域医療・医師確保担当)