10代以下
初めまして。
現在私たちは、長崎県に伝わる民話「産女の幽霊」についてと、8月9日に平和学習のために登校日が設定されたことについてその背景を調べています。その中で、他県はどうなっているのかが気になりました。そこで次の2点をお尋ねします。
お忙しい中恐縮ですが、わかる範囲で答えていただけると幸いです。
1.貴県では、幽霊になった女性が墓の中で産んだ赤ん坊のために飴や餅を買って与える民話はありますか?また、その民話ができた年や、民話の中で出てきたもの(お寺や井戸、墓、飴屋など)で現存するものがあれば、教えてください。
2.貴県の県立高校では、夏休み期間中に登校日はありますか?
あるとしたら何日に、何を目的に生徒を登校させていますか?また夏休み中に平和学習をしますか。(小中学校の様子もわかったら教えてください。)
【(1.について)未来創生文化部からの回答】
この度は、お問い合わせをいただきありがとうございます。
まず、幽霊になった女性が墓の中で産んだ赤ん坊のために飴などを買って与える民話は以下の資料で確認できましたが、民話の成立年や民話の中に登場する寺、墓地、店の場所が分かる記述はありませんでした。
資料によって少し違いがありますが、主な内容は次のとおりです。
ある店に夜中に女性が飴(菓子・餅・乳)を買いにくる。お金が翌朝シキビ(花柴)の葉に変わる。寺に行き和尚に相談し、後をつけると火の玉に変わり、墓地へ飛んでいく。その墓地を掘ると赤ん坊が飴をなめている。赤ん坊は和尚が引き取り、偉いお坊さんになる。
(掲載資料)
・『お亀千軒阿波の民話集』
飯原一夫/著教育出版センター1989.3
p159-162「子育て幽霊」
・『読みがたり徳島のむかし話』
「徳島のむかし話」編集委員会/編日本標準2006.7
p137-139「子育てゆうれい」
・『阿波の民話子どもから大人まで第11集』
湯浅良幸/編徳島新聞社2013.4
p140-141「子育て幽霊(つるぎ町)」
・『日和佐町昔話集徳島県海部郡日和佐町平成五年度調査報告書』
大谷女子大学説話文学研究会/編・発行1994.4
p1「子育て幽霊」
・『浅川・川東昔話集(昭和46年度採訪報告徳島県海部郡海南町』
大谷女子大学説話文学研究会/編・発行1973
p45-50「子育て幽霊」(同様の話が8話収録)
・『阿波町の民話と唄・遊び』稲田浩二/ほか編手帖舎1991.3
p46-47「子育て幽霊」
・『阿波池田の昔話と伝説』池田町昔話・伝説資料集編集委員会/編
池田町ふるさとづくり運動推進協議会1977.12
p78「子育て幽霊(魂魄)」
【(2.について)教育委員会からの回答】
県立高等学校等において夏休み期間中に登校日を設けるかどうかは、それぞれの学校長が必要に応じて決めているため、登校日の有無や日数は、学校によって違っていますが、8月上旬に一日程度、設けている場合が多いようです。
登校日を設けている目的は、進路指導、生活指導、学校祭の準備など、学校や学年などの実態により異なっており、ホームルーム活動や学年集会を通して、講話や話し合いなどが行われています。
夏休み期間中に、平和に関する学習を計画的に行っている学校があることは承知していませんが、登校日に過去の戦争や平和について生徒に考えさせる機会をもっている学級もあると考えられます。
また、公立小中学校においても、夏休み期間中の登校日の有無や日数は、市町村ごとに異なりますが、二日程度、設けている学校が多いようです。県立高等学校等と同様に、夏休み期間中や登校日に平和に関する学習を行っている学校があることは承知していません。
夏休み期間ではありませんが、徳島県の多くの公立中学校の生徒は、2年生で長崎県又は沖縄県を修学旅行で訪れ、戦争や平和について学んでいます。事前に過去の戦争や被害などについて調べ、事後には平和について考えたことを話し合ったり、発表したりしています。
※回答文については、提言者にお返事した際の内容を掲載しております。その後の事情変更により、現在の状況と異なる場合がありますので、詳しくは担当課までお問い合わせください。
未来創生文化部 文化の森振興センター
電話番号:088-668-1111(代表)
ファクシミリ:088-668-7196
メールアドレス:bunkanomorishinkoucentar@pref.tokushima.jp
教育委員会 学校教育課 GIGA・学び創造担当
電話番号:088-621-3137
ファクシミリ:088-621-2882
メールアドレス:gakkoukyouikuka@pref.tokushima.jp