40代
徳島県のお米の推奨品種が数年前から「あきさかり」に変わりましたが、この品種は農家に取って非常に作りたくない品種です。
高温障害に強く、台風が来ても倒れにくい、収量が多いという理由で推奨品種になったと思いますが、確かにこれらのメリットはあります。
ただそのメリット以上にデメリットの方が多いです。
1.この品種は晩生の品種でもち米並に収穫までに時間がかかります。
2.収量が多いということは藁が太く硬く腐りにくいため秋冬の野菜の作付けに影響します。
(藁が残っていると病気になりやすいです。)
3.値段はここ数年キヌヒカリよりは高いですが、コシヒカリよりは安いです。
4.味はコシヒカリやキヌヒカリは冷めても美味しいですが、あきさかりは炊きたては美味しいけど冷めたらマズイと言われます。
5.非力なコンバインを壊します。40馬力くらいのコンバインだと平気ですが、小規模農家がよく使っているような20馬力前後のコンバインだと太い藁が詰まってしまったり、刃がやられてしまうケースが多いようです。
昨今修理代も高くなり、お米だけ作っている兼業農家さんの中には稲作をやめる農家さんも増えてきました。
求めるお米は、高温障害に強く、台風が来ても倒れにくい、収量が多いという前に稲刈りの後に作る野菜のために「早く稲刈りができる」品種にして欲しいです。
お米だけしている兼業農家であれば冬場は田んぼを放置してるからこれでいいと思いますが、秋冬野菜もしている専業農家にも意見を聞いてください。
今一度お米の推奨品種の見直しをお願いいたします。
【農林水産部からの回答】
御意見をいただきありがとうございます。
「あきさかり」については、平成28年度に徳島県の奨励品種として採用し、それまで多く作付けられていた「キヌヒカリ」で生じていた高温障害による品質低下を減らすべく導入した品種です。
御指摘のとおり品質や収量についてはよい評価を得ておりますが、反面、茎が硬く樹勢が強いため、登熟の判断がつきにくくなっております。
食味についても、「コシヒカリ」や「キヌヒカリ」と比べて、あっさりとした味となっております。
近年は「あきさかり」を採用したした時点よりも、さらに高温傾向が顕著になっており、また台風やゲリラ豪雨となった気象災害も従来より多く、水稲には非常に多くの要素が求められる状況になっていると考えております。
今後も、より高温になっても作りやすく品質食味がよく倒伏しにくい品種の選定に取り組んでまいります。
また、県内では多様な品種が作付けられておりますので、経営状況に合わせて、ぜひ御検討いただきますようお願いします。
※回答文については、提言者にお返事した際の内容を掲載しております。その後の事情変更により、現在の状況と異なる場合がありますので、詳しくは担当課までお問い合わせください。
みどり戦略推進課 農産振興・耕畜連携担当
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