公害花粉対策と持続可能性ある山林を取り戻すために

30代 

間伐材を利用せざるを得ない程、全国の杉や桧の人工林は疲弊して戦後から悪化の一途の花粉症問題。自然林を破壊し花粉のみならず山林崩落やや税動物の里への来襲問題など山林行政も待った無しです。一方、国は杉林を大幅に減らし花粉症対策にも舵を切りました。ただ杉や桧を伐採するだけでは解決しません。九州ではセンダンの植林活動が始まっており、本来は自然の雑木林に戻すのが理想ですがそうもいかない当面の苦肉の策としてセンダンの植林がスタートしています。センダンは成長も早く杉や桧のような花粉も少ない上、本県のような家具加工品に適しCO2対策としても効果的です。今からでも遅くないセンダンの植林事業もスタートさせてください。

【農林水産部からの回答】
 

　この度は、貴重な御意見ありがとうございます。
 

　本県では、古くからスギの産地として植林が行われ、現在ではその過半が伐採適齢期となっており、この成熟した森林資源を背景に、効率的な搬出間伐や主伐・再造林を展開しています。
 

　木材生産のため伐採した後は、適正な「森林サイクル」の確立に向け、花粉の発生量が少なく成長が早い林業用苗木である「エリートツリー」や、クヌギ等の「広葉樹」を植栽するなど、本県の実情を踏まえた適地適木の造林を進めているところです。
 

　また、木材搬出が困難な奥地の人工林については、強度の間伐を行い広葉樹の芽吹きを促進させるなど、自然の潜在力を生かした「針葉樹と広葉樹の混交林」の整備にも取り組んでいます。
 

　今後も、本県ならではの「森林サイクル」の構築を通じて、「多様性を持った持続可能性のある森林づくり」に努めてまいります。

スマート林業課 造林・担い手担当
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