近い将来、南海トラフ巨大地震の発生が危惧される状況を踏まえ、地震発生時の避難、救護、応急対策活動の拠点となる防災上重要な建築物等について、耐震性の確保を図っております。
(概要)
1 防災拠点等となる県有施設(146施設496棟)
別添総括表のとおり
※構造及び規模
非木造の建築物で2以上の階数を有し、または延べ面積が200平方メートルを超えるもの
(建築基準法第20条第2号に定める構造計算による安全性の確認義務が課せられた建築物)
2 耐震化について
(1)耐震化とは
昭和56年の建築基準法改正以降の基準により建設された建物は、概ね震度6強の地震に対しても比較的安全であるとされていることから、それ以前の建物について、耐震診断を実施し、耐震性がないと判定されたものは改修、改築等を行い、地震に対する安全性を確保することをいいます。
(2)耐震診断とは
耐震診断は、建物が昭和56年の建築基準法改正以降の基準と同程度以上の耐震性を有するかどうか判定するための調査です。
(3)判定の基準
建築防災協会基準*1 による建物の耐震性の判定基準により、判定します。
下のいずれかの方法による耐震診断の結果、現行の建築基準法と同等の耐震性を有するもの。
●第1次診断法で、Is値が0.8以上
●第2次診断法で、Is値が0.6以上
●第3次診断法で、Is値が0.6以上
※構造耐震指標Is値:建物の構造体の耐震性能を表す指標です。
※第1次診断法・・・建築物の図面をもとに、現況調査を行い、柱や壁の断面寸法、建築物の形状や経年劣化状態などを考慮しIs値を算定する方法です。
第2次診断法・・・第1次診断法をより詳細に判定するためコンクリートのひび割れや強度などについて、詳細な現地調査を行い、柱や壁の中の鉄筋量も考慮してIs値を算定する方法です。
第3次診断法・・・第2次診断法に加え、梁も考慮してIs値を算定する方法です。
※このIs値については、建築防災協会基準によると、耐震診断結果の判定は、第2次診断で0.6未満であれば、「構造体としての耐震性は『疑問あり』とされるが、これが直ちに構造体の崩壊・大破を意味するものではない。被害は、あるIs値を境にそれより低い建物全てに確定的に生じるのではなく、Is値が低くなるに従って被害の割合(被害を受ける可能性)が高くなり、被害程度の推定はこれら<被害状況>のばらつきを考慮することが重要である。」とされています。
*1 建築防災協会基準:2017年改訂版「既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準同解説」監修:国土交通省住宅局建築指導課発行:(財)日本建築防災協会
【添付資料】
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