例年、夏季にはカンピロバクター・ジェジュニ/コリ、腸管出血性大腸菌、黄色ブドウ球菌といった細菌による食中毒が多く発生し、大規模な食中毒事例も全国でしばしば報告されています。
食中毒事故の防止と衛生管理の向上を図るため、毎年8月を食品衛生月間と定めて、全国的に食品衛生思想の普及・啓発を行っています。
食中毒というと、飲食店での食事が原因と思われがちですが、毎日食べている家庭の食事でも食中毒は発生します。
普段、当たり前にしていることが、思わぬ食中毒を引き起こすことがあるのです。
家庭では症状が軽かったり、発症する人が少数であることから、風邪や寝冷えなどと思われがちで、食中毒とは気づかずに重症化することもあります。
最近は、飲食店からのテイクアウト(持ち帰り)やデリバリー(宅配)の利用が増えていますが、店内飲食に比べて調理してから食べるまでに時間がかかるため、食中毒のリスクが高くなります。
食中毒を予防するために、次のことに注意してください。
◆持ち帰るときは、暑い車の中に長時間置かない等、温度管理に注意しましょう。
◆テイクアウトやデリバリーを利用した食品は、長時間放置せず、できるだけ早く食べましょう。
食中毒菌が増えるのに適した温度は「約20℃~50℃」です。
この温度帯に置かれる時間ができるだけ短くなるよう、食品は10℃以下 または 65℃以上を保ちましょう。
◆食べる前には、きちんと手を洗いましょう。
◆食べ残ししない量を考慮して注文し、1回の食事で食べきりましょう。
お弁当等のテイクアウトやデリバリーを行う場合は、店内での食事提供と異なり、調理から喫食までに時間がかかるため、食中毒のリスクが高くなります。
普段以上に衛生管理を徹底するとともに、早めに食べてもらうよう購入者に声かけをしましょう。