フグは、テトロドトキシンと呼ばれる猛毒を持っていて、正しく調理しないと食中毒を起こし、死に至ることがあります。
過去のフグによる食中毒は、素人調理によるものがほとんどで、フグを調理するには、正しい知識と技術が必要です。
フグの毒性は、フグの種類や部位、漁獲海域によって異なりますし、季節によっても無毒のものが有毒になったり、同じ種類のフグでも個体差があります。
この前は大丈夫だったから「今回も大丈夫!」とは限りません。
フグの素人調理は、絶対にやめてください!
徳島県では、フグによる食中毒を防止するため、「徳島県ふぐの処理等に関する条例」を定めています。
●フグの毒性
フグ毒=テトロドトキシン
毒の強さは、青酸カリの千倍以上といわれる猛毒です。
フグの肝臓や卵巣などの内臓の他、フグの種類によっては皮や筋肉にも含まれます。
また、この毒は加熱に大変強く、調理程度の加熱では壊れません。
ちなみに、トラフグ1匹分の毒量は、約10人分の致死量に相当します。
●ふぐによる食中毒症状について
第1段階
食後20分から3時間までに、口、唇、舌、指先のしびれが始まります。
頭痛、腹痛などを伴って、激しい嘔吐が続くこともあります。
歩行は千鳥足になります。
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第2段階
知覚麻痺、言語障害、呼吸困難が現れ、血圧が低下します。
↓
第3段階
麻痺が全身に広がります。
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第4段階
意識不明になり、まもなく呼吸、心臓が停止し、死に至ります。
※意識は、死の直前まで明瞭です。
フグによる食中毒の経過は非常に早く、食べてから死亡するまでの時間は4から6時間です。食べたフグ毒の量が多いほど、発症までの時間が短く、重症になります。
●フグの素人調理は、非常に危険です!
フグの有毒部位は種類によって異なります。フグを調理する上で、フグの種類鑑別の知識はとても重要ですが、外見の似ているフグも多くあり、素人が判断するのは非常に危険です。
例えば、食べられる種類のサバフグやコモンフグには、外見がよく似ていて、猛毒を持つ、ドクサバフグやコモンダマシがあります。これらは、筋肉や皮にも毒を持ち、過去にも事故を起こしたことがあります。
フグを食用として調理する場合には、専門的な技術と知識が必要です。
フグの素人調理は、絶対にやめてください!
フグの調理は、資格を持ったフグ専門の調理師にお願いしましょう。また、フグの種類に関わらず、卵巣、肝臓等の内臓は絶対に食べてはいけません。