【記事番号:2501】
四国4県と58市町村(うち徳島県は14市町)の共同により、「世界遺産暫定一覧表記載資産候補」として再提案を行っておりました「四国八十八箇所霊場と遍路道」については、平成20年9月26日、文化庁の文化審議会文化財分科会において、「資産(札所と遍路道)の大半が文化財として保護されていない」等の理由により、世界遺産暫定一覧表への記載が見送られたものの、「提案書の基本的主題を基に準備を進めるべきもの」との評価を受けたことから、資産の保護措置(文化財の保護)を進めてきました。
なお、平成28年8月8日に、これまでの成果を反映した「再提案書」を文化庁へ提出したところであり、引き続き、四国各県や関係市町村、寺院関係者などと連携を図りながら、世界遺産登録に向けた取組を進めていきたいと考えています。
1 資産の概要
四国遍路は、徳島県・高知県・愛媛県・香川県の四国を全周して、弘法大師ゆかりの八十八箇所の札所霊場を巡る、全長1,400kmに及ぶ壮大な寺院巡礼です。
古くから一般庶民の間に定着し、それを地域社会が「お接待」と呼ばれる支援により支えており、遍路の基となる「思想・信仰」と実践する「場」、それを支える「地域」の3者が一体となったものであり、時代とともに変化する地域社会と共存して千年を超えて継承されている「生きた文化資産」です。
2 目的
八十八箇所霊場を中心とする有形無形の「遍路文化」を人類のかけがえのない財産として保存し、その価値を損なうことなく適切に活用するとともに、その意義を全国に、さらには世界へ向けて発信し、人類共有の財産として将来の世代へ確実に引き継いでいくことを目的としています。
3 効果
四国霊場八十八箇所の寺院の資産や遍路に関する文化を、世界に向けて発信するとともに、将来にわたり継承・保存することができます。
また、遍路人口の増加や他の世界遺産との交流等により地域活性化を図ることができます。
4 取り組み
世界遺産登録へ向けては、「資産の保護に向けた取り組み」等が必要であり、四国4県でそれぞれ調査等を行っているところです。
徳島県においては、平成22年8月5日、遍路道としては初めて「阿波遍路道(鶴林寺道・太龍寺道・いわや道)」の一部が国史跡に指定されました。
今後も、四国遍路文化の保存と継承に向け、構成資産の保護措置等を行うこととしております。
文化審議会文化財分科会世界遺産特別委員会における調査・審議結果(文化庁ホームページ)
世界遺産登録の推進体制(「四国八十八箇所霊場と遍路道」世界遺産登録推進ホームページ)
政策創造部総合政策課広域連携室広域連携担当
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