徳島県庁コールセンター すだちくんコール
【記事番号:1527】
1986年に英国で初発報告された牛の病気です。BSEにかかった牛の脳の組織が海綿状(スポンジ状)となることから牛海綿状脳症と名付けられました。2~8年(通常2~5年)の潜伏期間の後、異常行動、運動失調などの神経症状を示し、発病後2週間から6か月の経過を経て死にいたります。
本病の原因は、健康な牛も持っている「プリオン」という通常の細胞タンパクが異常化したものとする考え方が有力であり、BSEにかかった牛から製造された肉骨粉(食肉処理の過程で得られる肉、骨、皮等の残さから製造される飼料原料)を牛に給与したことにより感染が拡がったと考えられています。
日本では、牛由来肉骨粉の飼料への利用規制や状況に応じたBSE検査体制の確立等の対策に取り組んでおり、平成21年1月に確認された牛を最後に、国内で生まれた牛でのBSE発生の報告はありません。
また、平成25年5月の国際獣医記事務局(OIE)総会において、日本は国際的なBSEの安全性格付け(BSEステータス)の最上位である「無視できるBSEリスク」の国に認定されています。
ヒトでは、BSEに似た病気としてvCJD(新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病:variantCreutzfeldt-Jakobdisease)が報告されています。英国の海綿状脳症諮問委員会(SpongiformEncephalopathyAdvisoryCommittee(SEAC))は、BSEとvCJDの間に直接的な科学的証拠はないが、確度の高い選択肢もなく、最も適当な説明としては、患者の発生は1989年の特定の内臓(SpecifiedBovineOffal)の使用禁止前にこれらを食べたことに関連があるとしました。
農林水産部畜産振興課家畜防疫対策担当
徳島市万代町1丁目1番地
電話:088-621-2419
ファクシミリ:088-621-2857