慢性閉塞性肺疾患(COPD)は「たばこの煙」などの有害な物質を含む空気を長時間吸い込むことで気道や肺に障がいが生じ、肺の働きが低下する病気で、かつては肺気腫や慢性気管支炎と呼ばれていました。
COPDになると正常な呼吸が困難になり、重症化すると外出には携帯酸素が必要になります。さらに悪化すると呼吸不全や心不全を引き起こす、命に関わる病気です。
また、COPDになった肺は完全には元の状態へは戻りません。だからこそ、早期発見・早期治療がとても重要です。
□咳や痰がでる
□風邪がなかなか治らない
□すぐに息切れする
気になる症状がある場合は、医師に相談しましょう。
※徳島県保健・衛生統計年報より作成
※人口動態統計より作成した標準化死亡比(SMR)
標準化死亡比(SMR):年齢構成の異なる地域間の死亡状況を比較するために、年齢構成の差異を調整して算出した死亡数の比。
我が国の平均を100としており、SMRが100以上の場合は平均より死亡率が多いと判断され、100以下の場合は死亡率が低いと判断される。
徳島県はCOPDによる死亡率が全国でもワーストクラスとなっており、その中でも美馬保健所管内(美馬市・つるぎ町)は特に高い死亡率となっています。
COPDについて知らないという人も多いかも知れませんが、実は身近な病気なのです。
5月31日はWHO(世界保健機関)により定められた「世界禁煙デー」です。
また、厚生労働省では毎年5月31日から6月6日の1週間を「禁煙週間」と定めています。
穴吹橋北岸から北へ190m区間にのぼり旗を設置しました。
西部総合県民局美馬庁舎の玄関にて啓発を行いました。
西部総合県民局<美馬保健所>の玄関にて啓発を行いました。
毎年11月中旬の水曜日は「世界COPDデー」と定められており、この日は世界各国でCOPDへの関心を高める活動が行われています。
この機会にCOPDについて理解し、予防や早期発見・早期治療に取り組みませんか?
美馬市立図書館
世界糖尿病デー(11月14日)と合わせて啓発を行いました。
管内の小学校へ出前講座に行き、たばこについてクイズや断り方のロールプレイを取り入れながら知識を深めました。
学生とともにCOPDについて知識を深めました。
ストローをくわえ、鼻をつまんで30秒間呼吸をしていただき、COPDの呼吸の苦しさを疑似体験してもらいました。
自分はたばこを吸っていなくても、他人が吸うたばこから出た煙を吸わされることを「受動喫煙」と言います。
たばこの煙には、喫煙者が直接吸い込む「主流煙」と、たばこの先から立ちのぼる煙である「副流煙」の2種類があります。
この、たばこの先から出る煙である「副流煙」には、ニコチン、タール、一酸化炭素などの有害物質が直接吸い込む「主流煙」より多く含まれています。
「臭い・・・!」とたばこの臭いを感じた瞬間に受動喫煙は始まっていると言われています!
COPDを予防するためには、禁煙をすることが大切です。
禁煙は難しいと考える方もいるかもしれませんが、その場合は禁煙外来を利用するのもおすすめです。
また、たばこを吸わない人でも、他の人が吸っているたばこの煙を吸う機会があると、受動喫煙によって健康に影響が出る可能性もあります。
身近に喫煙者がいる場合は、その人のためにも、自分自身のためにも、禁煙をすすめてみましょう。
ある一定の基準を満たした喫煙者は、12週間に5回の治療に健康保険が適用されるようになります。
以下の要件をすべて満たした方に適用されます。
□ニコチン依存症に係るスクリーニングテスト(TDS)で5点以上、ニコチン依存症と診断された方
□35歳以上の場合、ブリンクマン指数(=1日の喫煙本数かける喫煙年数)が200以上の方
□直ちに禁煙することを希望されている方
□「禁煙治療のための標準手順書」に則った禁煙治療について説明を受け、当該治療を受けることを文書により同意された方
※35歳未満の方に対しては、喫煙本数や喫煙年数によらず適用されます。