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(食品取扱施設の皆様へ)ノロウイルス食中毒の予防について

ノロウイルスによる食中毒は、一年を通して発生していますが、特に冬季(11月から2月)に多くなります。

ノロウイルス食中毒の多くは、ノロウイルスに感染した調理従事者を通じて二次汚染された食品が原因と推定されています。

食品取扱施設の皆様は、調理前の手洗い、施設や調理器具等の消毒、日々の健康管理 等を確実に実施し、ノロウイルスによる食中毒の予防に努めてください。

ノロウイルスの特徴

ノロウイルスは食品の中では増えません。食品に付着したノロウイルスは、人の腸管に入ってから増殖し、吐き気、おう吐や下痢などの症状を引き起こします。

ノロウイルスは感染力がとても強く、少量のウイルスでも発症します。

健康な人は軽症で回復しますが、持病のある人や乳幼児、高齢者などでは脱水症状を起こしたり、症状が重くなったりする場合もあるので注意が必要です。

ノロウイルス食中毒の原因

1. 食品→人

ノロウイルスが蓄積、付着した食品を十分に加熱せずに食べることで起こります。

特にカキなどの二枚貝は、海水中のノロウイルスを取り込んで蓄積している可能性があるので注意が必要です。

また、ノロウイルスに汚染された井戸水や簡易水道を消毒不十分な状態で摂取した場合も、食中毒になる可能性があります。

2. 人→食品→人

ノロウイルスが付着した手で調理し、そのノロウイルスが付着した食品を食べることで起こります。

ノロウイルス食中毒の予防対策

1. 手洗いをしっかり行いましょう

手洗いは、 手指に付着しているノロウイルスを減らす最も有効な方法です。

適切な時期に衛生的なな手洗いを行い、食中毒を予防しましょう。

【手を洗うタイミング】

  • トイレに行った後
  • 調理施設に入る前
  • 料理の盛り付けの前
  • 次の調理作業に入る前
  • 手袋を着用する前 など

【衛生的な手の洗い方】

  1. 指輪や時計などを外し、手を水で濡らして石けん(ハンドソープ)を取り、よく泡立てて洗う。
  2. 指先や指の間、爪の間、親指の周り、手首、手の甲など汚れの残りやすいところもしっかりと洗う。
  3. すすぎは流水で十分に行い、清潔なタオル又はペーパータオルで拭いて乾燥させる。
  4. 消毒用アルコールを手に取り、手全体に擦り込む。

2. 食品は中心部まで十分に加熱しましょう

ノロウイルスは熱に弱いので、食中毒予防には加熱調理が有効です。

特に二枚貝は、中心部温度が 85℃~90℃、 90 秒以上 加熱するようにしましょう。

3. 調理従事者の健康管理を徹底しましょう

調理従事者に下痢、嘔吐等の症状があるときは、調理業務に従事させず、医療機関の受診を勧めましょう。

症状が改善した後も、1週間~1ヶ月程度はウイルスの排泄が続くことがあるので、しばらくの間は直接食品を取り扱う作業は控えるようにしましょう。

なお、ウイルスに感染していても症状を示さないことがあるので、常日頃から手洗いを徹底するとともに、食品に直接触れる際には使い捨ての手袋を着用するなどの注意が必要です。

4. 調理器具等はしっかり消毒しましょう

ノロウイルスには消毒用アルコールは効きません。

食器や調理器具は、洗剤を使用して十分に洗浄した後、次亜塩素酸ナトリウム(塩素濃度約200 ppm)に浸して消毒するか、熱湯(85℃以上)で1分以上加熱しましょう。

5. 嘔吐物・ふん便の処理と消毒を適切に行いましょう

嘔吐物やふん便中には多量のウイルスが排出されているので、嘔吐物等の処理をする場合は、換気を十分に行い、手袋とマスクを着用した上で速やかに処理しましょう。

処理した床、便器、雑巾等は、次亜塩素酸ナトリウム(塩素濃度約200 ppm)で十分消毒しましょう。

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