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たばこと健康

たばこと老化

たばこの主流煙や副流煙には、250種類以上の有害物質が含まれており、その内、発がん性が疑われる物質は50種類以上と言われています。

その中でも、たばこの3大有害物質はニコチン、タール、一酸化炭素です。

その一つ、ニコチンは、血管を収縮させる作用があり、血液の流れを阻害します。

人間の身体は、約60兆の細胞からできており、血液は、その細胞の一つ一つに酸素や栄養、免疫物質を送り届けています。

その流れがスムーズにいかない場合、老化が早まります。

老化は顔のシミやシワだけでなく、全身に及びます。

喫煙と受動喫煙

主流煙:喫煙者が吸っている煙

副流煙:たばこの先端から立ち上る煙

呼出煙:喫煙者が吐き出す煙

受動喫煙は、喫煙者の周囲の方が、たばこの副流煙や喫煙者の呼出煙を吸ってしまうことです。

副流煙には主流煙よりも多くの有害物質が含まれるため受動喫煙者もたばこの影響を大きく受けます。

ヘビースモーカーの夫を持つ女性の肺がん死亡のリスクは、夫が非喫煙者の場合より約2倍になると言われています。

たばことCOPD

「COPD」は慢性閉塞性肺疾患(Chronic Obstructive Pulmonary Disease)と総称されている病気です。

「慢性気管支炎」や「肺気腫」と診断されている場合もあります。

長期間にわたる喫煙の習慣などによる肺の「生活習慣病」で、別名「たばこ病」とも言われています。

COPDの原因には、大気汚染や職業上での刺激物質の吸入などがありますが、COPD患者の90%以上は、たばこと関係があると言われております。

タバコの煙に含まれる有害物質により、気管支が炎症を起こし狭くなります。

また、ガス交換をしている肺胞が壊され、酸素が取り込みにくく、二酸化炭素を排出しづらい状態になります。これがCOPDです。

加齢と共に、息切れや疲れやすさ、だるさなどの症状となって現れ、重症化すると、息苦しく在宅酸素療法をしなければ生活できなくなります。

徳島県では、平成25年、26年、27年のCOPDによる死亡率が全国の中でワースト1位となっています。

平成28年にはワースト4位まで改善してきていますが、依然高い死亡率を維持しています。

COPDは気がつかない間に病状が進み、気がついた時には重症化していることがあります。

今は大丈夫でも、将来苦しい思いをしないために禁煙に取り組んでみましょう。

禁煙支援

平成30年国民健康・栄養調査結果によると、喫煙者の約3人に1人がたばこをやめたいと思っています。

禁煙のメリットなどの情報をポジティブな表現で、さりげなく伝えてみましょう。

禁煙する方に、応援団がいることは、禁煙継続の大きな力になります。

その時は、「大切な人だから元気でいて欲しい」気持ちを一緒に伝えてみましょう。

貼る禁煙補助剤は、薬局で購入できますが、飲む禁煙補助薬は医師の処方が必要です。

下記の医療機関では、禁煙治療が保険適用可能です。

健康応援団

徳島県では、「みんなでつくろう!健康とくしま県民会議」を母体に、県民総ぐるみによる健康づくり「健康とくしま運動」を推進しています。

「たばこ対策」などの健康づくり環境の整備に取り組む事業所を「健康とくしま応援団」として募集、登録していますが、特に、「敷地内禁煙」または「建物内禁煙」に取り組む事業所を「禁煙宣言事業所」として登録しています。

受動喫煙の影響に関心が高まる中で、個人の取組とともに、企業や民間団体の皆様が環境づくりに取り組まれることが重要です。

健康経営1)の視点から、まずは「健康とくしま応援団」「禁煙宣言事業所」の一員となって、皆さんの健康づくりの取組をPRしませんか。

1)「健康経営」とは、従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践することです。企業理念に基づき、従業員等への健康投資を行うことは、従業員の活力向上や生産性の向上等の組織の活性化をもたらし、結果的に業績向上や株価向上につながると期待されます。

※健康経営は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。