高度技術支援課 High Technology Support Division
A:病気であれば、爪で擦ったくらいではとれないので、アブラムシやカイガラムシが加害しているものと思われます。アブラムシやカイガラムシに加害されると、排出物に黒いススカビが発生しますので、アブラムシやカイガラムシの防除をしてください。
A:接ぐほうを穂木、接がれるほうを台木といいます。一般に、台木の芽が動き始める(発芽)時期が接ぎ木の適期になります。接ぎ木には、穂木の違いによって枝接ぎと芽接ぎに大別されますが、どちらの場合も、穂木及び台木を削った部位に出現する形成層をぴったりと合わせることが最も大切です。また、接合部がずれたり、乾燥しないよう、ビニルテープ等でしっかりと保護してください。
なお、穂木は前年の剪定時に充実した発育枝を確保しておき、適当な長さ(40~50cm程度)に切り揃え、濡れ新聞紙数枚を巻き、厚手のポリ袋で密封し、冷蔵庫の野菜室(約5℃)などで、乾かさないように貯蔵してください。
A:休眠枝挿しは、気温が高くなり始める3月中下旬頃に行います。充実した休眠中の枝を15~20cm程度に切り、枝のおおよそ3分の2くらいを挿し木床に挿します。挿し木床には、排水の良い土を用いること、直射日光を避け、乾燥しないよう管理することが大事です。休眠挿しは、イチジク、ブドウ、キウィフルーツ、ブドウなどで行われます。
また、新梢の生長が停止する6~7月頃に、挿し穂を採取する緑枝挿しもできます。
A:ヘタに虫糞が出ていると思います。落ちている幼果のヘタを確認してみて下さい。虫糞が出ているのであれば、カキノヘタムシガの加害と考えられるので、幼虫が発生する6月上旬と7月下旬~8月上旬に防除してください。
A:カキの生理落果と考えられます。カキの樹は開花から結実するまで前年度の貯蔵養分で生長しています。6月になると新梢の葉も硬化してきて、同化作用も始まりますが、この時期は、梅雨で曇雨天が多く、樹体内の養分が不足することから、樹が果実を犠牲にし、樹勢を保とうとする生理現象です。
また、梅雨明け後に、高温・乾燥が続いた場合、生理落果は助長されます。
A:スダチには種の多いもから少ないものまで、多くの系統がありますので、種の多い系統を植えている場合は、対策は難しいと思われます。ただし、同じ系統でも、周囲に甘夏等の雑柑が植わっていると、種が多くなりますので、この場合には、スダチ単植にすることで、種は少なくなります。
なお、スダチの中には、「新居系」という、小玉ですが、種の入らない系統もあります。
A:従来から焼酎等を用いて行われているアルコール脱渋法では、脱渋に長い期間を要し、果実が軟化することがありますので、短期間で脱渋できるドライアイス等の炭酸ガスを用いる方法をお勧めします。一般的な方法は次のとおりです。
A:ブドウを種無しにするためには、植物ホルモン物質のジベレリン処理を2回する必要があります。まず1回目は、房尻の約4cm程度を残した花穂が咲ききった時期に花穂を25ppmジベレリン水溶液に浸漬します。この処理で受粉を必要としない単為結果が促進され、ブドウは種無しとなります。2回目は、満開から10~14日後に1回目と同じ濃度で同様に浸漬処理します。この処理で種子は無くても果粒肥大が促進されます。