文字サイズ

やさしいブラウザ・クラウド版はこちらからご利用下さい

ユリ 3~4月の管理

1.栽培管理

3~4月は1月定植の促成栽培、2月定植の普通栽培、収穫時期を迎えている2~4月出荷と、

3作型が混在しています。計画的に作業を進めましょう。

この時期、日中は気温上昇が大きいですが、夜間はまだ冷えることもあるため温度管理に気をつけましょう。

温度管理の目安は昼温25℃以下を目安に換気、最低夜温は18℃を保つように保温します。

光線管理は秋の管理と同様に、定植後1ヵ月は70~80%の遮光により葉焼けや地温上昇を防ぎ、

その後は軟弱徒長にならないよう生育状況や天候を見ながら遮光率を50%に変更します。

水管理は、促成栽培や普通栽培のもので草丈20cm以上~発蕾時期になっているため、表土が乾き始めたら十分灌水するようにします。

2.病害虫防除、生理障害

害虫は、アブラムシ類、スリップス類、ヨトウムシ類、ネダニ等が発生します。

特にこの時期は、換気等で有翅型アブラムシ類がハウスに侵入し多発することがあるので注意しましょう。

病害はウィルス病、疫病、腐敗性病害等があります。

特に定植後に加温が不十分で過湿気味の場合は、根の発育が悪く、腐敗性病害が多くなります。

発病した場合は、病株を除去するなど耕種的防除と併せて農薬で防除します。

葉焼け症は、低日照下で軟弱に育ったあとに、急に強い光線に当たると発生するので、

天候の変化に注意しながら遮光率を調整したり、散水により湿度を高めるなどの対策を行います。

まだら葉は品種差がありますが、土壌pHが高い場合に発生しやすいので、

定植時の土壌pHは5.5前後に調整します。

3.採花、出荷

採花は、つぼみが少し白くなったものを収穫します。

下葉を15cm程度かき取り、その後5本1束にしラッピングして、段ボール箱に詰めて出荷します。