12月は、収穫・予措・貯蔵管理が中心となります。
また、次年度に向けて樹勢回復や病害虫対策を行う必要があります。
収穫は浮皮になりやすい外周部や大玉の果実から開始し、その後、内・裾の果実の着色を待ち、分割採集しましょう。
また、はさみ傷をつけないこと・長い果梗枝が刺し傷にならないように2度切りをしましょう。
なお、果実が雨や露で濡れている場合は、乾くのを待ってから収穫しましょう。
収穫した果実を風通しの良い場所に置き、2~3%程度、減量させましょう。
予措は、貯蔵中の品質劣化防止・食味向上・腐敗軽減等の効果があるため、必ず行うようにしましょう。
腐敗果の発生を防ぐために傷果や病害虫被害果はあらかじめ除去しましょう。
貯蔵温度は3~5℃、湿度は85%を目安とします。
換気は、基本的に気温の低い早朝に行いましょう。
樹勢が低下し、その回復が必要な場合は、窒素主体の葉面散布を7~10日間隔で2~3回行いましょう。
冬季のマシン油散布はカイガラムシやミカンハダニに効果が高いことから、発生園では必ず散布しましょう。
越冬害虫は葉裏や枝の割れ目など薬剤のかかりにくいところに潜んでいるため、
混み合った枝やカイガラムシの発生が多い枝は事前にせん徐しておきましょう。