1)播種準備と作業
・セルトレイは128穴を使用しましょう。
・培土は市販の専用培養土を用いると、失敗が少なくなります。
・育苗は10a当たり4,000~5,000株を確保できるように(作型や品種により増減)を確保できるように準備しましょう。
・均一に培土の充填を行います。特にトレイ周辺部の培土量は少なくなりがちなので注意しましょう。
・播種穴は鎮圧機(板)を使い均一に開け、8~10mm程度の深さに播種します。
・播種は1穴1粒播き、覆土はセルの間仕切りが見える程度に行いましょう。
2)播種後の管理
・育苗トレイは地面の上に直接置かず、トレイと地面の間に空間を作るようにしましょう。
・播種後は平並べする場合は寒冷紗やコモ等で被覆、発芽後夕方に取り除き、たっぷりと灌水してください。
・発芽後の灌水は午前中に行い、日中は避けるようにします。
・播種10日後から5~10日ごとに液肥(キッポ青、メリット青)で追肥を行います。
・育苗日数の目安は播種後25日、本葉3.5~4枚で根鉢ができたら定植を行い、老化させないように注意しましょう。
9月下旬~12月どり作型では播種時の気温が高く、発芽不良や徒長苗が発生しやすいので、以下の方法を参考にしてください。
1)発芽の安定のために~積み重ね出芽~
・発芽を納屋や作業舎など屋内で行い、出芽後に育苗ハウスにトレイを移動する技術(積み重ね出芽)です。
・実際の作業は播種後2日間ほど納屋等の日陰で育苗箱を積み上げ、出芽を待ちます。
・積み重ね中は乾燥や極端な温度上昇を防ぐため、シルバーマルチやムシロ等で覆うことで、発芽に適した温度や湿度が保たれます。
2)徒長の防止
・発芽処理は長くなりすぎないように注意しましょう。
(積み重ね2日目以降は少しでも出芽が確認されたら日中を避け速やかに広げましょう)
・トレイを広げる場所(育苗ハウス)は雨よけとし、できるだけ開放、風通しを良くしましょう。
・気温の高い時は遮光率の低い寒冷紗(40%程度遮光)で遮光しましょう。なお、なるべく黒色のものは使用しないようにします。