徳島県では、少雨傾向が続いています。
少雨に対する農作物等の管理については、次の対策を参考としてください。
1.水稲
(1)畔からの漏水がないか水田を見回り、効果的な水管理を心がけてください。
(2)水量の少ない地域や面積の広い圃場は、入水に時間がかかるので、強い中干しはせず田面に細かい亀裂が入る程度の水管理を行ってください。
(3)間断かん水を基本に節水管理を行うが、出穂前後は水田が渇き過ぎないよう注意してください。
2.野菜
(1)イチゴ等育苗中のものは、定期的に適量のかん水を行ってください。
(2)オクラ、ナス等の果菜類は、老化葉や病害葉を早めに摘除するとともに、こまめに摘葉・摘芽を行い、不要な茎葉をなくしてください。不要な果実も早めに摘除してください。
また、樹勢低下を防ぐため、液肥の葉面散布やかん注により、効果的な養水分の確保に努めてください。
(3)葉物野菜は、圃場が乾燥すると、発芽不良、生育遅延が起こりやすくなるため、播種期と生育初期に重点的にかん水してください。水が確保できない場合は、播種を遅らせてください。
(4)エダマメは、開花期から肥大期の水分要求量が大きいので、ほ場が乾燥する場合には、畦間かん水を行ってください。
(5)灌漑設備が整備されているサツマイモほ場等では、定期的に適量のかん水を行ってください。
(6)水が十分確保できない場合は、可能であれば、気温が低下している早朝を中心に、かん水を行ってください。
(7)播種時または定植時は、重点的にかん水を行ってください。
(8)畝の上や通路に敷きわら・敷き草等を行い、土壌からの蒸散を防いでください。
(9)乾燥するとハダニ、アブラムシ等が発生しやすいので早期防除に努めてください。イチゴ等育苗中のものは、定期的に適量のかん水を行ってください。
3.果樹
(1)草生栽培園は、除草を行って土壌水分の競合を防いでください。
(2)樹幹下に敷きわら、敷き草等を行い、土壌の乾燥を防いでください。
(3)特に、今年植えた苗木や樹勢の弱った樹は、乾燥防止に努めてください。
(4)水が確保される地域では、定期的にかん水を行ってください。
・水量が少ない場合は、細根の多い樹幹下にスポット(部分)かん水してください。
スポットかん水は、表土を軽く取り除き、土中にかん水ノズル等を差し込んで、効率的に細根部にかん水してください。
(スポットかん水の目安:1樹当たり10リットル以上×2~4カ所程度)
・かん水は、蒸散しやすい日中を避け、気温の下がった夕方に行ってください。
・かん水部には、必ず敷きわら、敷き草等をして、土壌の乾燥を防いでください。
(5)ハダニ類、ミカンサビダニ等が発生しやすくなるため、適正に防除を行ってください。
柑橘類に葉水かん水をする場合は、黒点病が発生しやすくなるため、留意してください。
4.花き
(1)水が不足している地域では、敷き草等を行い、土壌の乾燥を防いでください。
(2)生育中のケイトウ、キク等の露地花きは、水分不足により草丈の伸長不良を起こしやすくなるので、かん水に努め、適湿を保持してください。
5.家畜
(1)密飼いを避けるとともに、飲水を確保してください。
(2)畜舎は、日陰の側の窓やサイドカーテンは全面開放し、通風につとめてください。
よしずや寒冷紗等で直射日光をさえぎるとともに、扇風機、ポリダクト等を設置し、送風換気に努めてください。