近年、イネカメムシの発生が拡大傾向にあります。イネカメムシは斑点米カメムシ類という害虫類に分類され、イネの穂を吸汁加害することで玄米が変色し、斑点米となる被害や、不稔となり実がつかないといった被害が発生します。これらの影響で、イネカメムシが発生したほ場では、大幅な減収となったり、等級が下がるなどの被害が起こる可能性が高くなります。
徳島県では7月2日、7月17日に、早期水稲に対してイネカメムシを含む、斑点米カメムシ類の発生予報が発令されました。発生程度は「小~中」となっているものの、1か月予報では発生助長的な気象条件であることが予想されています。農林水産省の全国を対象にした発生予報でも、イネカメムシの発生が増加傾向にある地域では、防除を徹底するように注意喚起されています。
このような状況の中、美馬農業支援センターでは今年、管内の発生状況について調査するため、イネカメムシ発生状況のモニタリング調査を行っています。
美馬管内の発生状況は以下の通りとなっています。
前回に引き続き、一部地域ではイネカメムシが捕獲されました。穴吹の調査地点では、出穂が始まっており、イネの葉上でもイネカメムシが確認されました。
イネカメムシは出穂期の防除が重要とされています。イネの生育状況や虫の発生状況を確認し、適期防除を心がけるようお願いいたします。
また、モニタリング調査は9月中旬まで継続する予定となっています。
管内の水稲農家向けに、イネカメムシについての注意喚起パンフレットを作成しました。