令和7年2月10日
阿南農業支援センター
現在、降雨が少ない状況が続いていることから、吉野川水系及び那賀川水系においてダムの貯水率が低下しています。
今後も小雨や渇水が続く場合、農作物等への影響が懸念されることから、農作物等の管理にあたっては次の対策を参考にしてください。
<水稲>
田植えの遅延対策
・移植期に水不足となりやすい地域では、極力薄蒔き苗とし、育苗日数の延長に耐えうる育苗とする。
・育苗中は、老化を防ぐための節水管理や葉先の切除等による徒長防止を行う。
・苗が肥切れした場合は追肥を行い、苗の老化を抑える。
・移植予定日を25日以上過ぎて苗質の劣化が著しい場合は播き直す。
本田準備
・用水が不足する地域では、配水調整をするなど地域ごとの水管理体制を整備する。
・丁寧なあぜ塗りや代かきにより、浸透による漏水を防止する。
・代かきから移植までの期間をできるだけ短縮し、不要な落水をしない。
<野菜・花き>
・ほ場が乾燥している場合は、気温の下がった夕方以降に、うね間かん水やスプリンクラーを利用したかん水を行い、効率的な水利用に努める。
・播種又は定植時は、降雨うねたて後、速やかにマルチを行うとともに、必要な水量の確保に努める。
・乾燥を防ぐ対策として、うねの上にマルチや敷きわらを敷く。
・乾燥するとハダニ、アブラムシ等が発生しやすいため早期防除に務める。
<果樹>
・草生栽培園は、除草を行って土壌水分の競合を防ぐ。
・樹幹下に敷きわら、敷き草等を行い、土壌水分の蒸散を防ぐ。
・水が確保される地域では、定期的にかん水する。
(1)水量が少ない場合は、細根の多い樹幹下にスポット(部分)かん水する。
スポットかん水は、表土を軽く取り除き、土中にかん水ノズル等を差し込んで、効率的に細根部にかん水する(スポットかん水の目安:1樹当たり10リットル以上×2~4ヶ所程度)。
(2)かん水は、蒸散しやすい日中を避け、気温の下がった夕方に行う。
(3)かん水部には、必ず敷きわら、敷き草等をして、水分の蒸散を防ぐ。