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普及指導員とは

普及指導員ってどんな人?

「普及指導員」とは、農業者に直接接して、農業技術の指導を行ったり、経営相談に応じたり、農業に関する情報を提供し農業者の皆さんの農業技術や経営を向上するための支援を専門とする、国家資格をもった都道府県の職員です。
また、国や都道府県の制度の周知や遵守等(例えば、農薬の適正使用の指導)を技術面からサポートしています。
現在、日本には6,102人(令和元年4月現在)の普及指導員がいます。普及指導員のいる拠点の名称は都道府県によって異なりますが、「~普及指導センター」「~普及所」「~普及課」などとなっており、全国に361ヶ所(令和元年4月現在)あります。なお、「普及指導員」は、農業者の高度化・多様化する技術ニーズに対応するため、平成17年度から、「改良普及員」と「専門技術員」を一元化した専門家です。

どんな仕事をしてるの?

普及指導員は、農業経営と農村生活の向上に取り組む農業者の様々な活動を支えています。その内容は、大きく分けて5つあります。

1.「担い手」を育てています
地域には、意欲的に農業に取り組んでいる農業者=「担い手」がいます。普及指導員は、担い手に新技術を紹介したり、担い手と一緒に技術の改良に取り組んだりして、それぞれの経営の発展を支えています。
また、新しく農業を始める人・始めた人(新規就農者)に対しても、技術から経営まできめ細かな指導を行って、次の時代の担い手を育てています。

2.「産地」を支えています
全国各地の気候や風土を活かして、例えば北海道のバレイショ、群馬県のキャベツなど、さまざまな「産地」が形成されています。地域の農業者が協力してこれらの産地を維持、発展させることは、食糧供給の面からも、地域経済の面からも、とても重要なことです。
普及指導員は、こうした産地を発展させたり、新たな産地を作るよう農業者等を仕向けたり、さらに地元の農協や市町村と連携して、農業者の組織化支援などのコーディネート活動を行っています。

3.「環境」に配慮しています
農業生産は、土や水など自然を利用することにより成り立っている産業であるため、未来にわたって持続可能な環境と調和した生産方法が常に求められます。
普及指導員は、農薬、肥料などの適正な使用方法や、堆肥の利用によって土を改良する方法などについて、現場で農業者に対して環境に配慮した農業への転換をすすめています。

4.「安全・安心」を支えています
消費者が求める安全・安心な食べ物を生産するため、農業者は減農薬栽培や農産物の直売などに関心が高まっています。
普及指導員は、直接農業者に接して減農薬の栽培方法を指導したり、農産物の販売に取り組む農業者にアドバイスを行うことにより、安全・安心な農業への取り組みを支援しています。

5.「地域振興」をサポートしています
農業・農村をより魅力あるものとするためには、農業者一人一人の個性や地域の魅力が十分に発揮できる環境づくりが必要です。
普及指導員は、これを実現するために、農業を行っている家族内でのルールである「家族経営協定」の締結に向けた計画づくりを支援したり、農産物の加工・販売を始める農業者にアドバイスを行ったりして、農業を核とした地域活性化への取り組みを支援しています。

普及事業の仕組み

(一般社団法人全国農業改良普及支援協会ホームページから)