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徳島県民の4人に1人は糖尿病の疑いがあると言われており(40歳以上)*¹、全国よりも多い状況です。また糖尿病死亡率が全国と比較してもとても高い状態にあります。平成5年から平成18年にかけて14年連続、また平成20年から平成25年にかけても連続で「全国ワースト1位」となりました。平成29年には再びワースト1位、平成30年はワースト2位、令和元年はワースト1位と近年高い状況が続いており、今まで以上に取り組みを強化し、糖尿病克服対策を進める必要があります。*²
本産学官連携では、こうした問題に対して糖尿病やその他生活習慣病の改善及び適切な治療をテーマに、心筋梗塞や心不全などの心疾患の予防や改善に取り組んでまいります。- 1 平成28年県民健康栄養調査
- 2 徳島県HP
- https://www.pref.tokushima.lg.jp/ippannokata/kenko/kenko/2008111700039
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糖尿病は、インスリン(血糖を下げるホルモン)が十分に働かないために、血液中を流れる糖が増えてしまう病気です。高い血糖値を治療せず、何年も続くと合併症がおきます。
糖尿病の合併症には、細小血管症と大血管症の2種類あります。
細小血管症の合併症には、糖尿病神経障害(手足の先のしびれ)、糖尿病網膜症(失明に繋がります)、糖尿病腎症(我が国の透析に一番多い理由です)があり、大血管症の合併症には、心筋梗塞や狭心症などの心疾患、脳梗塞、末梢動脈疾患(足の血管の動脈硬化で、病気が進むと足の切断に至ります)があります。生活習慣病とは、主に食事や運動・喫煙・飲酒・ストレスなどの生活習慣が深く関与し、発症の原因となる疾患の総称であり、糖尿病もその一つです。日本人の三大死因であるがん・脳血管疾患・心疾患の引き金となる高血圧症や脂質異常症などはいずれも生活習慣病であるとされています。
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糖尿病をはじめ、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病を治療しないと動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や心不全などの心疾患につながります。血糖値や血圧、血清脂質値をしっかりコントロールすればするほど、心疾患になりにくいということが、日本を含む世界中の研究から証明されています。
危険因子である生活習慣病をきちんと治療することが大切となります。- 一般社団法人 日本生活習慣病予防協会
- http://www.seikatsusyukanbyo.com/guide/myocardial-infarction.php
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糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病を適切に治療しないと、将来心筋梗塞や心不全などの心疾患を引き起こす原因となります。生活習慣の改善を心がけ、定期的な健診を受けることがとても大切になります。
生活習慣病に不安がある方は、お早めにかかりつけ医にご相談ください。


徳島県、徳島大学、ノバルティス ファーマは、多世代に対する心疾患の発症及び重症化予防の対策を通して、「多世代にわたる心疾患予防」、「脂質異常、糖尿病等の心疾患につながる生活習慣病からの心疾患予防」、「心疾患の重症化及び再発予防」を図り、徳島県民の健康寿命を延伸するための取り組みを相互に連携・協力して進めます。
