様々な分野で日々業務に励んでいる入庁1年目の職員4名に、入庁の決め手や仕事のやりがい、試験対策などについてざっくばらんに語ってもらいました。
氏名:今出 理桜
職種:行政事務
所属:農山漁村振興課 地籍・技術管理担当
業務内容:土地の所有者や地番、地目、面積等を確定する「地籍調査」の事務を担当する。
その他:好きな食べ物は納豆。休日は、ホーム・アウェイ問わず徳島ヴォルティスの応援に駆けつける。
ある日のスケジュール:
8:30 始業・メールチェック
10:00 町役場にて検査業務
12:00 昼食・出張先の近辺の飲食店へ
13:00 国へ提出する書類の確認・修正
17:15 退庁
氏名:春兼 宗生
職種:行政事務
所属:南部総合県民局 地域創生防災部<美波> 津波減災・危機管理担当
業務内容:県南圏域の危機管理や減災に向けた「防災教育」に取り組む。
その他:好きな食べ物は、オムライス。休日は、ランニングやバレーボールに汗を流す。
ある日のスケジュール:
8:30 始業・メールチェック
10:00 防災無線の保守点検業務
12:00 昼食・お手製弁当を食べる
14:00 地元中学校にて防災出前講座の打合せ
17:15 退庁
氏名:長谷川 恵水
職種:林業
所属:西部総合県民局 農林水産部<三好> 森林土木担当
業務内容:山地災害防止に向けた治山ダムの建設等の「治山事業」に携わる。
その他:好きな食べ物は、水餃子。休日は、ショッピングに繰り出している。
ある日のスケジュール:
9:30 始業・メールチェック
10:30 治山現場にて監督業務
12:00 昼食・近隣の県産食材を用いた飲食店へ
13:00 工事発注業務
18:15 退庁
氏名:齋 幸佑
職種:総合土木
所属:東部県土整備局<徳島> 道路管理担当
業務内容:道路の広告物の管理や住民からの要望対応など「道路管理」を行う。
その他:好きな食べ物は徳島ラーメン。休日は、徳島ラーメンのお店を巡っている。
ある日のスケジュール:
8:30 始業・メールチェック
10:00 市職員と道路管理に関する協議
12:00 昼食・お手製弁当を食べる
13:00 住民からの要望箇所の現場確認
17:15 退庁
今出:生まれ育った徳島で働き、地域に貢献したいと思ったからです。県庁なら、多岐にわたる業務で地元を支える仕事ができると思いました。また定期的に異動があるので、様々な業務を経験することができます。自分自身の視野が広がり、成長につながると思ったので、入庁を決めました。
春兼:生まれ育った徳島県の発展や地域貢献に関わりたいという思いがあったためです。大学進学を機に徳島を離れましたが、県外に出たことで海や川、山などの自然の豊かさや地域の方々の温かさといった徳島県の「良いところ」を改めて実感しました。他県にも負けない徳島県の魅力を発信し、地域創生に関する施策に挑戦していきたいと思い、志望しました。
齋:祖母の家の近くの中学校が大きな台風が来る度に河川が氾濫し浸水被害に遭っていたのを幼少期より目の当たりにしていました。また東北や九州地方で多数の死傷者を出す地震が発生するニュースを見て、災害に対抗するためには行政の力が重要だと考えるようになりました。近い将来、南海トラフ地震が徳島県を襲うことが予想されています。生まれ育った徳島県の防災、減災に土木の技術者として少しでも貢献したいと思い志望しました。
長谷川:森林整備を通して防災・減災に携わりたかったからです。徳島県は他県と比べて森林面積が大きく治山事業が活発なことに加え、台風や地震の被害が懸念されているため、ここで治山事業をやる意義を感じました。また、私自身、県外出身で引っ越し経験もなかったため、遠く離れた場所で暮らしてみたいという思いもありました。
齋:県において最大の公共物である道路を管理していることに誇りを感じています。道路は生活の基盤であり必要不可欠なものであるからこそ県民の方から落下物の回収や道路に関する要望をいただく機会が非常に多いです。要望に対して対応した中で後日「ありがとうございました。助かりました。」とお電話をいただいたことがあります。その言葉のおかげで自身の業務が県民の方の役に立っていると自覚することができ日々のモチベーションに繋がっています。
長谷川:自分が担当している工事ができあがっていくことです。荒れている山にどんな治山事業をするか検討したのち発注し、一年ほどかけて治山ダムができあがります。施工業者さんとたくさんやりとりをし、より防災効果が発揮できるよう検討を重ねていく過程で、教えてもらったことが理解できたり、それをもとに自分で考えて工事を進めていったりすることにやりがいを感じています。
春兼:防災出前講座に行った際に、参加者の方々から「とても勉強になった」とか「来年度もお願いします」といった言葉を聞くときです。まだまだ勉強中で、講座の進行に関しても至らない部分もありますが、参加してくださった自治会の方々や学校の生徒さんからポジティブな言葉を言っていただけるととても励みになります。
今出:自分が携わった仕事が地図という形になり、この先も残っていくことにやりがいを感じます。また地籍図などの地籍調査の成果は、災害時の復旧・復興に役立てられます。地籍調査事業はあまり知られていない事業かもしれませんが、いざというときに県民の安全を守ることができる「縁の下の力持ち」だと感じ、やりがいにもつながっています。
春兼:思ったよりも外に出る仕事が多いことです。入庁前は、県庁の仕事はデスクワーク中心で、常にパソコンとにらめっこするものだと思っていましたが、現在担当している業務では、役所や地域の自治会、学校に出向くことが多いです。特に学校へ防災の啓発活動に行く機会が多く、学生時代にお世話になった方や仲の良かった友人と一緒に仕事をすることもあります。
また、上司からの声掛けなどもあり、有給休暇を取りやすい雰囲気があります。特に、お盆や年末年始は休暇取得が促進されているので、リフレッシュできています。
齋:職場の雰囲気が想像以上に明るかったことです。入庁前は県庁に対して堅く静かなイメージがありましたが、入庁後は職場の上司の方や先輩職員の方に話しかけていただくことが多く、相談もしやすく非常に働きやすく感じています。
長谷川:外業が多いところです。公務員の仕事はオフィスでパソコン作業が多いイメージがありましたが、一年を通してあちこちの山のなかで工事をしているため、毎週出張しています。
また、有給休暇がとりやすいところです。お盆・年末年始の有休取得促進期間だけでなく、職場の雰囲気や周りの人からの声かけのおかげもあり、ゴールデンウィーク期間には10連休を取らせていただいたりなど、気兼ねなく休めています。
今出:想像していたより、外に出る機会が多いことです。検査で市町村役場へ出向いたり、地籍の研修に参加したりと、外に出て庁舎外の人と関わる時間が長いです。デスクワークばかりだと思っていたので、意外でした。出張先の近くの飲食店でお昼ごはんを食べるのが楽しみの一つになっています。
長谷川:より知識や経験が必要な工事や、山奥の工事の担当になることです。今はまだ経験が浅く知識もないため、基本的な内容の工事で庁舎から近いところにある現場を持たせていただいています。これからもっと経験を積み、複雑な工事や、歩くのも難しい山奥の現場にチャレンジしてみたいです。
齋:現在は道路の管理をしていますが、道路や橋などを整備する業務に携わりたいと考えています。そのためにも現在担当している管理する側の視点を学び、将来的に整備をする側に立った際に造った後のことも考えた技術者になりたいです。また災害による被害を受けた地域への被災地支援にも参加し、より多くの人の助けとなることができるよう日々成長していきます。
今出:地籍調査についてもっと理解を深めたいです。地籍調査は測量などの専門的な知識が必要で、今も毎日勉強しています。それでもまだまだ分からないことがたくさんあるので、さらに知識をつけて、活躍できるようになりたいです。
また、今の業務以外では、スポーツ振興によるにぎわい創出に特に興味があり、スポーツ専用施設の建設などにも今後携わってみたいと考えています。
春兼:いつ起こってもおかしくない「南海トラフ巨大地震」のために、引き続き地域の防災啓発活動を行っていきたいです。企画の立案から実施まで携わり、子どもから大人までさまざまな場所での防災教育に貢献できればと思っています。また今後は地域の防災訓練の計画業務にもチャレンジし、地域の防災意識の向上、防災人材の育成に繋げていきたいです。
今出:筆記試験の勉強については、問題集を何周も繰り返し解きました。また、受けた模試の復習は必ずするようにしていました。何度も間違える内容や覚えておきたいことを付箋に書き、ノートの表紙に貼って、当日の試験直前にはそれだけを見直しました。面接対策は、予備校の先生と練習してアドバイスをもらいました。筆記試験が終わる前に自己分析を始めたので、余裕を持って面接対策に取り組むことができ、良かったと思います。
春兼:大学の公務員講座を受講していました。自分は専門科目の法律が苦手で、繰り返し問題集を説いたり、大学で行う模試に積極的に参加したりして対策しました。また面接試験では、自分の強みをしっかり把握することが大切なため、周りの友達や家族を活用して他己分析しました。面接の内容は丸暗記ではなく、要点だけをしっかり押さえておくようにし、面接官と会話をするようなイメージで取り組むことが大切です。
長谷川:勉強の配分は専門試験6割、教養試験4割くらいでしていました。専門試験はまず過去問を一年分やり、出題箇所に沿ってインプットを進めました。ある程度覚えたら次の年の過去問を解きインプットし、最終的に5年分を3周ほどしました。教養試験は配点の割合が高い分野だけに焦点を当て、問題集を3周ほどしました。得意な分野と苦手な分野を取捨選択し、苦手な分野には時間をかけすぎないように勉強していました。
齋:試験勉強に取り掛かるのが遅かったので、科目を絞って勉強をしていました。土木の専門科目は構造力学、土質力学、水理学、教養科目は数的処理を中心に勉強し、配点が大きいところで点数を取ることを意識していました。
面接では大学の先輩や友人に練習に付き合ってもらい、小論文は過去に出題されている分野に絞り新聞やスマホアプリなどから情報を集めて対策をしていました。
齋:公務員試験の勉強をしているとき苦しく孤独に感じることがあると思いますが、周囲には必ずその頑張りを見守り支えてくれている人はいます。自分を応援してくれている人たちへの感謝の心を忘れず、日々の試験勉強を頑張ってください。徳島県職員として一緒に働ける日を楽しみにしています。
長谷川:公務員の就活は民間と比べて長く、周りの友達が内定をもらっていくのを見て焦りや不安がたくさんあると思いますが、勉強しただけ点数もついてくるので、くじけず頑張ってください。モチベーションを保つのは大変ですが、入庁した先で自分が何をしたいのかを考えるといいと思います。
春兼:試験勉強や面接対策は身体面・精神面でかなり大変だと思いますが、休息もしっかり取りながらコツコツと継続してやることが大切です。最後まで自分を信じて頑張ってください!
今出:公務員試験の対策は大変だと思いますが、焦らずに続けていけば必ず結果につながると思います。頑張りすぎないように、自分の好きなこともしてリフレッシュしてください。県職員として一緒に働ける日を楽しみにしています!