「10月入庁者」との座談会

髙﨑:県でも、30年ほど前に「10月採用」を行っていた時期もありましたが、令和3年度「保健師」で久しぶりに「10月採用」を行いました（※）。森さんが、4月からではなく、10月入庁を選ばれたのは、何がきっかけでしたか。
※令和3年度試験では保健師のみ、令和4年度は大学卒業程度試験採用、選考採用の全職種で実施。また、令和4年度からは、10月だけでなく、11月や12月の入庁も可能に。

森:私は、大学卒業後、一旦は保健師とは違う仕事に就きましたが、大学生のときから「保健師として、県民の皆様がいきいきと暮らすことのできる地域づくりに貢献したい！」という気持ちがありました。そんな中、試験案内を見て、県では10月からの採用もあると知り、なるべく早く県の保健師として働きたいと思いました。

森:やはり、いち早く自分の夢だった「保健師」の業務に携われて良かったと感じました。また、4月入庁の同期より、半年早く仕事に就いたことで、仕事をしながら多くのことを学べたのも良かったです。今は気持ちに余裕ができて、自分のペースで仕事を進められています。

浦西:保健所としても、新型コロナへの対応を行う中、新しく職員が採用されたことはとてもありがたかったし、助かりました。森さんもそうでしたが、社会人経験のある方は、業務にスムーズに入っていただきやすく、その点も良かったです。

髙﨑:困った点や今後改善すべき点を教えてください。

森:新規採用職員向けの研修が4月に実施されるので、基礎的なことだけでも、入庁後すぐに研修があれば、よりスムーズに業務ができたかな、と思いました。また、令和3年度は10月採用になったのが私1人だけだったので、同じ境遇の仲間がいなかったのが少し心細かったです。令和4年度から年度途中で採用される対象も広がるということなので、少しでも多くの方が採用されて、皆さんで支え合える環境になれば良いなと思いました。

髙﨑:確かに、OJTだけでなく、基礎的な研修は先にあった方が安心しますよね。今は「オンデマンド」の研修も増えてきているので、先取りできる研修は対応していきたいと思います。

森:一方で、4月の研修では、同期と一緒に消防学校に短期入校したり、自治研修センターでグループワークしたりするので、そういった研修に参加できたのは良かったです。

髙﨑:研修を機に同期との繋がりを作ることも大事ですから、その辺りのバランスは考えていきたいですね。

浦西:年度途中での採用は、本人にとっても、職場にとっても、トータルで考えて良い取組みだと思いますので、改善できるところは改善しながら、是非続けていってほしいです。

浦西:森さんの場合は、採用されてすぐに新規採用職員向けの研修がなかったこともあり、まずは県職員として働くことの基礎も含めて、OJTがきっちりできる、かつ保健所全体が見渡せる担当で仕事をしてもらって、ある程度業務に慣れてから、新型コロナへの対応等も行う担当に移っていただきました。年度途中で入庁されたことで、森さんに過度の負担を与えないように、段階的に業務に取り組める工夫を考えました。

森:最初に担当した仕事で、保健所の概要や基本的な業務の進め方などを勉強できたことは良かったと感じています。また、自分と年の近い先輩が「メンター」として付いてくれて、分からないことは何でも聞くことができたので、本当に助かりました。私の場合、4月まで同期がいなかったので寂しいと思うこともありましたが、「メンター」の方がいたことが心の支えになりました。

森:入庁時不安はありましたが、先輩方に教わりながら、いち早く色々な業務を経験することができたので、10月に入庁できて本当に良かったと思っています。令和3年度は保健師限定での実施だったこともあり、私1人だけが10月入庁となりましたが、令和4年度から全職種で実施されるということなので、年度途中にも是非多くの方に入庁していただきたいです！