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ふるさと発見! あわっ子文化大使通信【令和3年10月号】

あわ文化を次の世代に伝承し、徳島の魅力を県内外に発信する「あわっ子文化大使」のリポートです。

歴史を包んだ「滝の焼餅」

●あわっ子文化大使リポーター
徳島県立城ノ内中等教育学校 田川 睦珠(たがわ むつみ)

 皆さんの中で「滝の焼餅」を知っているという方はどのくらい多いでしょうか。

 徳島の隠れた郷土銘菓となっている滝の焼餅は、江戸時代に蜂須賀家政公が、阿波25万石の国主として徳島城を築き、その祝いに献上されたものです。藩主愛用の眉山の湧水「錦竜水」の使用を許され、藩主の御用菓子として名声を博しました。その400年前の歴史が続いているのです。

 1900年頃ポルトガルの海軍士官だったヴェンセ・スラウ・デ・モラエスさんは、滝の焼餅が大好きだったそうです。うるち米ともち米を石臼でひき、天日干しをした皮は、噛みごたえにアクセントがあります。中に入ったあんこは、二つ目へと手を伸ばしてしまいそうになる素敵な味です。

 400年前の歴史と眉山にあふれる自然、そして滝の焼餅を味わいながら、私たちの徳島を愛してはいかがでしょう。

●滝の焼餅