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「徳島県脱炭素社会の実現に向けた気候変動対策推進条例」について

「徳島県脱炭素社会の実現に向けた気候変動対策推進条例」を制定しました

~低炭素社会から「脱炭素社会」へ、新たな羅針盤~

条例制定の背景

世界の年平均気温は、2014年、2015年と2年連続で過去最高気温を更新するとともに、2015年12月には、全大気二酸化炭素平均濃度が観測史上初めて、400ppmを超過する等、気候変動対策は待ったなしの課題となっているところです。一方、東日本大震災以降、自然エネルギーを活用した新たなエネルギー政策の本格化や、「今世紀後半に温室効果ガス排出の実質ゼロ」を目指す「パリ協定」の発効により、世界全体が「脱炭素社会」に向け第一歩を踏み出すなど、気候変動対策に係る新たな仕組みづくりが進められつつあります。

こうした近年の環境情勢の大きな変化を踏まえ、「脱炭素社会」の実現に向け、本県における取組みをより一層加速化するため、この条例を制定しました。

条例の構成

第1章 総則

第2章 気候変動対策に関する基本方針等

第3章 気候変動の緩和に係る対策

第4章 気候変動への適応に係る対策

第5章 環境教育等の推進

第6章 先導的な技術の活用及び先駆的な取組の実施等

第7章 雑則

第8章 罰則

附則

条例の主な内容

第1章 総則

〇基本理念

・温室効果ガスの排出を抑制する「緩和策」と、気候変動の影響に適切に対処する「適応策」を両輪とした気候変動対策を展開します。

・県民、事業者の方々が主役の「県民総活躍」により、脱炭素社会の実現に向けた社会的機運を醸成します。

・本県ならではの地域資源を最大限活かし、地域課題の解決に貢献します。

第2章 気候変動対策に関する基本方針等

〇気候変動対策の「基本方針」の策定

気候変動対策を総合的かつ計画的に推進するための「基本方針」を策定します。

・温室効果ガスの削減及び吸収の目標、施策<徳島県地球温暖化対策推進計画>

・気候変動への適応に必要な施策<徳島県気候変動適応戦略>

〇県の率先実施等

・県は事務事業について、「エネルギーの使用の合理化等の推進」「再生可能エネルギー・水素エネルギーの率先利用」「県事業のカーボン・オフセット化の推進」など、緩和・適応に関する取組みを率先して実施します。

・県のあらゆる政策に気候変動に関する視点を組み込みます。

第3章 気候変動の緩和に係る対策

〇県民生活に係る対策

・エシカル消費など、新たな価値観の共有による「意識の変革」を促進します。

・排出事業者(大規模・中小排出事業者)による削減計画書や実施報告書の提出・公表に取り組みます。

・建築物への再生可能エネルギー等の積極的導入を促進し、大規模建築主による計画書の提出に取り組みます。

・運輸事業者によるエコドライブ推進者の選任・届出、従業員への研修実施に取り組みます。

・「公共交通機関の利便増進」や「都市機能の集約促進」等に配慮したまちづくりを推進します。

〇再生可能エネルギー・水素エネルギーに係る対策

・再生可能エネルギーの利用の計画的な推進を図るため、「基本計画」を策定します。

・家庭生活や事業活動において再生可能エネルギー等の積極的な利用を推進します。

・エネルギーの地産地消や未利用エネルギーの有効活用を推進します。

・水素エネルギーに関する実用化の促進やサプライチェーンの構築を進めます。

〇森林等による吸収作用の保全等に係る対策

・確実な森林の再生や県産材の利用など、森林資源の維持・利用を推進します。

・カーボン・オフセットの日常化に取り組みます。

〇フロン類の排出抑制等に係る対策

・フロン類の排出抑制に係る情報提供や普及啓発など、理解の促進を図ります。

・3Rの行動を推進するとともに、食品ロスの削減に関する情報提供や普及啓発を行います。

第4章 気候変動への適応に関する対策

〇基本的施策

・影響によるリスク低減及び効果的活用の両面から対策を実施します。

・「県土保全分野」「生態系分野」「水環境・水資源分野」「健康分野」「農林水産分野」等、各分野における適応のための施策を推進します。

〇県民等の理解の促進等及び調査研究

・日常生活等に及ぶ気候変動の影響や適応について、県民等へ情報提供など必要な支援を行います。

・気候変動の影響にする調査研究を行います。

第5章 環境教育等の推進

〇環境教育及び環境学習の実施

・フィールドワークその他の多様な方法により、幼少期から体系的に環境教育等を実施します。

・家庭、学校、職域などあらゆる場面において環境教育等を実施します。

〇地域のリーダー育成

・地域で活動するリーダーや専門知識・経験を有する人材を育成し、活動・交流の機会を創出します。

〇「徳島県地球環境を守る日」の創設

・地球環境の保全のための行動の契機とするため「地球環境を守る日(4月22日)」を創設します。

第6章 先導的な技術の活用及び先駆的な取組みの実施等

〇先導的な技術の研究開発等

・産学民官が連携した気候変動に関連する技術の研究開発や先駆的な取組みを推進します。

〇顕彰等

・気候変動対策に貢献する県民・事業者を表彰し、その功績の普及浸透を図ります。

・事業者の削減努力の「見える化」を進めます。

第7章 雑則・第8章 罰則

・環境審議会における調査審議事項や、県民等への助言・指導について規定しています。

・報告、資料の提出に応じない場合等に係る罰則について規定しています。(5万円以下の過料)

施行年月日

平成29年1月1日

資料

「徳島県脱炭素社会の実現に向けた気候変動対策推進条例施行規則」

「徳島県脱炭素社会の実現に向けた気候変動対策推進条例」の制定に伴い、施行に関して必要な事項を定めました。

施行年月日:平成29年1月1日

概要版

条例

規則本文

規則様式

様式第1号(温室効果ガスの排出削減計画書)

様式第2号(提出書)

様式第3号(実施状況等報告書)

様式第4号(建築物環境配慮計画書)

様式第5号(建築物環境配慮計画変更届出書)

様式第6号(工事完了届出書)

様式第7号(選任届出書)

徳島県気候変動対策指針は、こちらから確認できます。

https://www.pref.tokushima.lg.jp/kankyo/ondanka/rules_01.html