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令和3年度「県南地域づくりキャンパス」事業の活動実績について

事業目的

 「四国の右下」若者創生協議会では,大学生等と地域の交流によるにぎわい創出や関係人口拡大を目的に,課題解決型のフィールドワーク受け入れ「県南地域づくりキャンパス」事業に取り組んでいます。

 本事業では,県内外の大学・高等専門学校等を対象として,若者ならではの発想や学生の持つ専門的な知見を活かしたフィールドワークを実施することにより,地域資源の掘り起こしや地域課題解決策の提案を図ります。

 また,この事業を契機として,学生と地域との交流を深め,関わりの中で生まれた地域への愛着や事業の達成感から,今後も地域と関わりを持つ「四国の右下ファン」への転換を図ります。

事業テーマ

事業テーマ
県南の各市町において,今年度は,以下の7つのテーマについてフィールドワークを実施しました。
大学 テーマ 活動市町
大正大学 SDGs,関係人口,地域人材掘り起こしによる持続可能なまちづくりの検証 阿南市
阿南工業高等専門学校 県南の公共交通のあり方と利用促進及び魅力あるまちづくり 阿南市
徳島大学 旧民宿船戸荘の建物利活用事業 牟岐町
徳島文理大学 牟岐町で生産を始めたもち麦(ダイシモチ)を活用した6次化商品のPR及び販売促進 牟岐町
京都産業大学 地域課題である観光体験事業の企画提案及び若年関係人口創出に向けた企画提案の実施 牟岐町
徳島大学 「美波町の魅力を学び発信する―ウミガメ・祭り・新たな地域づくりへ―」をテーマとしたオンラインでの地域の魅力発信及び提案等 美波町
四国大学 苔アート作品の制作を通した地域住民の憩いの場づくり・交流人口の増加とファンづくり 海陽町

活動実績

(1)大正大学(阿南市)

 昨年度に続き,新型コロナウイルス感染症拡大の状況を考慮し,オンラインでの活動がメインとなりました。

 阿南市新野町産の「竹」を使ったエコなプランターを学生がデザイン,SDGsの目標17項目の達成目標をプラカードにして貼り,目標に見合った花木を植えて阿南駅前に花壇を整備しました。

 また,地域人材掘り起こしのため,学生が設定したテーマ(S U P・関係人口・高校生ミライ会議・持続可能なまちづくりなど)に関係する人々にリモートで取材を行い,阿南市活性化の代表的な人物にスポットを当てて紹介する冊子「阿南人」を製作しました。

フィールドワークの様子

(2)阿南工業高等専門学校(阿南市)

 公共交通の利用率が低い状況が続いていることを踏まえた今後の公共交通維持施策の提案,またJR阿南駅周辺地域の再開発を含めた魅力あるまちの提案を行いました。

 本事業では,阿南市内外の住民へ「公共交通」や「住んでみたいまち」に関する意識調査や阿南駅周辺地域を散策するフィールドワークを実施し現状と課題を学び,その結果をもとに都市模型を作成して学生が考えるまちづくりビジョンを提案しました。

阿南駅周辺フィールドワークの様子
まちづくり模型の例

(3)徳島大学(牟岐町)

 令和元年度・2年度に引き続き,牟岐町内の旧民宿の改修を実施しました。地域の方と旧民宿での交流を図るための「竹」に関するワークショップを実施したほか,旧民宿の浴室手前脱衣場の壁改修やBBQコンロ・ピザ窯づくりに取り組みました。将来的には地域住民の交流促進の場として,また大学や団体がこの旧民宿をサテライトオフィス的に利用することで地域活性化を目指します。

 以下のSNSでも牟岐町での活動について報告していますので,ぜひチェックをお願いいたします。

徳島大学canso船戸荘PJ Instagram

フィールドワークの様子

(4)徳島文理大学(牟岐町)

 牟岐町で栽培されているもち麦を活用した六次化商品(もち麦ボトル,もち麦生パスタなど)を,食物栄養学科学生の持つ専門的な知見を活かしつつ牟岐町の魅力や生産者のバックグラウンドに焦点を当ててPRすることにより,販売促進・地域活性化を図りました。もち麦麺打ち体験やもち麦の播種体験を通して生産・加工の工程を学んだほか,各イベントでの六次化商品販売や,もち麦を紹介するチラシの作成も行いました。

 SNSでももち麦の魅力を発信していますのでぜひご覧ください。

徳島文理大学もちっとむぎゅっとの会 公式Instagram

徳島ビジネスチャレンジメッセ2021出展
もち麦播種体験の様子

(5)京都産業大学(牟岐町)

 令和3年度も前半はオンラインでの活動がメインとなり,牟岐町産の「もち麦」を使った学生オリジナルレシピのオンライン発表会などを開催しました。

 後半は,牟岐町でのフィールドワークを行うとともに,京都での活動基盤も整え,牟岐町の魅力を京都の人に発信する三つの取組みを展開しました。

一つは,牟岐町の農業者の協力を得て,京都・西陣地域で開催されるマルシェに月1回のペースで出店し,牟岐町特産の実生ゆずの関連商品を販売しました。現在ではリピーターも獲得し,次年度も継続していく予定です。

二つ目は,京都の和のスイーツ店とコラボし,牟岐町の実生ゆずを使った新商品の企画・販売を行いました。2月から3月には、「柚子と白餡の葛志るこ」を販売し,多くのご好評をいただきました。

三つ目は,JAかいふ牟岐と共同で,実生ゆず関連商品や牟岐のお米を販売するオンラインショップを試験的に開設しました。この経験を元に,次年度は本格的なオンライン販売に向けて取り組む予定です。

 そのほか,下記SNSで情報発信をしていますので,ぜひご覧ください。

京都産業大学木原ゼミcopula Twitter

京都産業大学木原ゼミcopula Instagram

徳島県牟岐町ファンクラブ Instagram

フィールドワークの様子
京都での出展の様子
実生ゆずを使ったコラボ商品

(6)徳島大学(美波町)

 令和3年度は,「美波町の魅力を学び発信する―ウミガメ・祭り・新たな地域づくりへ―」をテーマとし,美波町で活動する方々に講師として「ウミガメ」「祭りと地域活性化」についてオンラインで講義いただきました。学生と講師の方々でディスカッションを実施し,美波町の課題について議論するとともに,未来へ向けての提案をしました。

 また,本事業では講師の方々の思いや学生のインタビューをまとめた動画を制作しました。以下のリンク先で公開していますので,ぜひご視聴ください。

拓く(前期) 長編版

拓く(前期) 短編版

美波町 地域づくりキャンパス事業2021 総集編

オンライン発表会・講義の様子

(7)四国大学(海陽町)

 地元住民の憩いの場や話題づくりを目標に,海陽町の自然や食,世界初の本格運行を開始したDMV(デュアル・モード・ビークル)をテーマとした「苔アート」作品の制作に取り組みました。海陽町鞆浦漁港附近の擁壁に原画を投影して下絵を描き,それに沿って擁壁に生えた苔を削ることによって幅約16m, 高さ約2mの壁画が完成しました。

 海陽町にお越しの際は,是非ご覧ください。※お車でお越しの方は見学者用に海部小学校(海陽町奥浦字堤ノ外44)の駐車場を用意しておりますので御利用ください。

苔アート制作の様子
完成した苔アート作品