〒770-8570
徳島県徳島市万代町1丁目1番地
- 電話番号:
- 088-621-2500(代表)
- 法人番号:
- 4000020360007
▲司会
皆さまお待たせいたしました。トークセッションを開催させていただきます。このトークセッションは「輝け!徳島『わくわくトーク』」として行います。「輝け!徳島『わくわくトーク』」とは、各地域で先進的な活動をされている皆さまのところに飯泉知事が出向き、様々な課題について、県民の皆さまと対話し、地域から湧き出る知恵をお聞きし、県の施策に活用させていただくものです。本日は、男女共同参画総合支援センターのオープニングイベントとして「2030年、誰もが輝く徳島に向けて」をテーマに行います。なお、トークセッションの模様につきましては、後日県内のケーブルテレビで放送させていただくとともに、県のホームページでも議事録や動画を公開させていただくこととしておりますので、皆さまのお名前や発言の様子がそのまま公開されますことをご了承いただきたいと思います。
▲徳島県知事 飯泉嘉門
今日は「男女共同参画」をテーマとさせていただきまして、そしてトークセッション、それぞれの分野のオピニオンリーダーの皆さま方に参画いただき、これから進めていきたいと考えております。
この「輝け!徳島『わくわくトーク』」、今もご司会の薮田さんからご紹介がありましたように、様々な先進的な活動を行っていただいている皆さま方と、それぞれの体験談なども交え、今日はそうした手法が取れないのですが、その皆さん方の活躍の場を訪ねさせていただきまして、その体験を私も一緒にさせていただくとともに、そのテーマについての現状、そして課題をどのように解決していけばよいのか、未来志向で行うものであります。今日は何と言っても、男女共同参画総合支援センター、リニューアルオープンと言いますか、グランドオープン。そうした場でもありますし、SDGsの第5番目のターゲット、ジェンダーを何としてもなくしていく。そうした社会をきっちりとつくっていく。男女共同参画社会の実現を目指していくわけでありますので、今日ここに集っていただきましたオピニオンリーダーの皆さん方のそれぞれの思い、あるいは体験、こうしたものをいただく中で、未来志向で臨んでいくことができればということで、ターゲット「SDGs」とともに2030年に置かしていただいておりますので、皆さま方も過去、現在、そして未来である2030年に向け、様々な思いを巡らせていただき、今日の「わくわくトーク」終了の後には、2030年、その輝く徳島の絵姿を俯瞰していただければと思います。それではパネラーの皆さま方、またコーディネーターを務めていただきます阿部先生、どうぞよろしくお願いいたします。
▲司会
ありがとうございました。それではトークセッションに入ります。ここからの進行は本日のコーディネーターであります、徳島県男女共同参画会議の阿部会長にお願いすることといたします。阿部会長よろしくお願いいたします。
▲徳島県男女共同参画会議 会長 阿部頼孝
トークセッションの進行を務めます阿部でございます。着座のままさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
本日のテーマは「2030年、誰もが輝く徳島に向けて」であります。2030年というのは「SDGs」の目標年次。その時、男女共同参画社会が実現され、性別に関わりなく誰もが意欲に応じて、あらゆる分野で活躍できる徳島となっているために、これからの約10年をどう過ごし、何に取り組んでいくのか。パネリストの皆さん方それぞれのお立場からお話いただきたいと思います。
まずはこれまでの取組みや、現在の状況についてお話しいただけたらと思います。それでは髙畑さんからお願いします。
▲株式会社ときわ 代表取締役社長 髙畑富士子
はじめに男女共同参画総合支援センター リニューアルオープン、おめでとうございます。そして、ありがとうございますと県の皆さまにお伝えしたいです。我が社が「ときわプラザ」という名前でこの場所でネーミングライツを始めて、もう10年以上経ちます。はじめは「こんな小さな会社が大それたネーミングライツをしていいのかな」と思ったこともありました。ただ男性と女性が均等に仕事をする、均等な生き方をしていくという趣旨に私たちの会社も目指していかなければいけない。ネーミングライツをさせていただいたことにより、いろいろな取組みやイベント、それからサポートしていただいたり、協力させていただいたり、会社自体も非常にそういう意味で進化、成長させていただいていると感じています。わが社は社員比率が134名のパート、正社員で男性が3割、女性が7割の会社です。平均勤務年数も20年を越えて、非常に定着率の良い会社。これは子どもを育てやすい環境、皆が働きやすい環境をどうやってつくるかということを社員1人1人が考えて、ロールモデルとなりながらやってきた結果だと考えています。3年前に土日も開園している企業内保育所を作りました。これはサービス業をやっていて、土日はどうしても子どもさんを預けるところがない、その中で「自社でやってしまったらどうなの」ということもありまして、現在そこには何十名もの我が社の社員、そして同じような、土日がお休みでない企業の女性の子どもたちが預けられています。この5年間で31人の赤ちゃんが会社の中で産まれました。女性が7対3、男性の子どももありますが、31人ってとても多いと思いませんか。小学生以下の子どもさんも考えれば、80人以上の子どもたちを「ときわチルドレン」と、おばあちゃんである私は呼んでいるのですが、今一緒に仕事をして家庭を築いています。
現在ですが、やはりコロナが本当に大変な影を落としています。去年の今頃、もう緊急事態宣言が出て、会社はひと月お休みになりました。その前に保育所が「子どもさんを預かれない」ということで、子どものいる従業員が「どうしよう」「もう会社に連れてきたら」「もういいよ」「事務の仕事だったら皆でみるよ」そういったことやいろいろな試行錯誤をして、結婚式のお客さまも、いろいろなパーティーのお客さまも、成人式も、卒業式も、なかなかあげられない状態というのはもう1年以上続いています。会社全体も売り上げ(が落ち)、これは誰のせいでもないし、私たちにできることが本当に限られている中で、今回初めてと言ったら失礼かもしれませんが、国の支援がありがたいなと。国がこんなに役に立ってくれることがあったんだなと感じることなどもありまして。とりあえずは全員の雇用を確保して、良い会社を守っていくこと、それと少しでも「お客さまに今できることは何か」というかたちで仕事を模索しつつ、やりつつある現在です。
▲徳島県女性協議会 会長 大寺禮子
徳島県女性協議会の会長の任にあたっております大寺禮子と申します。よろしくお願いいたします。徳島県立男女共同参画総合支援センターが刷新してのオープン、おめでとうございます。私たちの徳島県女性協議会は、官民共同で、女性たちが日々討論を重ね、1981年2月に発足して、今年で40周年を迎える徳島県最大の女性団体でございます。現在は26団体で構成されており、男女共同参画を目指して、思想、信条を問わない、とにかく女性の地位向上、男女の平等をはかることの1点で協調し、今日に至っております。発足当時は婦人協議会という名称でしたが、1990年の総会において、婦人から女性へと、社会的な流れと西暦を使うことを決定して女性協議会へと改称いたしました。メイン事業であった女性問題の啓発講座も婦人大学講座から女性大学講座へ。そして、「ひととひとの共生セミナー」、これは女と男と書いて「女と男の共生セミナー」へと移り変わっていきました。その間、女性の人権、平和、教育、国際、環境、福祉問題などと時代を先取りするようなかたちで開催して、女性が男性と共に社会に参画し、社会を変革させていくかを学び、実現するための確かな基礎を育んできました。こうした私たちの活動が男女共同参画社会基本法の制定の原動力の一翼を担ったと自負しております。この基本法を実効性のあるものとして、実現、発展させていくために、過去の足跡を振り返り、討議し、今後の進むべき道、方向を見定めつつ、現在活動しております。
2006年11月、徳島県立男女共同参画交流センター「フレアとくしま」の開設に関わるとともに、現在は共催事業として、男女協調月間には徳島県女性協議会、団体活動パネルとともに、フレアシネマ劇場をフレアとくしまの皆さまとともに担ってきました。そして、フレアキャンパス企画委託事業においては、毎年14件ほどの県で活躍する女性団体を支援していただいております。ワンストップセンターの機能を果たされるとともに、今後とも私たち女性団体を支援のほどよろしくお願いしたいと思っております。
さて、当会は、昨年より「女性差別撤廃条約選択議定書の速やかな批准を求める」と、「家族従事者の働き分を認めない所得税法56条の廃止、見直しを求める」の2つの案件を県議会並びに市町村議会へと要請させていただいております。現在、選択議定書については県議会、6市議会、5町議会で採択され、国へ意見書が提出された状況です。1町議会においては継続調査というふうなかたちになっております。また、先ほどとくしまづくり表彰の時にも表彰された方々の所得税法56条については、徳島県商工団体連合会婦人部協議会さんが中心になって、私たちもお手伝いするというふうなかたちで要請した結果、県議会、3市議会、7町議会、1村議会で採択され、これも国へ意見書が提出されたような状況です。これからも選択議定書並びに所得税法56条の取組みを続けていくとともに、ジェンダー平等の実現を目指して努力して参りたいと思っております。
▲NPO法人ファザーリングジャパン会員 佐野崇之
NPO法人ファザーリングジャパンの会員の佐野崇之と言います。よろしくお願いします。男女共同参画支援センターのオープニング、おめでとうございます。自分の方からは父親支援とか、男性の子育て参画についてお話しさせていただこうかなと思っています。自分の社会活動として、「パパを楽しもう」だったりとか、「笑っている父親になろう」ということで、パパが子育てしやすい環境作りとか、そういったところを支援するような活動をやっています。先ほどのメッセージでもあったような、先日ジェンダーギャップ指数2021が公表され、日本は156カ国中120位という低い水準で停滞しているというところがニュースでもあったと思います。先ほども話があったように、政治と経済の分野で大きく他の国に比べて低い水準になっているという話があったと思うんですけれども、それのいろいろな理由はあると思うんですけれども、女性が子育てと仕事の両立が難しいというところで、すでに子育てだったりとか、介護、家事といった無償労働と言われるケアワークが女性に負担が大きくかかっているというところで、さらに仕事とかそういったところで負担が大きくなると、両立がすごく難しいというところも、ひとつの理由としてあるのかなというところになります。自分の子育てをちょっと振り返ってみると、子どもが今3人いまして、7歳と5歳の男の子、先日4歳になった女の子の3人います。特に長男が産まれたときに、自分も子育てに参加したいなという気持ちはあったんですけれども、どうやって子育てしたらいいのかとか、産後ママのケアとか、どうしたらいいのかすごく分からなくて、不安になりながらも手探りで子育てを始めたような記憶があります。その中で、徳島市の東新町にある、子育て支援広場のスキップ、パパの日でパパ講座といったパパ向けのイベントがあって、そこで徳島県のパパサークルである「パパCOME ON?」のメンバーと会うことができました。その「パパCOME ON?」というパパサークルなんですけれども、代表は県庁職員もされている「いかわパパ」であったりとか、夜勤とかの後に寝る間、睡眠時間を削って子育て、子どもと遊ぶ時間をつくっている「おかもとパパ」であったり、今日も見に来てくれている育休を1年余り取られた「こにしパパ」だったりとか、そういった子育てに積極的に、主体的に参加している先輩パパが周りにたくさんいて、一緒に活動している中で、子育ての悩みとか、そういったところも相談しながら、自分も、パパが子育てするのがすごく当たり前のような感じで子育てできたのがすごく良かったんだと思っています。ただ、父親支援というか、パパが子育てするための支援というのが、徳島にいるとちょっと気付きにくいんですけれども、一般的に子育てだったりとか、子育て支援において男性、父親は弱者と言われているということもあって、女性、お母さんだったりとか、赤ちゃん、子どもに対しての支援というのはまだ足りてないところもあるかと思うんですけれども、なかなか男性に対しての支援というのがまだまだ足りてないのかなというところをすごく感じるところであります。他の県とか、進んでいるところで見ますと「パパスクール」であったりとか妊娠中の「プレパパ」に対して、そういった産後の「どういったところをケアしたらいい」とか、「なんで産後からパパが子育てに参加した方がいいか」とか、「育休取った方がいいかどうか」そういったところを知ることができるような学びの場というのもあったりして、そういったところ、まだちょっと徳島では少ないかなというところが現状かなと思っていますので、今そういったところを広めていけるような活動をしているところになります。
男性の育休の話でいうと、男性の育休の取得率、2019年発表あって、男性の育休取得率が7.48%という取得率があったと思います。これに比べて女性が83%に比べて、少しづつ男性も上がってきているんですけれども、それでもまだ10倍近く差があるというところで、国の2020年の男性育休取得率の目標が13%というのがあるので、それに比べてまだまだ、目標に達成できるのが難しいような状況下だと思っています。徳島の話で言うと、地方公務員の男性育休取得率も5%というところがあるので、まだもっとこれから徳島の男性が育休取得しやすいような環境づくりというのもすごく大切なのかなというふうに思います。ただ、若い世代で言いますと2019年の新入社員の男性の「育休取得したいですか」というアンケートのデータとしては、約8割が「取得したい」というところもあって、最近の若い男性は「子育て参加する」「育休取りたい」という気持ちはすごく当たり前になってきているのかなというふうに感じています。それに対して社会の風土であったりとか、企業、組織の意識であったりとか、そういった父親支援というところがまだ追いついていないのかなというのが今の現状かなというところで、また後ほどこれからどうしていったらいいのかというところもお話しさせていただきたいと思います。
▲子育て支援創造スペース「ミレア」代表 大西実希
まずはじめに、男女共同参画総合支援センターのオープン、おめでとうございます。株式会社愛晃外食部の大西実希と申します。本業をしながら「子育て支援創造スペース ミレア徳島」を起業いたしました。2人の男の子のママです。次男が慣らし保育中で今月育休から本業の会社員に復帰します。育休中に「女性起業家塾」「とくしまフューチャーアカデミー」の参加、「子育て環境への思いを語る会」の立上げ、保育士の会「ほなけんな」の創設のメンバー、企業、行政、1人1人がつながる場所「スマートサニー」の創設。この行動、活動のきっかけでかけがえのない仲間に出会いました。皆とのつながりや熱い思い、そして何より自分らしく生きたいなと、そんな気持ちから「ミレア」が生まれました。
「ミレア」は食育、産前産後ケア、子育て、保育、美容の「徳島企業の魅力の見える化プロジェクト」、この5業態でスタートしていきます。女性活躍支援など、コアメンバーや仲間たちと「チーム」で行う場です。「ミレア」のミは“みんな”の“ミ”です。このチームを増やしていきます。私の人生のテーマは「自分らしく生きながらチームをつくること」です。慣れあうだけのグループではなくて、ありのままで向き合って、心でつながるチームをこの徳島で増やしていきたいというビジョンがあります。チームを重視する理由ですが、私は10代の頃チームを知らずに育ちました。学生のころ人間関係がうまくいかず孤立し、保健室の先生が心の支えで、保健室に居座っていた時期がありました。高校を中退してギャルのサークルを居場所にしたりしていました。自分らしく、ありのままで納得して生きていく方法をずっと探して彷徨っていたと思います。10代最後に心の支えだった保健室の先生になりたいと願って貯めたお金で通信高校を卒業し、その後短大に入りました。そして自分らしさを活かすチームを就職で初めて知りました。保健室の先生にはなれなかったけれど、大阪に出て、社会人となって本当の自分を、あとチームを知ることができました。それは就職先の20代が中心の若いアパレルの会社で、足の引っ張り合いもなく、私らしさを受け止めてくれて、1つの目標に向かって助け合っていて、チームで目標を達成したときの笑顔や涙は今も忘れることができません。その後、徳島の彼、今の主人と大阪で出会い、結婚のため、徳島に戻りました。家業の会社を応援することになりました。アパレル魂で潰れかけたたうどん屋を立て直すまではできたのですが、ここの経営幹部はまだチームの文化を知りません。妊娠、出産をしても、性別に関わりなく活躍したい、でも伝わらない、私は私が思うままになれていない、仕事もうまくいかない。「私は弱いな」と感じて、家族がいて幸せなはずなのに孤立した気分になりました。今思えば、私は頼り方が分からなかったんだと思います。会社も昭和の古い価値観でした。育休を初めて取得した社員も私でした。昭和の考えである幹部も戸惑っていたんだと思います。何度も何度も話し合いしました。できること、強みと、できないこと、弱み。働く女性としての権利を諦めずに今も伝え続けています。できること、強み、できないこと、弱み、受け止めてつながりあうチームを意識したいです。私のできないことは誰かに助けてもらって、そしてママや仲間のできないことは助け合いたい。今も、会社でも、家庭でも、社会でもチームを粘り強くつくっている最中です。
育児や生活リズムでも、弱みを支えてくれるチームをつくりました。家族や、シルバー人材センターの方、買い物、料理代行サービス、ファミサポなど、4つ5つのサービスを頼ってチーム育児をしています。相手の方を信頼し、弱い私も知ってもらっています。夫とは家族会議を開いています。もちろん衝突もあります。今日の朝も「大事な日」と言ってるのに、朝手伝ってくれなくて喧嘩しました。でも、お互い向き合う努力を続けていて、最近では週の半分は私より上手な晩御飯を作ってくれるようになりました。子育てはママだけでは無理です。そしてママにもママの人生があります。赤ちゃんを産んで、育てるためだけにママが生まれてきたのではないと思います。パパだって働く環境を整えて、同じように子育てして、一緒に愛を育みたいです。「家族も民間企業も行政も皆がチーム」という認識で子どもを育てていきたい。そんな徳島を実現したいという強い思いが私の中で育っています。
▲四国大学 経営情報学部3年 カン アリザ アハメード
皆さんこんにちは。皆さん、私を見たら分かると思うんですけれども、私は日本人ではありません。私はパキスタンで生まれて、パキスタンの後はアラブ首長国連邦に引越しし、その後、日本へ引越してきました。ベトナムにも行ったことがあって、今まではいろいろな個性の人と、いろいろな文化の人と関わってきました。徳島県三好市に中学3年生から住み始めて、そこから三好市の農業高校へ入学し、現在は四国大学の3年生として在学しています。もう日本には6年ぐらい住んでいて、海外と日本に住んで、自分が男女差別について感じたことを話したいと思います。
母国と海外に住んでいた時は、女性が家事をすると「これはあなたの仕事だ」と言われます。男性がちょっとでも家事を手伝ったりすると、「いや、これは女性がやるから、あなたは止めとき」ということを言われます。自分もそういう経験があって、「ちょっとこれは良くないな」とずっと思っていました。家事だけじゃなくて、女性が学校へ行って、一生懸命勉強したり、何かで賞を取ったりしても、男性と同じように褒められなかったりした例が多くありました。女性が家事だけすればいいと、「逆にそんなに勉強したって何になれるん」ということが、そういう夢を壊すようなことを、私も言われたことがあります。海外と違って日本は、私は徳島にずっと居るんですけど、中学校から今までいろいろな先生、いろいろな人々が、どんなことに対しても私を応援してくれて、「もっとチャレンジしてみた方がいいよ」と言ってくれました。そう言ってくれると、自分も前よりもっと頑張ることができたかなと思います。女性は男性と同じ仕事をすることが許されるべきであって、男性は女性よりも優れているという期待をされるべきではないと思います。社会に出ても、良いものつくったら同じように認められるような社会になってほしい。何か女子らしさとか、男子らしさを求めず、個人として人を見ればいいのではないかなと思っています。もちろん男の身体と女の身体は違うので、上手にできることとできないことがもちろん様々あると思うんですけれども、その時はお互いの個性を尊敬し、協力することが一番ベストだと思っています。徳島は中学校、高校、大学まで、特にジェンダー差別をされたことがなくて、本当にこういう面では住みやすい、素晴らしいところだと思っています。徳島の人はそのことに対して自慢してもいいのじゃないかなと思っています。まだ私は大学生なので皆と比べて仕事の経験とか全然ないのでよく分らないんですけれども、でも日本のニュースを見ると雇用機会や賃金の不平等、セクシャルハラスメント、暴力、虐待による被害のような怖い言葉を聞いたことが何度もあります。徳島は差別を許される県であってほしくなくて、徳島に住んでいて、今までは特にジェンダー差別をされたことがないのですが、社会に出ても徳島はずっと安全で安心であってほしいと思っています。
▲「地域コンサル助っ人」代表 森本博通
「地域コンサル助っ人」代表の森本と言います。よろしくお願いします。年齢が39歳になります。実は彼女と同じ、僕も四国大学出身でして、実は短大2年生のときに保育士を目指していたんですけれども、10月に彼女が妊娠したのが分かりまして、そのままぎりぎりで何とか卒業しまして、そのまま子育てに入り、現在18歳の長女と中学3年生の14歳の次女と4人で今暮らしています。どちらかというと本当に最初、たくさん苦労もしたんですけれども、今元気に4人で過ごせているということもありがたく感じながら、今徳島でいろいろな方が子育てをしにくい環境というのも言うんですけれども、僕自身は徳島出身で、親がいたということもありまして、すごく助けてもらっていました。今までそういった保育、保育士の資格は持っているんですけれども、保育についてはあまり目を向けたことがなくて、実は子どもが卒業して、18歳でちょうどこの1年半後に妊娠をする可能性というか、自分が逆に戻った時なんですけれども、長女が妊娠して子育てをする時に、今の徳島の環境はやっぱりまだまだ助け合いというのが本当に必要だなということを感じています。
ちょっと子育ての流れじゃないですけれども、実は僕自身、仕事に関しては2年前に起業しまして、元々は「れもん」という障がい者施設で働いてまして、県の事業で移動スーパーの「みまもりレモン」という、障がい者の方が買い物弱者と呼ばれる高齢者の方の買い物支援をサポートして、そういった立ち上げとかを経て、障がい者の方の働く選択肢が少ないというところで職業を増やす活動を行っています。障がい者の方、特に知的障がいとか、発達障がいとか、精神障がいの方って就職する際に仕事の職種が選べなくて、お掃除ばっかりなんですよね。どちらかというと彼らができることってあまり発信する方がいなくて、もっとたくさんのことができるんですけれども、すごく可能性があるんですけれども、やっぱりそれを伝えられていないということをすごく感じて、そういったビジネスモデルというのは全国的にもあまりないんですけれども、やっぱりこれは誰かがしなくてはいけないというとこで2年前に起業しました。初年度はいろいろなイベントを通じて彼らを知ってもらう活動で登壇してもらって、彼らの強みをパフォーマンスするイベントを企画したりとか、自閉症の人のピアノのコンサートを企画したりとか、障がい者の方の後援会というところで、彼らができることというのを発信しているような立場で、今やらさせてもらっています。ちょうどこの4月からなんですけれども、「有限会社ベイシティジャーナル」といって東京が本社にある広告制作会社なんですけれども、そこの徳島で営業所を立ち上げまして15人ぐらい雇用するかたちなんですけれども、そこの営業所長をさせてもらってまして、4月スタートしたばっかりなんですけれども、今女性が8割ぐらいいるかたちで、今のコロナ禍に最適と言われているリモートワークでスタートもしまして、東京とか徳島というのもあまり関係なく、収入モデルもたくさん付いていっているような状態でスタートさせてもらってます。男女のことだったりとか、僕自身もしゃべるのが好きで、いろいろな方の強みを活かしながら、どちらかというと障がいがあるとかないとか、男性か女性とかというのは関係なく、僕自身もずっと保育士で、逆に9.5割女性の中で、ずっと保育士のメンバーでいたのであまり違和感がないというか、そういったかたちで多様性というのもあまりしっくりこないというか、「逆にそれが当たり前だろ」と思っているので、そういった今日のものを通じて、いろいろな方のお話を聞きながら、お話できればと思っていますので、よろしくお願いします。
▲徳島県男女共同参画会議 会長 阿部頼孝
ありがとうございます。今6名の皆さんからそれぞれ非常に貴重なご発表をいただいたところなのですが、ここで飯泉知事さんからコメントをお願いいたします。
▲徳島県知事 飯泉嘉門
6名の皆さん方のこれまでの様々な体験、あるいは活躍ぶり、皆さん方もお聞きされていて、正にそれぞれの道における男女共同参画、オピニオンリーダーと言って過言ではないと思うところであります。また特に今コロナ禍という中で、これまで行ってきた当たり前のことが当たり前ではなくなる。しかし、逆に、できなかったことができるようになる。正にピンチをチャンスへ。これは徳島のお家芸でもあるわけですし、先ほど奇しくもカンさんがおっしゃっていたように、世界のいろいろなところに住まれて、それぞれの風俗、習慣が色濃くあるなかで、徳島、そして三好で中学校、高校、今大学と、「全然性別的な差別であるとか、そうしたものは感じたことがないですよ」、今で言う「ジェンダーフリーを目指そう」と多くの世界では言っているのですが、もう三好の地ではそれが当たり前の世界になっているということで、こうした点については、徳島に産まれ、住み、あるいは、徳島でずっと住んでいますと、当たり前のことが、外からの目で見ると実は当たり前ではなくて、非常に進んでいる、あるいは特異的なものであると。こうした点をもっともっと多くの皆さん方に知っていただく。そしてその良さを今日のような場を通じて発信していく。しかもそれが今日的な日本の、そして世界のテーマであれば、尚更ということなんですね。またこの意味では、森本さんの方からおっしゃっていただいたのは、今日のテーマはどちらかというと「SDGs」5番目。いわゆる「ジェンダー平等の実現」ということをテーマにしていこうとしているんですが、奇しくもおっしゃっていただいたのは10番目の目標、いわゆる年齢、性別、障がいの有無、あるいは国籍を問わず、全ての皆さん方が、その住まれている地でしっかりと自己実現ができる「ダイバーシティ社会」のお話をいただき、障がい者の皆さん方がいかに可能性を秘めているのか。しかしそれが、例えば日本であれば日本の慣習などで、あるものに当てはめてしまって、障がい者の皆さま方の仕事の適性は先ほど掃除という話があったのですが、そうしたところなんだと決めてしまうんですね。しかし考えてみると、健常者の人たち、若い人たちと比べてみると分かるのですが、ある一定の決められたルーティーン「これをずっと1日やりなさい」と言うと、たいてい根が続かなくなってさぼっちゃうんですね。これが普通なんです。それを「さぼるな」と怒ってもしょうがなくて、そういうものなんですね。しかし、逆に、障がい者の皆さん、いろいろな属性はあるわけなんですが、発達障がいの皆さん方、非常に真面目なんですね。そして教えてもらったことは着実にこなす。そしてそこからさらに進化していくということで、同じ掃除を学んでいただいて、やった場合には圧倒的に発達障がいの皆さん方が上手にこなす。みなと高等学園、学校の中にそうした検定を受けるスペースを用意してあるんですね。あるいは対面での接客がなかなか難しい、これも発達障がいの皆さん方の特色なんですが。しかし学校の中にコンビニを作ってあるんです。その店員に実は生徒さんがなっていて、お客さんも生徒さんなんですね。顔見知りですから別にどうってことはないわけなんですね。そうすることによって、対人の接客業もきっちりとこなせるようになるということで、実はみなと高等学園へ、今上陛下においでいただいたことがありまして、もちろん皇太子殿下の時なんですけどね。お客さんになってもらったんです。そうした様々な経験、つまりあるものだと思っていたところが実はそこから無限の可能性が出てくる。後はそれを、森本さんがおっしゃっていたように、気付いてくれる人がどれだけいるのか。実はこれは当然5番の、このジェンダー平等の社会も一緒で、確かに女性の皆さん方の特性、得意分野、あるいは苦手分野、こうしたものはよく言われるわけなんですが、しかも様々なサポート、様々な環境の変化によって苦手が得意になり、逆に得意が苦手になることもあるわけでして、そうした環境を逆に変えていく。こうした点もこのジェンダー平等、あるいはダイバーシティに共通するものでありまして。ともすると先入観を持って、「この人これは無理」とか、「この人はこうするべき」なんていうことをよく言われるわけなんですが、そうではなくて、「じゃあできないんだったら周りを変えたらいいじゃない、本人はやりたいんだから」、やる意思があるということが実は一番大切なことなんですね。「こうやってみたい」「ああやってみたい」、大西さんの熱き言葉も先ほどあったところでもありますので、ぜひ皆さん方にも、こうした5番、10番、さらには様々なかたちで、あらゆる皆さん方が「こうしたい」「ああしたい」そうすることによって輝ける。そうした環境を多くの皆さん方が気付きと見出しでつくりあげていただく。我々行政もしっかりと取組みを進めてまいりたいと思いますので、ぜひ様々な場面で、ご提案、ご提言、決して諦めることなく夢と希望をもって語っていただきたいと思います。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
▲徳島県男女共同参画会議 会長 阿部頼孝
それでは次に、SDGsの目標年次である2030年に「誰もが輝く徳島」であるために、これからおよそ10年、どのように過ごし、何に取り組んでいくのかをお聞かせいただきたいと思います。今度は逆に、まず森本さんからお願いいたします。
▲「地域コンサル助っ人」代表 森本博通
「2030年に向けて」というところで、結構僕自身いろいろ考えさせてもらったんですけれども、未来志向というのが結構弱くて、なかなか今を生きながら将来に向けて、1個ずつ着実にこなすというところが自分の強みかなと思っているんですけれども。また逆に戻るんですけれども、コロナ禍で僕自身ボランティア団体を立ち上げまして、大学生、実は四国大学の国際課に、皆さんからいただいた食材とかを届けさせてもらうボランティア団体を立ち上げまして、そこで、実は国際課を選びまして、100人ぐらい生徒さんがいるんですけども。皆さんからいただいた食材を届けるということのみしかしてないボランティア団体なんですけれども、やっぱりそこに国際課のところに入らさせてもらえるチャンスが実はそこで生まれまして、外国人の方と関わるきっかけとか、そういった自分が四国大学出身というのもあるんですけども、そういったことを活かしながら、彼らの可能性とか、今困っている現状とか、そういったことを知るというだけでも、本当にすごく自分自身の世界が広がったなというふうに感じてます。先ほど障がい者のこともお話させてもらったんですけれども、ちょうど4月7日の徳島新聞さんに載せていただいたんですけども、僕自身、障がい者の方の施設や管理栄養士さんと一緒に防災食を作っていまして、それが乳製品とか卵とかを完全除去しているアレルギー対応食という防災食を作っています。実は県の自治体とかには3割くらいしかそういった防災に関してのアレルギー対応食がないというところで、災害に強い障がい者モデルというか、障がい者施設のモデルをつくりたいというところで、今回企画をさせてもらって、ようやくスタートができつつあるというところです。これは本当にひとつのきっかけであって、将来的には今回熊本とか、災害があった時に自衛隊派遣とかいろいろあったと思うんですけれども、困った時に県外から来られなかったりした時には地元同士で助け合うということもこれからすごく必要だなと感じています。そんな時にはやっぱり障がい者の方も実は体がすごく元気で助けることのできる力があるんですよね。皆さん障がい者の人って何もできないとか、何か「助けないといけない」みたいな考えがあるんですけれども、本当に彼らはいろいろなことができて、いろいろな可能性があるので、そういった災害の時には、逆にチームを組んで、障がい者の方が本当に家に入り込んでいろいろなものを片付けるとか、そういった可能性があるのではないかなと思っています。
これは移動スーパーの経験がすごく大きくて、現在、YouTubeでも2月からスタートしたばっかりなんですけれども、完全ちょっと宣伝みたいでいいですかね。「助っ人テレビ」といって、障がい者の方の起業家さんとか、社長さんとか、スペシャリストを紹介する番組を作りました。結構、障がい者の方とさっきも言ったんですけれども、何もできないというイメージがものすごく強く感じてて。起業して2年なんですけれども、そこらへんがまだ自分の中でもやもやというのがあって、それをまずYouTubeで、ちょっとスペシャリストを伝えることで、もしかしたらその障がい者雇用とかの考えも変わるのではないかなと思って立ち上げました。明日か明後日くらいにアップ予定なんですけれども、トランスジェンダーとして活躍しているモータースポーツの競技をしている方も今回、アップさせてもらう予定で。やっぱり僕自身2030年までというとなかなかあれなんですけれども、いろいろな方と出会って、いろいろな方の可能性とか選択肢を増やすことのできる人物であって、またさらにそれを発信できることが自分自身の2030年に向けた役割かなと思っています。
▲四国大学 経営情報学部3年 カン アリザ アハメード
「2030年、誰もが輝く徳島」は、誰もが自分の夢をとことん追及していくことだと思っています。私はもう3年生なので、就職のことをいろいろと考えています。今はとりあえずメディア学科なので、メディアにすごく興味を持っていて、メディアに関しての仕事をしたいと思っています。自分がこれについて、就職について、日本人の友達と、この間話をしていて「自分は仕事もしたいけど、結婚もしたい」「自分の家族も作りたい」という話をしました。友達が、「結婚するんだったら、あんまり仕事のこと考えない方がいいよ」と言いました。「何でそう思うの」と聞いたら、「だって日本では産前産後休業を取りにくかったり、労働時間がすごく長いから、仕事の後子育て、家事をやるとかがすごくしんどくなるから、もうちょっと考えた方がいいよ」みたいなことを言われてちょっとびっくりしました。私は仕事も大事にしたいし、自分の家族も大事にしていきたいので、この両方の夢を大事にしたい。でもどっちかを取らないといけないような社会ではあってほしくないですね。もっと住みやすい、仕事をしやすい、女性が無理せずに両方の夢を叶えられるような社会になってほしいです。私はメディア情報学科で、今映像を作ったり、ネットを通じて世界をつなげる情報発信を日常茶飯事やっています。直接そのことをビジネスにつなげて、徳島を拠点にして世界をつなげるようなグローバルビジネスをしたいと思っています。その時、どうしても法律や手続きのことでブレーキがかかってしまうことがあります。そういうことで行政がこの様なこととか、この様な仕事をやりやすくするようにしてほしいんですね。もうちょっと具体的に言った方が良いかもしれないんですけれども、自分たちが今大学でいろいろと勉強をしていても、社会に出たら仕事のこととか、いろいろ分からないことが多分山ほどあると思います。ですので、社会に出て仕事をスタートする時の手続きや納税などをもっと簡素化したり、フォローアップしてもらえるような行政組織となってほしい。知事のおかげで、徳島はネット関係が日本一なので、このインターネットに恵まれた環境をもっと有効に活用して、ジェンダーや外国人差別とかなしで、もっと地球規模で若者が自分の能力を発揮してもらえるような土壌になってほしい。これまでは社会が認める人材になろうとか、家族の期待に応えようとか、こういうことに重点を置いてきた時代だったかもしれないんですけれども、これからは自分の得意は何か、自分が夢中になれることは何かを考えて、それを追及して、それを活かして世の中をもっとより良くしていく時代だと思います。そうしたら私たちと私たちの徳島がもっともっと輝いていくんじゃないかなと思います。
▲子育て支援創造スペース「ミレア」代表 大西実希
「ミレア」の目指す10年後はチームを徳島の文化に。育児について言えば、徳島のあらゆる場所で「チームで育児する」が当たり前すぎるほど、当たり前になっていてほしいと考えています。私は知りたいときに知りたい情報を取りに行くのに時間がかかりました。産後1カ月、2カ月も赤ちゃん抱えて、携帯をいじって情報を探しにいくというのもすごく苦しかったです。だから「ミレア」は忙しいママが情報探しに時間がかからないように見える化をして、少しでも早く心で寄り添える環境を当たり前にしておくことと、今コロナ禍で増えている悲しいこと、男女格差や産後鬱、虐待、自殺が起きる前に心でつながって、そして専門につなぎ、いち早く助けられるチーム環境をみんなで当たり前につくっていきたいと思っております。「ミレア」は今年から始動します。食育部門の離乳食教室「こぱん」が今月22日に「純aiうどん塩ごころ」でオープンいたします。美容部門「ミスコルク」は、4月28日に、コロナ禍の中で学んだzoomのメイクレッスンをオープンいたします。ママ達には納得の「ミレア」5業態のサービスを、ママが自分で自分のサービスにお金を余裕を持って使えるようになるために、個々のちからを付けるサポートをともにしたり、50のサービスを納得の価格で提供させていただくために民間企業が、ママを支えるというかたちをつくりたいので、育休サークル、切れ目のない支援を福利厚生の一環で取り入れてもらうプロジェクトを立上げています。「ミレア」だけではなく、同じようなチームが徳島中にあってほしいなと思っています。10年後は徳島に切れ目のない支援、チームで子育てが楽しいと思えて、子どもを産んで育てたい、仕事もしたいというママが増える環境にしていきたい。そして「ミレア」はママがいつでもすぐに頼ることができる場所。妊娠、出産からの復職、起業、自分らしく生きる、ママの夢を叶えるお手伝いの場として定着しているはずです。「ミレア」以外にも同じような場所がたくさん増えてほしいと思っています。競合ではなくみんなで価値をつくっていきたいです。そしてみんなで価値をつくる、その1歩ですが、チームになるきっかけ、前進のきっかけをつくり続けたいです。弱みも強みも、つながりあえるチームがあちこちにある徳島にするためには、まず行動する1歩の勇気が必要だと思います。私はこの1つの勇気、行動の中にたくさんの宝物が眠っていると思います。今日、こんな素敵なきっかけをくださった今この瞬間も応援しにきてくれている仲間も、出会いも、「ミレア」も、TFAに参加していなければ生まれていません。30人のチームがオンラインで、心でもつながり、子育てチーム支援、プロジェクト、ミレアプレゼンを成功できたことも心の自信になりました。このつながりと仲間との思いは、心を燃やして前進するパワーをくれると思っています。こんな人生の経験を、前進を、勇気をもらっているから、この思いはつなぎ続けていきたいと思っています。そして「ミレア」の“レ”。息子たちの名前なんですけれども、れお、りつ、愛する息子たちにママが諦めずに前進している姿を見せていきたいです。未来の子どもたち、いつかの子孫たちにもつないでいきたいと思ってます。心を燃やす熱い仲間が増えた徳島には10年後には経済も前向きなことが中心になる、わくわくする徳島が想像できます。性も、個性も、強みがあれば、弱みもあって、互いに尊重しあって、多様なチームが徳島中にいくつもの層で無数にあって、10年後は誰もが輝く徳島になっているはずです。
▲NPO法人ファザーリングジャパン会員 佐野崇之
2030年に向けて、男性の子育てに関することで、どういったありたい姿があるかなと考えた時に、産後から男性が子育てに主体的に参加することが当たり前になるような社会になってほしいなと思ってます。そのために何が必要かというところで、さっきも話した男性の育休の取得が当たり前になってほしいなと。さっき、新入社員の約8割が取得したいという話だったと思うんですけれども、取得したいと思っている男性がそのまま取得できれば、8割の取得率になると思いますので、そういったところを達成できるような社会になればいいかなというところと、もう1つ、父親支援というのも、徳島で当たり前に受けられる社会になってほしいなと思ってます。国の方の第5次男女共同参画の行動目標の数値目標にもあるように、2025年に男性の育休取得率 30%が目標となってます。ぜひこの徳島県でも、徳島県全体で男性育休取得率が2025年までに30%を同じように達成できるように、特に組織のトップや企業の経営者、そういったリーダーから強く発信していただけることがすごく大切かなというふうに思ってます。その理由としても、例えば市町村の職員、働いている人の取得率が高い、約9割が取得しているような市町村もあったりするんですけれども、そこの市長とかトップから男性の育休取得が当たり前だというところを強くメッセージを発信してもらって、育休取得したい男性に対して「なぜ育休取得するの」というような聞き方じゃなくて、逆に育休取得しない男性に対して「なんで育休取得しないの」という、取得しない理由を聞く。聞いたうえで、何か理由があれば取得しやすいように相談にのって、取得しやすくするというところの支援もすごく大切かなと思っています。ぜひ2016年に徳島県庁の職員とか、飯泉知事もイクボス宣言されていると思いますので、そういったイクボスのところも徳島にすごく広げていってほしいかなと思っています。ただ育休取得すればいいのかと言われると約3割の育休取得した男性が、あまり家事、育児をしない、取るだけの育休という課題もあったりして、家にいて手伝ってくれなかったりとか、パパの分のご飯作らないといけない、余計に負担が増えて「いない方がましだよ」みたいなことを社会問題になったりとかしていたりするんですけれども、これもやっぱり育休と、育休前講座というところで、育休を取って何をするのかというところを事前に決めておくとか、相談、夫婦で話し合うというところがすごく大切かなと思っています。というところで、産後、また育休復帰の時に徳島県でも推進している「チーム育児」の基本となる、夫婦で共同して子育て、その上でいろいろな人、もの、サービス、ツールを使って子育てをするという「チーム育児」についても、産後だったら妊娠中であったり、育休復帰だったらその前に、きちんと学べたり、できるように支援する「父親支援」とか、そういった子育て支援を徳島でもこれからもどんどん広げていってほしいなと思っています。1つ父親支援のモデルケースになるかなというところで、このNPOのファザーリングジャパンで今年、「ファザーリングスクール2021」という、父親向けの父親学級みたいなプロジェクトが今進んでます。5月後半ぐらいにリリースイベントをして、6月から開講するような予定で進めていますので、今回は全てオンラインなので、今まで東京とか、横浜とか、そういったリアル講座だったので、なかなか徳島から参加というのはすごく難しかったんですけれども、今回全てオンラインなので、徳島からも参加できるというところで、まずそういった父親支援、どういったことをしているのかというところを徳島の子育て、支援している人たちとか、徳島のパパたちにぜひ知ってもらいたいと自分も思っていますし、ぜひ徳島県とも協力しながら、そういった父親支援を広げる活動をこれからもしていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
▲徳島県女性協議会 会長 大寺禮子
先ほどからいろいろとお話が出てきているように、国際的に、ジェンダーギャップ解消に向けた動きは急速に進んでいると思っています。世界経済フォーラムの、経済、教育、医療へのアクセス、政治参加という4つの分野で男女格差を指数化したものですが、今年の3月には、日本は156カ国中120位と昨年より1位順位を上げております。ただG7の中ではダントツ最下位という残念な結果でございます。今だ日本社会においては、性的役割分業が足かせとなり、女性の社会進出を阻んでいると考えられますが、女性が自由に自分の生き方を選択できる社会を望み、声を挙げる人たちがたいへん増えてきました。日本の社会も大きな転換期を迎えているのではないかと思います。強者が弱者を支配するのではなく、フェアな関係で新しい役割分担を築き、対等な関係をつくりあげる努力が最も必要なのではないかというふうに思っています。ただ、私たちの世代と若い世代とでは、もう少々というか大きく感覚的にズレがあるのではないかなというふうにも思っておりますが、でも、根底にある性的役割分業というのは、やっぱり私たちが変えていかなければならない問題ではあると思っています。それでSDGs、持続可能な開発目標は、先ほどもいろいろお話ありますが2030年までに達成すべき17項目を掲げて、「誰1人取り残さない」という言葉を合言葉に、全ての目標にジェンダーの視点が入っております。徳島県においては「誰もが輝く『未知のとくしま』創生プラン徳島県男女共同参画基本計画(第4次)」が策定されております。また、多様性を認め合う社会の実現のため、「誰もが輝くダイバーシティとくしま」「ダイバーシティ推進方針」が決定され、ジェンダー平等への社会実現へと1歩踏み出していると思っております。しかしこれらの素晴らしい計画、方針というのは、私たち県民が理解し、活用しなければ「絵にかいた餅」になります。行政としての広報はもちろんしていただきますが、私たち女性団体、女性協議会といたしましても、広報の一翼を担っていかなければならないというふうに思っています。2030年の徳島県がジェンダー平等実現のため、誰もが生きやすい社会になるための努力を官民共同で取り組むことが必要と思っています。ただ、先ほども申しましたが、どの女性団体、ボランティア団体もたいへん高齢化が進んでおります。私たちの行動には確かに限界がございます。現役世代の方々が興味をもち、ボランティア団体活動に参加できるシステムづくりが必要ではないかなというふうに思っています。女性協議会といたしましても、若い世代の団体の加入を募集しております。長年にわたり、諸先輩方の残していただいた功績を後世に引き継がなければならないと思っておりますので、どうぞジェンダー平等を目指して一緒に行動していただけるよう皆さんよろしくお願いいたします。ぜひ共に、私たちは若い世代からパワーをいただいております。私たちは皆さまの手の届かない、ちょっと年の功で何かお手伝いできることがあればぜひ、共に手を取ってやっていきたいなというふうに思います。よろしくお願いします。
▲株式会社ときわ 代表取締役社長 髙畑富士子
この1年、皆で考えたことは、私たちのやっている仕事に意味や価値があったのか。ブライダルがほぼできない。パーティーやイベントごとができない中で、私たちの仕事の意味、意義って何だったんだろうということを社員全員でいろいろと考えました。苦しいことでもありました。その中で「何かやってみよう」と言って始めたのが、佐那河内に畑を借りて、キッチンのシェフたちが野菜を作ってみました。久々に自分たちの作った野菜でお料理を作って、「生きてる」「生きてる」と実感久々に感じた。職人は何かを作ってそれでお客さまにお出しして、おもてなしをするのが自分たちの生きがいだった。お客さまと対面で話ができない。その中でサービス業という業種全体が今も非常に苦しんでいる。でも、私たちの仕事が人を幸せにして、話を少しすること、それから家に美味しい食べ物を買って帰って、ちょっとした贅沢や非日常を味わうこと、そういったところをもう1度やってみましょうということで、今会社でもいろいろな取組みをしています。豊岡という丹後で和装の文化が、もう作り手がいない機屋さんを1つ抱えまして、オリジナルの打掛け作りを3年やっています。それからショップの中に、有機野菜のポップアップショップを作って、お茶を飲みに来た人にそれを買っていただく。買い物はすごく女性にとって良い息抜きですし、楽しみでもあるんですよね。そこが今奪われている。誰かと笑顔を交わすこともちょっと奪われて、マスクという中でそういう場を増やしていく。それから、そういうことをやっている社員、私たち1人1人がそれで幸せや楽しさを感じる。今はまず働くことで得られる幸せというのが絶対にあるんだ。それから会社、仕事を通じて自分の人としての広がりや幅、コラボレーション。誰かと出会うことで世界や自分の価値が増えていく、これを皆に味わっていただきたいなと思います。
「ときわ」という会社の中でできることももちろんある。会社の中でいろいろなことにチャレンジしてみて、外部の人とつながって、成長する機会もいただく。もちろん子どもを育てる、家庭をもつ、地域と関わる。これは仕事か、さっき子どもかっておっしゃってたけどそうじゃないんです。全部が1人の人間としてできること、やらなければいけないことをできる会社を作りたいですし、そういう社会であればいいな。「ときわ」は2030年には、1人1人が企業内起業をしながら、幸せと楽しいことを地域の皆さんに届けることのできる会社でありたい。そういう人を育てたい。それが徳島という地域に安全、安心、幸せ、楽しさがきっちりと育つ場所として、日本で暮らす人、外国で暮らす人がこの小さな徳島を「素敵な場所だな」「生きやすいとこだな」「人として可能性がいろいろあるな」そういうことを感じられる場に、仕事、会社というものを通じて何かできることがあればというように長期目標を今つくりつつあるところです。また皆さん応援よろしくお願いいたします。
▲徳島県男女共同参画会議 会長 阿部頼孝
ありがとうございます。先ほど大寺さんからご指摘がありました「誰もが輝く『未知のとくしま』創生プラン徳島県男女共同参画基本計画(第4次)」、これが実物でございます。概要版もございますので、男女参画・人権課の方にお問い合わせいただいてご参考にしていただければ幸いに存じます。
ここで、皆さまの思いや決意を受けて再度知事さんにコメントをいただきたいと思います。よろしくお願いします。
▲徳島県知事 飯泉嘉門
6名の皆さん方本当にありがとうございました。たいていこうしたセッションの場合に将来展望、未来展望ということで「10年先、これを予測をして語ってみてください」、私もこの行政の世界をもう40年近くやっているわけなんですけれども、なかなか今のあるものの延長線上にしか語ることができないというのがこれまでの常識だったんですね。しかし今14世紀、ペスト以来というパンデミックに日本、世界中がみまわれているんですね。こうした正に大ピンチの時というのは、やはり6名の皆さん方のお話を聞いていて、「やはりこうありたい」「ああ、ありたい」という思いがすごいんですね。そうした意味で今6名の皆さま方からキーワード含め大きく4点いただいたのではないかと思っています。
髙畑さんの方からは、やはり企業の社長さんというお立場で、従業員の皆さま方、あるいは、今ある業をどうしていくのか、そして、それだけではなくて関連する皆さん方の業についてもどうあるべきか、こうした点を様々実践を含めて、されているんですね。そして、もしこのパンデミックが無ければ、髙畑社長さんも仕事に追われ、従業員の皆さん方も全く今ある仕事をどう考えるか。「そんな暇ないよ」あるいはコスト。よりどんどん、やはり会社というのは儲けなければなりませんから、コストカットしていくんです。「それ無駄」「これ止めよう」「こうして」「じゃあアウトソーシング出そう」、かつての日本はどんどん行政もアウトソーシング、外注に出していった。でもよくよく考えると同音異義語。外注は本当に良かったんだろうか。英語にしたらバットインセクトになったらとんでもない話なんですね。ということで今お話があった調理部門の話。普通は調理部門の皆さん方「いい食材を」と言うんですが、やはりコストの面もある。こうした点でもっともっと「あまり高くしすぎても困るよね」、しかし根本的なところを見直そうと。つまり日々調理をしているものがどういうふうに作られるのか。どんな感じで流れてくるのか。当然化学的な肥料を出す、あるいは化学的な農薬を撒き散らす。かつてはそんなことを世界中でやっていたんですね。良いものができる訳はない。しかも大地が疲弊してしまう。そこでエコだとか、オーガニックだとか様々な言葉が出てきた。そうしたものを「じゃあ今度は自分でやってみる」ということになると、よりそうしたものが分かってくるし、食品ロスの問題、日本は世界中でも1番食品ロスを出している。しかしそうした点では、自分で作ったら葉っぱの先から根っこの先まで、おそらく使ってみようということで、捨てるなんていう考えはまず起こってこないんですよね。ですから時間ができ、あるいはコストというものを超越し、そして根本的に自分の生業、業を考え直してみよう。これはこうしたパンデミックの時でない限りはおそらくできない。それが社会人というものだったんですね。しかしそうしたものの根本的な意義を今「ときわ」さんたちは見直しはじめているんだとお話がありました。そして未来志向の部分、多くの皆さん方が徳島に住まれ、今日のパネラーの皆さん方も安全・安心。普通は安全と皆言うんですよね。安全を行政は担保するものだ。私は違うと思うんです。安全これは例えば堤防を作るとかなんとかってあるんですが、それだけでも、もっと大きい震災が来るんだということになると不安で不安でしょうがない。杞憂という言葉がありますよね。中国の青年が空を見て青い顔をしている、「空が落ちてくる」、どう言ってあげていいのか分からないところ。でもそう言う。安全だ、空が落ちてくることは普通はないよ。隕石は落ちてくるかもしれませんけどね。しかし安心ができない。だから人間はやはり安全だけじゃだめなんですね。安心を、そしてその安心を実感してもらう、これが行政の役割であると。そういう新機軸を徳島としては、ずっと出してた。そして普通に皆さん方が安全・安心。このように語っていただけるようになったんですね。そこに加えて、今、髙畑さんの方からお話があったのは、2030年、安全・安心だけじゃなくて、その上に則って幸せ、そして楽しさ。仕事って楽しい。普通は仕事苦しいっていう人がね、これまではワーカホリックなんていう言葉もあったぐらいですから。日本人がやはりそのように変わっていかなければいけない。世界の皆さん方がそうあるべきだ。こうした大きなテーマをいただいたところであります。ありがとうございました。
また大寺さんの方からも、たいへん重要なお話が、向こうの4名の皆さん方はということでありましたよね。正にこれはジェンダーギャップではなくて、ジェネレーションギャップの話なんですね。でもやはり、今の仕事、役割分担、あるいは性的な役割分担、課題だ、「日本は何で120位なんだ、良くなって」ということなんですよね。それはそういう歴史を繰り返してきたそれぞれのジェネレーションの皆さん方が良かれとして作り上げてきたことなんですね。それぞれの時代で効率性だ、東京一極集中やってみようとか。でもその結果、今になったら最悪の状態を招いてしまっているんですね、この感染症との戦いでは。ですからその世代世代の皆さん方は良かれとしてやったもの、でも次の世代から見ると「それはとんでもない足かせになるんだ」。じゃあそれを作り上げた世代の皆さん方が、大寺さん言ってくれました。私たちの役割は若い次からくる世代の皆さん方、ジェネレーションをしっかりとサポートしてあげることなんだ。そのためには自らが作り上げた、あるいは先輩が築き上げたものを場合によっては打ち壊す。つまり作った人が壊す責任もあるわけですので、しっかりと次の世代の皆さん方を理解し、そして今ある制度を場合によっては打ち壊し、そして次の世代の皆さん方の良い環境を作り上げていく。こうした旗振り役になっていくというね、決意表明でもあったんではないかと思いますので、ぜひこの点はよろしくお願いを申し上げたいと思います。
そして佐野さんと大西さんは奇しくも同じキーワードを使われました。「チーム」です。あらゆるものをチームで行う。育児もチームで行う。「1人ではなかなか難しいんだ」、おっしゃる通りですよね。これもなかなかこれまでの世代は「1人でまず頑張るんだ」「頑張れ頑張れ」、精神論が多かったんですね。でも、今の中核世代の皆さん方は「そうじゃない」「みんなで、チームでやるんだ」「補い合うんだ」その方が楽だし、誰1人も取り残さないというよりも、誰1人参画しない人がいなくなるんですよね。ということで、1人ではできないこと、2人でもちょっと足りない、でも3人いれば文殊の知恵ではありませんが、やはりチームというのがこれからの人口減少社会において、また、ジェネレーションギャップ、ジェンダーギャップ、こうしたものをしっかりと補っていくキーワードに。もうそれは実感されているから普通に語られるんですよね。ということで、これからのキーワード「チーム」、あらゆる分野をそれで考えていく。そうしたお話をいただきましたし、おそらく2030年は、あらゆる分野でチームでそれぞれの皆さま方が無理をすることなく、また楽しく、幸せに、そしてその基盤は安全・安心。こうした社会が、お2人のお話から垣間見ることができたかと思います。
そしてもう1つのキーワード、これはカンさんが奇しくもおっしゃっていただきました。これはICT、今ではIoTとも呼んでいます。徳島は日本の中で1番通信環境が良い、光ブロードバンド環境。こちらになっているんですね。森本さんも今うなずいていただくように、様々な分野でこれを活用する時代が本当に来た。当初私が地上デジタル放送、テレビ、茶の間から紅白歌合戦に参加ができる。地上デジタル放送は便利ばっかり。しかし、徳島の皆さん方は、その時には気付いていなかったんですね。徳島たいへんなことが起こる。徳島はアナログ放送であるが故に関西波が全て見える。しかも大阪より1チャンネル多いんですよね。大阪1チャンネルはビデオチャンネルです。でも徳島は四国放送さんが見えますから10チャンネル。これは東京と徳島だけなんです。でもこれは見えちゃってるだけなんですね。法律上、放送法上は日本で1番チャンネルが少ないのが徳島。3チャンネルしか見えないことになっているんです。「そんなことないよ、みんな見える」それはアナログで見えちゃってたんですね。でもデジタルになると仕事きっちり、見えるか見えないか。3チャンネルになっちゃう。もし10チャンネル見えているのが3チャンネルになったらたいへんですよね。でもほとんどそれは政府広報をしてこなかった。国は法律順守、「それはしょうがないよ」って。「フリーライドしているだけじゃん徳島」。ちょうど私が国に、当時郵政省でしたが、今総務省になってますけどね、室長をやっていましたけれども、隣の電波を担当している人、みんなそう言っている。「大変なことになるよ、そんなことになったら徳島県」、高齢者の皆さん方は時代劇大好きですから、暴れん坊将軍見えなくなったら「暴れちゃうぞ」と大変だよって。そしてどういうわけか縁あって平成13年4月に商工労働部長で徳島に着任することになっちゃうんですね。そこで皆さん方に言ったんです。大変なことになる。まず県庁に言っても誰も理解しない。それはそうですよね、政府広報は便利になる、便利になると言っている。これはいけないからと市町村長さんに言ったら「部長どないなるん」と、「こうなります」、「ほら大変じゃ」と、「暴動起きるわ」と、「どうしたらいい」、「ケーブルテレビ引きましょう」と、ちょうど私がつくった補助金がありましたんでね。それでどんどん作ろうということででき上がったのが光ブロードバンド環境になった。なぜか。ケーブルテレビは、普通は同軸ケーブルという銅線でひくんですけど、当時徳島は後発の利で、それが光ファイバーになったんですね。ということで中山間地域、どのご家庭も光ファイバーが入っているのが徳島。そんなのは東京、大阪どこもないんですよね。じゃあこれを使わない手はないだろう。出来上がったのが情報通信の企業の誘致であったり、あるいは東日本大震災、ICTの企業が東京、大阪にあって、企業のクライアントの皆さん方から「どうするんだBCPは」って悩んだんですね。つまり東京、大阪以上に通信環境が良いところはない。これらがICTの企業の常識だったんですね。そこで徳島から、サテライトオフィスの制度をいって「徳島にいらっしゃい」と申し上げたら、「うーん」と首をかしげる。「皆さん方それはスリランカ現象ですよ」と申し上げたんですね。スリランカ、昔の国名をご存知ですか。紅茶で有名な国ですよね、昔は正論だった、今は徳島。徳島の方が通信早いですよ。皆さん実感いただいて出来上がったのがサテライトオフィス。今では総務省の統計数値になり、日本でテレワーク、サテライトオフィス、そしてワーケーションを進めるのがWITHコロナからアフターコロナへのキーワード。そうした点をカンさんは当たり前に今、おっしゃっていただいた。もっともっと便利になっている、これを使って、おっしゃる通りです。正にデジタル社会を築き上げるのが、この国の1丁目1番地になったんですね。法律ももう間もなく通ります。マイナンバーカード、あるいはスマホを通じて、ありとあらゆる面倒な手続きがたくさんあるんです。そうしたものがカチャで終わる時代が来るようにもう見えている。おそらく2030年には、それが今最先端の5G。世界中が今、Beyond5G、6Gを競い合っているんです。もうそれが出来上がる。そうした非常に利便性の高い社会が2030年出来上がるということになりますと、森本さんの言われた、障がい者の皆さんであろうが、男性女性、年齢、国籍一切問うことなく、徳島で非常に快適に自己実現を無理することなく、安全で安心に行うことができる。こうした社会が来るんであろうと。正にこの6名の皆さま方のお話を束ねると、もう未来の徳島、見えた感じもするんですね。しかしこれは我々に与えられた大きな宿題でもある。徳島はもとより、国にもこれはしっかりとやってもらわないといけない。運が悪く今そうした意味では、私は全国知事会長でありますのでね、コロナ対策は元よりですが、しっかり国との間でやらなきゃならない大きな宿題を頂いちゃった。今日のこのセッション、出なきゃよかったかなと思うところでもあるのですが、出席をして宿題を頂いちゃった以上は明日から1つ1つ具体的にやっていければと思います。どうもありがとうございました。
▲徳島県男女共同参画会議 会長 阿部頼孝
知事さんのお話を聞いてましたら何か時間が経つのを忘れてしまいそうなんですが、この辺りで予定しておりました時間も参りましたので、トークセッションはここまでとさせていただきまして、進行をお返しいたします。よろしくお願いします。
▲司会
阿部会長ありがとうございました。それではトークセッションの最後に知事から一言いただきたいと思います。
▲徳島県知事 飯泉嘉門
今日は阿部会長さんには、コーディネーターを務めていただくとともに、6名の皆さま方から、今のコロナ禍における現状、さらには2030年に向かっての将来像、こうしたものを熱く語っていただいたところであり、我々としても行政としていかにやっていくのか。徳島が、日本国がということが見えた感じがします。ということで今日「2030年、誰もが輝く徳島に向けて」という題で進めてまいりました。そして特に5番目、SDGsのターゲットである「ジェンダー平等の実現」を中核に行ってきたのですが、お話を聞いてますと、17のゴールズ、ダイバーシティもそうでありますし、12番目の「つくる責任つかう責任」「エシカル」様々な分野にヒントとなるものをいただいたところであります。そして皆さま方、今日何の日かご存知ですか。今日、2021年4月10日、これは日本が正にこのジェンダー平等のきっかけ、スタートと言ってもいいのかもしれません。女性参政権の行使を初めてした日から、ちょうど75周年に今日が当たるんですね。ということで今日この日をセッションに選ばせていただき、またオープニングの日にも選ばせていただいたんですね。ということで、皆さん方とともにこれからの25年、女性参政権行使100周年の時には、もう女性だ、男性だ、あるいは、障がいの有無、国籍関係なく、場合によってはそのころは宇宙人が来ているかもしれませんけどね。そこのところはまだ範疇にないわけでありますが、そうした社会が必ずやできているものと、皆さん方とともに未来予測をして、今日のこのわくわくトーク「輝け!徳島『わくわくトーク』を閉じさせていただきます。本当にどうもありがとうございました。
▲司会
ありがとうございました。パネリストの皆さまもありがとうございました。ご来場の皆さま、今一度本日ご出演いただきました皆さまに盛大な拍手をお願いいたします。ありがとうございました。私もお話を聞いて刺激と感動をいただきました。本当にありがとうございました。それではトークセッションを閉じさせていただきます。以上をもちまして徳島県立男女共同参画総合支援センターオープニングイベントを終了させていただきます。本日は誠にありがとうございました。