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徳島県徳島市万代町1丁目1番地
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<村山政策創造部長>
新年明けましておめでとうございます。
これより、令和5年最初の庁議を開催いたします。
はじめに知事からごあいさつをいただきます。よろしくお願いいたします。
<飯泉知事>
それでは改めまして、新年明けましておめでとうございます。
働き方改革3年目ということで、若いタスクフォースの皆さん方のご意見、これを取り入れて年末年始、暦に関わらず十分にそれぞれが休暇が取れるように、そして旧年中の疲れを癒やし、新年に向けての新たな力、これをみなぎらしていこうと。3年次目ということで、既に6日の日に年頭の記者会見をさせていただいたところでありまして、県庁としては今日、庁議、そしてこの後、職員の皆様方にテレビ、あるいはオンラインを通じまして、ご挨拶をさせていただきます。
さて、年が明けてよく干支の話、干支占いということがあります。今年はよく「卯年」、このように言われるんですが、ただのウサギじゃないんですね。「癸卯(みずのと・う)」の年といいます。
「癸(みずのと)」、これは様々なものを揆(はか)る基準、これを示すということで、癸の年には様々なものの道筋を立てて、そして進めていけば吉、これを怠れば凶、このように言われます。
次に「卯」、うさぎですが、これは象形文字なんですね。一番下のところが足が開く状況を示していまして、これは門扉を開く、その象形文字になるとともに、もう一つ意味があるんですね。これに「くさかんむり」をつけるとよく解るんですが、植物の「茆(かや)」になります。茆は剪定を行わなければ、「うわ~」ってこうなる。これは見ようによっては繁茂ということですから、繁栄をもたらすという一方で、まさに混乱の象徴、このようにも言われるんですね。ということで、この卯の年につきましては、これも様々な事柄をしっかりとやっていけば繁栄を、そして一つ誤れば衰退・混乱を招く、このように言われるんですね。
ということで、癸卯の年、どんな年になってくるのか、大体想像がついたと思います。万事物事、道筋を立ててしっかりと進めていけば繁栄が約束をされる。しかし、そうした点を怠る、あるいは手を抜くということがありますと、混乱を招き、衰退を招いていく。いわば白黒・吉兆、はっきりした年、このようにも言われています。
では今年、展望していった場合にどのような形になっていくのか、少し見てみたいと思います。
まずは年末からずっと続いている第8波、既に徳島におきましてもそのピークに差し掛かってきているところであります。病院局、あるいは保健福祉部、あと関係各方面におきましては、大変な状況になっております。またこれに加えて、人間だけじゃないんですね。やはり感染症は鳥、これは農林水産部あるいは危機管理環境部はじめとして、今、過去最大の殺処分数、とうとう1千万羽、これを超えることになりました。
おそらく2050年、カーボンニュートラルがしっかりとできない限り、つまり地球温暖化、これがしっかりと対応ができない限り、これはどんどん増え続ける。もう人間のこのコロナについても次のコロナ、つまり新型感染症、これについて政府とはもう昨年の後半から、全国知事会としても様々な制度について、あまり表向きに出ていませんから、俗に机の下での蹴り合いなどとも言われる訳でありますが、どういう財政支援制度、これをとればいいのか、ほぼ固まったところではありますが、こうした形で毎年この感染症、これが出てくる。
つまり、危機事象の中に防災・減災、確かにこれはあるわけですが、そこに感染症、それをこれからは加えていかなければならない、あらゆる面でということになるかと思います。こうした流れの中で、そうは言っても経済を上げていかなければ、これはどうにもならない。あの中国でさえ、ゼロコロナ政策を転換した。そして春節を迎えるということで、世界は期待と不安と両方にさいなまれているんですね。21億人が大移動する。もう既に昨日の報道から中国の状況、示されているところでありますが、水際対策ということ、これも緩和をする中で、中国からおいでになられた皆さん方、しかしチェックをしたところ、9割が感染であるなんていう話も出ているところであります。
今後経済を上げていく、その体制について、どんなシステムで上げていくのか、こうした点もこれから気になるところ。国内におきましては、旅行割が再びスタートを切ることとなりました。また、県内の様々な経済、こうしたところもやはり足腰が弱ってきている。なんといってもコロナが3年かかっているわけでありますので、様々な応援金。特に昨年は2次にわたり事業継続、物価高騰対策の応援金、これによって各企業、事業者の皆様方を何とかお支えをする。
そして大体、経営者が翌年事業を継続するかしないか、これを決めるのは年末となるように言われております。何とか年を越していただく、そして新年に向けて希望を持っていただく。その意味ではもう一つ大きな、実は危惧があるんですね。これは政府がこのコロナ対策、当時安倍総理でありましたが、潤沢に資金を、しかも良いものを提供すればなんとか乗り越えられるのではないか、リーマンブラザーズショックからの、実は一つの経験則ということで「ゼロゼロ融資」これを作りました。そして、徳島においては、当時全国知事会長でもありましたので、国地方協議の場、直接安倍総理に申し上げ、「総理これはリーマンを超えていますよ。まさに災害だ。大災害だ。」そうした意味で業と雇用を守る。しっかりと国として、それをショウ・ザ・フラッグじゃありませんが、示していく必要があるんではないか、ということで既に徳島、ちょうどその日が2月の定例県議会最終日、3月10日でありましたので、徳島では全国の先陣を切り、融資連動型の補助金ということで、このゼロゼロ融資10%、100万を限度としてキャッシュを打つ。こうした対策を行い、これを安倍総理に言ったところ、翌4月、持続化給付金が実はでき上がるんですね。ということでこの資金が、実は昨年の末から償還が始まったんですね。
ということで、業績がなかなか上がらない、本当は上がっていたはずなんですね。しかし、原油が高騰し、ロシアのウクライナ侵攻、あらゆる物資が高騰する物価高、あるいは資材高、こうした中でなかなか利益が上がらない。こうした状況があってでも資金を返さなければならない。「俺ももう翌年」、つまり今年のことですが、「業をやめてしまおう」と、その大きな要因になるということで、こちらも全国の先陣を切る形で伴走支援型、その経済対策の資金をご用意させていただき、こちらも信用保証協会また県内金融機関が最大限にご協力をいただいた結果、なんとプロパー融資(との協調割合が)日本第1位になったところでありまして、徳島ではしっかりと各企業をお支えをいただき、この体制が出来上がったところであり、全国知事会を通じ長年言ってまいりましたこの借換資金、こちらにつきましてもようやく国の方でその制度、これが出来上がったところでもあります。
こうしたものを大企業の皆さん方には活用いただいて、そしてなんとかまずは業績の立て直し、あるいは今年以降、希望を持っていただく。またもう一つ大きな課題というのは物価高、かつては2%物価上げていこうという時代もあったんですね。黒田総裁がちょうど就任した当時でありました。なかなかこれも難しかった。しかし、今はそんなことをしなくても3%、4%どんどん物価が上がってるんですね。物価を上げること、これは決して悪いことではない。しかしその分、給料がそれ以上に上がらなければという条件がついてるんですね。
ということで、こちらにつきましても、国の方から最低賃金、特に徳島、かつてはDランクであったものが、今、香川と並んでCランク。それだけ、企業の皆さん方の足腰が強くなっている。このようにも評価がなされているところであり、2年連続で過去最多、最低賃金が上がったところであり、中小企業の皆さん方にとってみると、なかなかこれに追いついていくのは難しい。
しかし、国が救いの手を差し伸べていただきました。これにしっかりと対応していく場合には、新たな設備投資、これを行う場合の助成金、これをご用意いただきました。しかし、一部負担があるんですね、ということでその負担については、県の方で足し前をさせていただき、極力負担のない形で、しかし、最低賃金を上げていただく。こうした形も今進んできたところでもあります。
こうした状況のもとで感染拡大、これに対してしっかりと対応しながら、一方で経済、これを上げていく。そして賃金などについても上げていく。こうした年になっていくんではないかと思います。こうした現実的な対応ばかりでは、なかなか大変なところでありますが、もう一つ、今度は未来に向けてということで、我々の時間軸、マイルストーンが着々と進む年でもあります。
まずは、もう2年ちょっととなりました、徳島が成功に導く、その役割を得ている大阪・関西万博。こちらについても、関西パビリオン、徳島パビリオン、こちらを今、着々と進めようとしているところであり、まさに5Gをはじめ、メタバース、こうした未来技術をしっかりと活用する中で、徳島まるごとパビリオン。そして、会場にいながらにして徳島を、徳島にいながらにして会場を体感することができる。こうした新たなシステム、これをしっかりと構築し、多くの国内外の皆様方を徳島へいざなっていく、四国へいざなう。こうした観点でも、様々な意味で、特に首都圏で大阪・関西万博、認知度が低い、こうした点もありますので、3月には、かつてSDGs先進県徳島、これを標榜していただいた講談社の皆様方、「FRaUSーTRIP」とさらに連携をする中で、この万博期待号こちらを3月、さらに今度は動画も必要ということで、東京域を地域放送としている「MXテレビ」、こちらの方にこの大阪・関西万博のPRと同時に、「その中核を徳島がなしている、徳島はこんなところである。」といった点をしっかりとPRし、さらにはこれは二次利用を当初から予定をし、これをSNS、特にYouTubeなど動画チャンネルを用いて世界へ発信していく。大阪・関西万博に行くんであれば徳島へ、そして徳島に関心を持っていただく。
こうしたものが一つの大きな基軸として、その後の2030年SDGsの達成。もちろんGX、DX、これをデジタル田園都市国家構想という中で、多くのモデルが徳島からと期待をされているところであります。こうした未来技術、しっかりと大阪・関西万博、この中で示していく。未来社会の実験場、ぜひ達成を。
そして先ほど申し上げた、感染症との闘い、2050年カーボンニュートラル。自然エネルギー協議会会長県としてしっかりとこの国を牽引をしていかなければならない。まさにそうした年になるんではないか、このように思うところであります。
その意味では、当面これを県民の皆様方にしっかりと絵に描いた餅ではなく、実際に進めていくことができるんだ、こうしたものを実感をしていただく。このものが2月の補正予算であったり、あるいは当初予算。ただ、今回の当初予算は4年に一度、骨格予算ということになりますので、制約下での予算ということになります。しかしこの16ヶ月予算、11月定例県議会での11月追加補正予算からの16ヶ月予算、これを用いて今の課題にしっかりと取り組んでいく。
また、県民・事業者の皆様方にもしっかりと、これは夢を持って進めていくことが十分可能である、実現可能なものなんだと、こうした点を実感いただく。そうした意味での、今回の2月補正、あるいは当初予算。場合によって、今ちょうど1月5日から経済5団体、新年互礼会が始まり、またその夜には連合の旗開きも行われたところであります。
いわゆる経済界・労働界、そうした全ての皆さん方の様々な互礼会が始まり、昨年を振り返り、そして今年の展望、これがどんどん、場合によってはマスコミの皆さん方を通じて出されてくるところでありますので、こうしたものをしっかりと皆さん方にも把握いただき、これはまずい、2月の補正では間に合わない、そうしたものがあるんであれば、ちょうど私が知事を任されて2度、リーマンブラザーズの翌年もそうでありましたし、あるいはコロナ対策でもそうでありましたが、1月の補正予算、こうしたものも視野に入れながら、この16ヶ月予算、いかにこれが実現可能なものであるのか、こうした点をわかりやすく示していただきたいと思います。
ということで、今年、まさに癸卯の年、道筋を立てて、計画通り着々進めれば繁栄が、この繁栄の二文字をしっかりと手繰り寄せることのできる今年となりますように、どうぞ皆様方それぞれの御尽力を心からご期待を申し上げたいと存じます。
今年一年、どうぞよろしくお願いをいたします。
<村山政策創造部長>
ありがとうございました。
本日の議題は以上ですが、他に何かございませんか。
それでは、以上で庁議を終わります。
<飯泉知事>
それではよろしくお願いいたします。