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吉野川橋(よしのがわばし)

基本情報

  • 橋長:1071m
  • 完成年:昭和3年
  • 上部工形式:単純曲弦鋼ワーレントラス橋
  • 路線名:県道徳島鳴門線
秀麗「眉山」を背に、コンポーズブルーで塗られた17連の曲弦ワーレントラス橋は、まさに徳島のシンボル的な風景。
もうすぐ、架設後90年を迎えようとしている現在も、補修をしながら幹線道路としての大役を果たしている。
(架設当時の色は赤褐色で、現在の水色となったのは戦後になってからのようです。)
この橋は、大正年間、「増田淳」氏の設計によるものである。
増田氏は、東京帝国大学にて橋梁工学を学び、卒業後に渡米し、橋の設計・施工に携わる。
帰国後、東京で設計事務所を立ち上げ、日本の地方の橋梁を数多く設計された。
当時東洋一の長大橋ということで、全国から見学者が絶えなかった。
吉野川に架かる橋では、吉野川橋の他、三好橋、旧穴吹橋を増田氏が設計。
開通式には約4万人が参加し、2日間県内各地で阿波踊りが踊られたほどで、県民待望の橋だったことがうかがえる。
本橋の前身は、約150mほど上流に架かっていた木製の賃取橋。
この橋を30数年間守りとおした、「豊川仲太郎」氏の功績と苦労を讃え、「豊川翁の碑」が北詰に建っている。
古くから、この付近には「古川の渡し」があり、今では石碑が建てられている。
平成30年9月には、公益社団法人土木学会が歴史的土木構造物の保存に資することを目的に、平成12年から毎年認定
している「選奨土木遺産」に認定された。