令和7年度の標語(厚生労働省)
結核予防週間『長引いた咳に結核疑って早い受診につなげよう』
呼吸器感染症予防週間『手洗いマスク習慣づけて防ごう呼吸器感染症』
厚生労働省では、毎年9月24日から9月30日を「結核・呼吸器感染症予防週間」と定め、結核・呼吸器感染症予防に関する普及啓発を行っています。
マスク着用を含む咳エチケット、手洗い、換気等の基本的感染対策や予防接種の重要性等、呼吸器感染症に関する知識の普及啓発を図ることとしています。
結核とは、結核菌によって主に肺に炎症が起きる病気です。
最初は風邪に似た症状で始まりますが、以下のいずれかにあてはまる場合には早めに受診しましょう。
※特に高齢者は、症状がなくても毎年、胸部エックス線検査を受けましょう。
※発病のリスクが高い人は、喫煙習慣がある人、人工透析を受けている人、結核高蔓延国から来た外国出生者、ステロイドホルモンを使用している人、HIV感染や免疫の弱い人、糖尿病の人、胃潰瘍、胃の手術をした人です。
結核が進行すると、咳やくしゃみなどの「しぶき」と一緒に、空気中に結核菌が飛び散るようになります。
その結核菌を周りの人が直接吸い込むことで人から人にうつります。これを「空気感染」といいます。
健康的な生活が免疫力を高め、結核の予防につながります。
早く見つけることが重症化を防ぎ、周囲への感染予防につながります。
症状がなくても、定期的に健診を受けましょう。
*抵抗力の弱い赤ちゃんは、結核に感染すると重症になりやすく、予防にはBCG接種が有効です。市町からの案内に従い生後5か月から8か月の間に接種してください。
*患者さんがマスクをすることにより、感染のリスクを減らすことができます。咳やくしゃみが出るときは、咳エチケットを守ってマスクをしましょう。
結核と診断されても、通常、薬(抗結核薬等)を医師の指示通りに飲めば治ります。一般的には、複数の薬を6か月から9か月間飲むことになります。
症状がなくなったからといって治療の途中で薬を飲むのをやめてしまったり、指示されたとおりに飲まなかったりすると、結核菌が抵抗力(耐性)をつけ、薬が効かない結核菌(耐性菌)になってしまう可能性があります。
自己判断はせず、医師の指示を守って治療終了まできちんと薬を飲み続けることが最も重要です。
*保健所では、治療が確実に行われるよう、入院中も退院後も医療機関と連携して患者の服薬を見守ります。
結核は、今でも年間10,000人以上の新しい患者が発生し、1,400人以上が命を落としている日本の主要な感染症です。
新たに結核と診断された人は、高齢者に多く、およそ7割が60歳以上となっています。
また、若年の外国生まれの患者の割合が増加しており、20~29歳では9割が外国生まれの患者となっています。
インフルエンザや新型コロナウイルス感染症、RSウイルス感染症、細菌性肺炎などを「呼吸器感染症」といいます。
呼吸器感染症の多くは、感染した人が咳やくしゃみをすることで飛んだ病原体を含む飛沫を吸い込むことで感染します。
「手洗い」「マスク着用を含む咳エチケット」「換気」などの基本的な感染対策を心がけましょう。
・外出先からの帰宅時や調理前後、食事前など、こまめに手を洗いましょう。
・感染を拡げないために、咳やくしゃみをするときにはマスク、ティッシュ、ハンカチ、袖などで鼻と口を覆いましょう。
・室内では換気を十分に行いましょう。
・栄養バランスのとれた食事や適度な運動、睡眠時間の確保など、日々の生活習慣も大切です。